社会(地理)+中国語+理科+生活の話―。
海水(かいすい)と淡水(たんすい)の混ざった水、「汽水(きすい)」と。
「サイダー」や「炭酸飲料(たんさんいんりょう)」*1なども表すらしい中国語、「汽水(チーシュイ)」の話を。
前置き。
まず「汽水(きすい)」とは、海水(かいすい)と淡水(たんすい)が混(ま)ざった水(みず)のことですね。
主に海(うみ)に流(なが)れ込む川(かわ)(の「河口(かこう)」)や、
海の近くにある湖(みずうみ)…「汽水湖(きすいこ)」にあったりするようです。
ちなみに「海水(かいすい)」が、大体「塩水(しおみず)」…塩(しお)の混ざった水なのに対して、
「淡水(たんすい)」は、ほとんど塩分を含まない水…ということなので。
その二つが混ざった「汽水(きすい)」は、
「(海水ほどじゃないけど)ちょっとだけ塩が混ざった水」みたいな感じですね。
なので、「海水」ほどではないにしろ、
塩の入った「汽水(きすい)」も、あまり「おいしそう」ではないですが。
(というか、あまり飲まない方が良いかもですが)
一方で中国語だと、「汽水」はちょっと「おいしそう」に思えるかもしれません。
というのも、「サイダー」という意味があるらしいからですね。
(ちなみに「サイダー」とは、炭酸飲料(たんさんいんりょう)の一種ですね)
手元の国語辞典等やWikipediaによれば。
中国語の「汽水(チーシュイ、チーシュエイ?)」は、「サイダー」や「ソーダ水」、
あと「炭酸飲料(たんさんいんりょう)」などの意味を持つようです。
またネットで調べたところ、中国語の「汽(チー)」は「気体(きたい)」や「蒸気(じょうき)」の意味を持ち、
そして手元の漢和辞典でも「汽(き)」の字は、
「蒸気(じょうき)」や「ゆげ(湯気)」の意味を持つ、とありました。
なのでシュワシュワした炭酸系の水・飲み物を、
「何か中に『空気(汽)』とかが入っている『水』」と見なして、
「汽水(チーシュイ)/サイダー、炭酸飲料」…って感じかもですね。
(※ちょっと筆者の仮説が入っているので注意です)
しかしそう知った上で、観光地(かんこうち)の看板(かんばん)の、
「これは『汽水(きすい)』の『湖(みずうみ)』で…」という表示を見たら。
「これは『サイダー(汽水)』の『湖』なの…!?」って思いそうで、ちょっと面白いですね。ファンタジーの「お菓子の家」みたい
※
まあ調べた感じでは、中国語の「汽水(チーシュイ)」も日本の「汽水(きすい)」…、
つまり「海水と淡水の混ざった水」を表したりするようです。
なので中国で「汽水」を見たら全部サイダー…という訳では全然なさそうですが。
なのでいきなり飲まない方が良いのですが
でももし、日本でも中国でも、
海の近くの川や湖で、「汽水」と書いてある看板を見たら。
「もしかしてここの水、『サイダー(汽水)』じゃない!?」
なんて考えてみるのも、楽しいかもですね。
まあそんな感じで~。
追記
ちなみに「汽水(きすい)」の関係語として「汽水域(きすいいき)」というものもありますが。
筆者としては『ホレンテ島の魔法使い』(2021等)というマンガの帯(おび)に、
「ここは夢と現の汽水域」と書いてあったのが、個人的に印象深いですね。
◆用語集
・汽水(きすい):
手元の和英辞典に記載は無かったが、Wikipediaによれば英語では「brakish water(ブラキッシュ・ウォーター)」とのこと。
英和辞典によれば「brackish(ブラキッシュ)」は「(水が)塩気のある」などの意味のようだ。また「不快(ふかい)な」という意味もあるようなので、ちょっとマイナス寄りのイメージなのかもしれない。
・汽水(チーシュイ、チーシュエイ?)【中国語】:
*1:「炭酸飲料(たんさんいんりょう)」や「炭酸水(たんさんすい)」、また「ソーダ」については 8/9 生+理他:「ソーダ(soda)」は「ナトリウム(sodium)」で「重曹(じゅうそう)」ですか? ~「ソーダ」の由来の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。