数学+国語の話―。
数字の単位の一つ「兆(ちょう)」と、
何かが起こるしるし、「兆(きざし)/兆し」の話を。
遅くなってしまったので簡単に。
前置き。
まず普段「兆」と書くと、
数字の単位の「兆(ちょう)」の印象が強いのではないかと思います。
「兆(ちょう)」は、億(おく)の上の単位ですね。
(例:1兆円は「1,000,000,000,000円」)
桁(けた)が大きいので、主に国や会社の予算、あるいは宇宙関係で聞く感じですが…。
ところで「兆」と書くと、他にも読み方があったりします。
それが「兆(きざし)/兆し(きざし)」というものですね。
この「兆(きざし)」とは、何かが起きる前触れ(まえぶれ)…、
つまり合図(あいず)のような物って感じです。
関連語に「前兆(ぜんちょう)」や「兆候(ちょうこう)」などがあり、
似た語では「サイン(sign)」とか「フラグ(flag)」(※ちょっとゲーム用語的)などがありますね。
今まで筆者は、「兆(ちょう)」や「兆(きざし)」について疑問は持ちませんでしたが、
しかし数字の単位に使われて、よく見る「兆」の字が、
そのままで「兆(きざし)」という意味も持つ…というのは、なかなか興味深い気もします。
例えば「億(おく)」に似た漢字もありますが、
「臆(おく)」や「憶(おく)」など、少し形が違ったりする印象です。
なので「億」と書くと(関連語も)大体、数字の「億」関係というイメージですね。
(ついでにいうと「兆」に似た字で「逃」、「挑」、「銚」などもありますが、
その割に「きざし」の意味を持つのは「兆」の字のままですね)
なので意味的には
「『兆(ちょう)』と『兆(きざし)』は違う!」と言えるかもですが。
…見た目的には、かなり矛盾(むじゅん)っぽいですね。
※
ちなみに「兆(きざし)」としての「兆」の関連語には、
「吉兆(きっちょう)」や「凶兆(きょうちょう)」などもあったりします。
ざっくり言うとそれぞれ、良いことや悪いことの前兆…しるしですね。
いわゆる「縁起(えんぎ)が良い/悪い」とされること(現象)みたいな感じです。
今ですと、特に受験期の方などは、
「縁起が良いこと・もの」や「吉兆(きっちょう)」っぽいものを求めたりするかもですが。
その中で、数字の単位「兆(ちょう)」を見ることがあれば、
「これも良い『兆(きざし)』っぽくて、縁起が良いかも?」
なんて思ってみるのも、楽しいかもですね。
まあそんな感じで~。