社会+英語+国語の話ー。
何やらややこしいタイトルでお送りしておりますが。
溜(た)めたものなどを出す「放出(ほうしゅつ)」と、
その訳語である「release(リリース)」や「emission(エミッション)」、
そして「ゼロ・エミッション(zero emission)」という語の話を。
前置き。
今、世界が原油高(げんゆだか)のため、
日本も石油(せきゆ)の備蓄(びちく)を「放出」することに決めたらしいということで。
今回は「放出(ほうしゅつ)」という語を調べてみました。
※
まず「放出(ほうしゅつ)」とは、何かを出すことですね。
国語辞典によれば、溜(た)めてあった物を一度に出すことらしいです。
例えばダムに溜めていた水を放出するとか、
上記のように備蓄(びちく)…溜めておいた石油を放出したりといった感じですね。
そんな「放出」を和英辞典で調べてみますと。
物資(ぶっし)の場合は、英語では「release(リリース)」を使うようです。
でも、その他にも「噴出(ふんしゅつ)」や「放射(ほうしゃ)」に絡む意味もあるらしく、
そちらの訳語には「emission(エミッション)」というものもありました。
英和辞典によれば「emission(エミッション)」は「放出」、「放射」、「排出(はいしゅつ)」*1等の意味がある語らしいです。
これに関して筆者は昔、学校で「ゼロ・エミッション(zero emission)」という語を習った記憶がありますね。
Wikipediaによれば、「ゼロ・エミッション(zero emission)」は
環境を汚染(おせん)したり、気候(きこう)を混乱(こんらん)させる廃棄物(はいきぶつ)を排出しないエンジン、モーターなどを指す語らしいです。
要は「悪いものの排出(emission)がゼロ(zero)なもの」みたいな感じですね。
今で言う「SDGs」とか「気候変動(きこうへんどう)」に関わってくる感じです。
今回の石油備蓄の「放出」は、
「社会の環境」に対応した「放出(release)」とも言えそうですが。
でも、そこから調子に乗って石油などを使いすぎれば、
「自然の環境」に悪い物質を「放出(emission)」する、ともなりそうですね。
なのでひとくちに「放出」や「排出」といっても、
「環境に何を『放出(release、emission)』するか?」で違いが出そうですね。
そしてある物の「放出」が別の悪い「放出」につながる可能性があるので、
現代では、かなり重要なテーマになりそうです。
※
だからといって、今回の「石油放出を止めなければ!」という話ではないのですが。
ただ、今年は石油などの「化石燃料(かせきねんりょう)」に対し、特に批判がされた年でもありました。
「今の社会環境」の安定も大事ですが、
何にせよ、同時に「将来の社会・地球環境」も考えなければな、とは思います。
ちなみに「放出」の英訳でもある「release(リリース)」は、
何かを公開(こうかい)したり、商品を世に出したりする意味もあるようです。
音楽関連とかでは「新曲をリリース」って言う気もしますしね。
なのでもし、環境関連で「溜めておいた」アイデアがある方は、
ちょっと世に「放出(release)」してみるのもいいかもしれません。
「ゼロ・エミッション(zero emission)」まで行かずとも、悪い物の「放出(emission)」を減らせたならば、
人間の「環境」も自然の「環境」も、ちょっと良くなったりするかも?
まあそんな感じで~。
◆用語集
・放出(ほうしゅつ):
関連用語:「ルミネセンス」*2、「ヘドロ」*3
*1:「排出(はいしゅつ)」については 12/20 英+ゲーム:「ドレイン」と「吸収(きゅうしゅう)」と「排出(はいしゅつ)」の話 - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「ルミネセンス」については 10/25 理科:「夜光(やこう)」の光は、なに由来(ゆらい)ですか? ~色んな「ルミネセンス」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:「ヘドロ」については 2/22 社+国他:そういえば「ヘドロ」って「何」ですか? ~「ヘドロ」と、怪しい「語源(ごげん)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。