生活+国語+社会の話―。
飲み物を入れる容器の「水筒(すいとう)」と、
お金の出し入れを表す語「出納(すいとう)」の話を。
遅くなってしまったので簡単に。
前置き。
まず普段「すいとう」と聞くと、
「水筒(すいとう)」をイメージする方も多いのではと思います。
「水筒(すいとう)」は、飲み物を入れる容器(ようき)の一種ですね。
特に幼稚園(ようちえん)や小学校で使ったり、
遠足(えんそく)に持っていきそうなイメージもあります。
(※もちろん大人用のもありますが、その場合「タンブラー」や「ウォーターボトル」など、呼び名が少し違う印象もある気がします)
そんな訳で「すいとう(水筒)」といえば「遠足」と思う方も多そうですが。
しかしその一方で、
「すいとう」といえば「仕事(しごと)」、と思う方もおられるかもしれません。
というのも、「出納(すいとう)」という語があるからですね。
国語辞典によれば、「出納(すいとう)」とはお金の出し入れのことですね。
つまり支出(ししゅつ)や収入(しゅうにゅう)…払ったお金や得たお金についての話、という感じです。
で、「水筒」の関連語では「出納帳(すいとうちょう)」や「出納係(すいとうがかり)」などもあるのですが。
さらにネットで調べたら「出納業務(すいとうぎょうむ)」…、
つまり「『出納』の『仕事』」を表す語もありました。
そのため、会社でよく「出納(すいとう)」の語を聞く人は
「『すいとう(出納)』といえば『仕事(しごと)』!」なんて思うかもですが。
…でもこれを幼稚園の子とかに言ったら、
「いや、『すいとう(水筒)』といえば『遠足』だよ!」なんて、言い返されるかもですね。
※
まあ「水筒」と「出納」、どっちかが間違いな訳ではないのですが。
でも、主に子どもが使いそうな「すいとう(水筒)」の語を、
大人でも違う「すいとう(出納)」として使う、というのは面白いですね。
なので例えば、子どもと大人が会話していて、
「どちらも『すいとう』」の話をしているのに、食い違ってるな…」と思ったら。
「水筒(すいとう)」と「出納(すいとう)」で違う可能性を、疑っても良いかも?
まあそんな感じで~。
追記
ちなみに上ではテンポ上略しましたが、
他にも「水稲(すいとう)」や「水痘(すいとう)」などの言葉もあります。
…全部混ぜるとなかなかややこしそうですね。
そして「水稲(すいとう)」はイネ(稲)、つまり「お米」のことなので、
「水稲栽培(すいとうさいばい)」なんて言葉もあるのですが。
この語を「水筒(すいとう)」をイメージしながら聞くと、
「『水筒』を『栽培』するの…!?」みたいな気分になるかもですね。
◆用語集
・水筒(すいとう)【容器】:
・出納(すいとう):