社会+英語+生活+国語の話ー。
支出を減らして我慢しよう、という政策「緊縮政策(きんしゅくせいさく)」と。
それに対応する英語の一つ、「belt-tightening policy(ベルト・タイトニング・ポリシー)」の話を。
遅くなってしまったので簡単に。
前置き。
まず「緊縮政策(きんしゅくせいさく)」とは、政策(せいさく)の一種ですね。
すごくざっくり言うと、「(国などの)財政を立て直すために、お金を使うのをちょっと我慢(がまん)してね」みたいな感じです。
で、「緊縮政策」というと、ちょっと難しそうなのですが。
でも英語だと、名前が一気に分かりやすく…というか、
何をするのか、イメージしやすくなるかもしれません。
というのも、「ベルトを締(し)める」という言葉が関わったりするからですね。
どういうことかというと。
和英辞典によれば、「緊縮政策(きんしゅくせいさく)」に対して、
対応する英語の一つに「belt-tightening policy(ベルト・タイトニング・ポリシー)」というものがありまして。
英和辞典によれば「belt(ベルト)」は衣服の「ベルト」等を表し、
「tighten(タイトン)」は「締める」、「きつくする」、
「policy(ポリシー)」は「政策」という意味を表すようです。
なので直訳すると「ベルト(belt)を締める(tighten)政策(policy)」→「緊縮政策(belt-tightening policy)」って感じですかね。
で、何故このような名前なのか?というと。
英語では「belt tightening(ベルト・タイトニング)」で「耐乏生活(たいぼうせいかつ)」、「緊縮(政策)」、
また動詞「tighten ○○'s belt(タイトン・○○ズ・ベルト)」で、
「耐乏生活をする」や、「空腹(くうふく)を我慢する」などを表したりするようです。
お腹が空いたときに、ベルトを締めて耐えようとする感じですかね…。
それらのことから「緊縮政策」に、
英語「belt-tightening policy」が対応していると思われます。
しかしやはり「ベルト(belt)を締める(tighten)」という語が入っているので、
何も知らない状態で「belt-tightening policy(緊縮政策)」の語を見ると、
「『政策(policy)』で(みんな無理やり)『ベルト(belt)』を『締める(tighten)』の…!?」なんて誤解してしまいそうですね。
ファッションを強制(きょうせい)する法律(ほうりつ)とかに見えそうです。
※
まあ和英辞典には、「緊縮政策」を表す他の語も載っていたので、
「belt-tightening policy」を使う必要は、実はそんなにないかもですが。
でも、今度どこかで「緊縮(きんしゅく)」や、
「緊縮政策(belt-tightening policy)」という語を聞いて、
「難しそうで、ちょっと分かりにくいな…」と思ったら。
「ベルト(belt)を締め(tighten)」て耐える想像をしてみると、
ちょっとイメージしやすくなる、かも?
まあそんな感じで~。
追記
ちなみに改めて「緊縮(きんしゅく)」について説明すると。
「緊縮(きんしゅく)」とは、①「引きしめる」などの意味を持つ語ですね。
また漢和辞典によれば、②「節約(せつやく)する」という意味もあるらしいです。
ちなみに国語辞典で「緊縮」そのものが、「財政(ざいせい)を立て直すため、支出(ししゅつ)を引き締めること」と解説されていました。
ざっくり言うと、「使うお金を減らして我慢(がまん)しよう」みたいな感じですね。
なので現代で「緊縮」というと、上記②「節約する」のイメージが強いのかもしれません。