のっぽさんの勉強メモ

主に中学の学習内容と、それに絡みそうな色んなネタを扱っています。不定期更新ですー。あ、何か探したいことがある場合は、右の「検索」や記事上のタグやページ右にある「カテゴリー」から関係ある記事が見られたりします。

11/27 社+数:「100円」商品が、「100円」の価値(かち)じゃない!? ~「値段(ねだん)」と「価値(かち)」、あと「手数料(てすうりょう)」の話~

 社会+数学+生活の話ー。
 ある意味「変な数学」っぽいシリーズ。


 あるものの「値段(ねだん)」*1と「価値(かち)」*2って、
 また違ったりするよねー、みたいな話です。
 「手数料(てすうりょう)」の話を交えつつ。


 前置き。

 買い物などをしていて、ふと思ったのですが、
 物の「値段(ねだん)」というものは、その物の「価値(かち)」とはまた違っていることもありますね。

 改めて「値段」や「価値」についてざっくり言うと、

・値段(ねだん)…その商品を買うのにかかるお金
・価値(かち)…その商品などの、(自分や他の人にとっての)お役立ち度

 みたいな感じです。


 で、例えば世の中には「値段は高いのにイマイチな商品」や、
 「値段の割にお得な商品」というものがあったりします。

 例えば、「100円」で買ったものが「100円」の価値なら、まあそのまま「ふーん」って感じですが。
 「100円」で買ったのに「10円分」しか仕事しないと「損」っぽいですし
 「100円」で買ったのに「200円分」に役立つ、とかだったら「得」っぽいですね。


 常に「値段」と「価値」がイコール(100円=100円)だったら、そもそもこういうことは起こらないわけで。
 なので「値段」と「価値」はよく違うことがある、と言えるわけです。
 ある意味当たり前ですが、「100円(の値段)≠100円(の価値)」と書くとちょっと面白いですね。



 で、これについては数学の「関数(かんすう)」に絡めて考えることもできるかもしれません。
 例えば「値段」=「価値」であれば、値段がy、価値が「x」であれば、


「y=x」(値段=価値)


 ということになりますね。これは数学の「比例(ひれい)」に近いです。
 ただし上で書いたように、値段と価値は違うことがありますので、


「y=αx+b」(値段は、価値に色んなものが上乗せされたりして決まる)


 という感じになります。
 (※ここでいう「価値」は「お客が感じる価値」よりも、あくまで「原材料費」とか「物質的な価値」のイメージです)
 「比例」というよりは「関数」(1次関数)的であると。
 また場合によっては「2次関数」敵であったり、無限に複雑になっていくでしょう。

 長くなるので追記に回しますが、「手数料(てすうりょう)」や「原価(げんか)」などの問題もあって、値段はよく変わります。
 また「値引き」や「セール」とかで一次的に安くなることもありますね。
 物自体が変わるわけではないので、これも値段と価値が離れる例といえます。


 さて、年末*3や正月などにはセールが多くなったりします。
 「福袋(ふくぶくろ)」とかもよく売ってたりしますが
 しかし「値段」が安いからといって買うと、実は自分にとって「価値」がないものだったりするかも?


 もちろん「買い物自体が楽しい」などあるので、得することだけが全てではありませんが。
 時には「値段」と「価値」の差にちょっと注目してみても、
 気分良くお買い物ができるかもしれませんね。


 まあそんな感じで~。



 関連用語:「物価(ぶっか)」*4、「生産(せいさん)」*5、「消費(しょうひ)」



追記
 ある物が作られて、そのままの値段で売られるということはまずありません。
 例えば、ある農家で野菜が取れたとして、それを売る時、
 そこには「その野菜自体の価値」や「今までかかったお金」とかが含まれるでしょうが、
 その上で「手間賃(てまちん)」が上乗せされたりします。
 例えば100円のものを、110円で売ったりするわけですね。

 客としては「そのままで売ってくれればいいのに!」と思うかもですが、
 でないと農家さん自身の給料が手に入らないですからね。
 100円かかったものが100円で売れても、収入はゼロ。
 それではなかなか生活できないわけです。途中でつぶれてしまうかも。

 以前の過去記事で「ブラック会社*6や「もやし」の話をしましたが、
 客にとって都合のいいことが、売る方にはかなりの負担であることもあります。
 そしてその結果、店がつぶれて、お客も「損」をしてしまうこともあるかもしれません。
 そう考えると「安くしてもらう」ことは、客にとっても必ず得になる、とは言えないのかもしれません。



追記2
 で、物の元々の値段を「原価(げんか)」と言ったりしますが、
 この「原価」にいろいろ上乗せされたものが、その商品の値段になっていることが多いです。
 上の追記で書いた「手間賃(てまちん)」、または「手数料(てすうりょう)」などですね。
 「労働料(ろうどうりょう)」と言ってもいいかもしれません。

 例えば野菜を売るスーパーとかも、自分たちの儲けを手に入れる必要があるので、
 物を仕入れた(買った)ときよりは、さらに値段を高くする必要があります。

 そして、ス-パーと農家との間には、間を取り持つ人々がいたりします。
 例えば「仲介業者(ちゅうかいぎょうしゃ)」「仲卸(なかおろし)」と呼ばれる方々ですね。
 面倒なことを色々やってくれる代わりに、彼らを利用すると「手数料」がかかったりします。
 逆に言えば、手数料を払うことで、色々やってもらえるわけですね。

 また料理店でも原価にさらに上乗せしたりします。
 まあ自分たちの「技術料(ぎじゅつりょう)」ですね。
 客としては「あんまり上乗せされても…」という気になるかもですが、まあこれをしないと料理店の人に給料が入らないので。

 では野菜が①農家で作られ、②仲卸を通り、③スーパーへ行き、そこで④料理人が買って料理を作ったとしましょう。
 それぞれが「10円」の手数料をもらうとしますと、関わっている4人により「40円」が上乗せされることになります。
 なので最初は「100円」で作られた野菜であっても最終的には100+40=「140円」となるわけですね。
 まあ最後は「料理」になってるのでそのままとは言えないかもしれませんが。
 (またもちろん手数料がこんなに安いことはなく、レストランではよく「原価3割」でやってるみたいな話をテレビで見たりします)

 このように「人が仕事をすること」はよく値段に上乗せする要因になります。
 逆に言えば、「仕事」というのは、「お金をもらえるくらいの労働」ということと捉えられることも多いわけですね。
 (しかし直接お金にならなければ価値が無いわけではありません。そこのあたりは過去記事参照*7
 ここら辺は経済学などで扱っているので、興味があったら調べてみるのも面白いかもしれません。



追記3
 ちなみに「価値」についても、色々な要素が絡んだりします。
 例えばある商品がいい材料を使っているなどの話(「品質(ひんしつ)」の話)は、分かりやすく「価値」につながったりします。
 しかしそれだけではなく、価値は「自分の好みに合っているか」ということを指すこともあります。
 例えば「自分にとってはお得な買い物だった」とか「価値ある商品だった」とか。

 例えば昔のアニメの超レア、つまり珍しいフィギュアが、とても高い値段で売られていたとしましょう。
 当時は100円のものが、1万円としましょうか。
 「値段」が釣り上がっているので、その意味ではこれを買うのは「損」とも言えます。
 物質的な価値で言えば、昔100円で売られてものですしね。
 でもそれが、「今ではもう世界に一体しかないフィギュア」とかだったらどうでしょう?
 1万円でも「安い」「価値がある買い物」と感じるファンはいるかもしれません。
 (またこれは「レアリティ」が「値段」や「価値」に影響する話でもあります)

 なので、その人の感じる「価値」は値段と違うことは、よくあるわけですね。

 あとある物に、あとから「付加価値(ふかかち)」が加わる場合もあります。
 例えば「有名人がサインする」とかがわかりやすい例ですね。
 最初はただの野球のボールでも、有名野球選手がホームランを打ってサインしたりすると、値段が跳ね上がったりするわけです。


追記4
 若干アレな話ですが「ホストクラブ」とか「キャバクラ」、「メイド喫茶」などは
 サービスを売りにしているところがあるので、その分のお金が上積みされたりするみたいです。
 「場所代(ばしょだい)」や「席料(せきりょう)」とか。
 あと近くの店から取り寄せた同じ料理でも、よりお金がかかったり。
 といってもこれは別に「夜のお店」系に限った話ではなく、
 レストランとかの「高級店(こうきゅうてん)」、または遊園地の中のレストラン、あるいは逆に祭りの「出店」とかでも、ちょっとお高めになっていることはあります。
 ここにはサービス代だけでなく、「雰囲気(ふんいき)」代が積まれていると考えるとわかりやすいかもしれません。
 まあ雰囲気を整えるのも、お金はかかりますしね。整備料とか家具代とか。
 なのでよほどの「ぼったくり」でなければ、単純な「得」とか「損」とかとは言えないのかもしれません。




◆用語集
・付加価値(ふかかち):
 新しく加えられた価値。
 英語では「added value(アデット・ヴァリュー)」。「add(アド)」が「加える」という意味。
 関連用語:「おまけ」*8、「掘り出し物(ほりだしもの)」*9
 関連自作ゲーム:『楽しいものにつなげるゲーム』*10

benkyoumemo.hatenablog.com

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*1:「値段(ねだん)」や「価格(かかく)」については 12/3 社会:アダム=スミスと道徳(どうとく) - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*2:「価値(かち)」や「お金(おかね)」については 4/9 社会:お金と価値と愛(あい)の話 ~give me money, give me love~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*3:「年末(ねんまつ)」については 11/26 社+学:「年末(ねんまつ)」のニュースは受験に役立つ!? ~「1年の振り返り」ニュースを利用する~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*4:「物価(ぶっか)」については 12/8 数→英・社:「比(ひ)」の話って意外と面白いかも - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*5:「生産(せいさん)」や「消費(しょうひ)」については 7/26 国+社英:「生産性(せいさんせい)」についての話メモ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*6:ブラック会社」や「もやし」農家についての話は 10/29 社+ゲーム他:「現実(げんじつ)」は、ゲーム画面より狭いですか? ~「見て見ぬふり」、「不正(ふせい)」、「公害(こうがい)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*7:「働く」こととお金の関係については 11/23 英語:「勤労(きんろう)」とか「働く(はたらく)」ことに関わる英語7つ+α! ~今週の英語セブン~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*8:「おまけ」については 12/15 国+社:「おまけ」は「負け」でも「勝ち」ですか? ~「おまけ」と「勝ち」と「価値(かち)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*9:「掘り出し物(ほりだしもの)」については 12/18 生+英他:「バーゲン」はどこかに「埋(う)まって」ますか? ~「bargain(バーゲン)/掘り出し物(ほりだしもの)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*10:筆者の自作ゲーム『楽しいものにつなげるゲーム』については 2/12 学習:楽しいものにつなげるゲーム! - のっぽさんの勉強メモ を参照。