英語+学習+ゲームの話ー。
まあ実はズルというほどのことではなく、ある意味正攻法なのですが。
「似たような言葉を集めれば、意外と100語覚えられるんじゃ?」という
自作ゲーム『ズルワード100』の話です。
前置き。
筆者は現場でよく、「英語の単語が全然覚えられない」という声を聞きます。
で、覚えやすい方法を考えていたのですが、
英語は似た単語や関係語(かんけいご)が結構あるので、それを活かせるのではないかと。
と思ったのでゲームを作ってみました。
☆ゲーム名:『ズルワード100』
(※いつも100語覚えなくても大丈夫です)
☆ルール
①まず自分がいくつ単語(英単語)を覚えたいかを決めます。
最初は「3個」とか「5個」とか少なめがいいかもしれません。
②決まったら、どこかから簡単な英語を一つ選んで、メモします。
中学1年の教科書に載っているものとかがいいかもしれません。
③次に辞書を見てみて、その言葉に関係する他の単語があるかを調べてみます。
例えば「fight(ファイト)/戦う」という動詞には
「fight」に「-er」を付けた「fighter(ファイター)/戦士」という単語があります。
④あったらその関係語もメモしておきます。
いくら似ていても、それぞれは「1語」として数えます。
例えば「fight」と「fighter」は別の言葉なので、これらを覚えたら「2語覚えた」となります。
⑤関係語がなくなったら、または飽きたら他の単語でもやってみましょう。
メモした言葉の数が目標に達したらゲームクリアです。
…みたいな感じですね。
「100語覚える」というといろんな言葉を覚えなきゃいけない気になりますが、
数だけが問題なら、実は結構簡単にクリアできます。その意味で「100種類」と「100語」は違うんですよね。
ちょっと「ズル」みたいな感じですが。
でも英語の「語幹(ごかん)」(色んな単語に関わる根っこの部分)を使う記憶法でもあるので、ある意味ではとても正攻法(せいこうほう)です。
人との勝負では「ズル」は嫌われても、
自分の記憶のためなら問題はないかと。
むしろ積極的に「ズル」をしていこうってな感じですね。
中でも特に「自分の記憶力に自信が無い」「英語に苦手感がある」という方は、
まずはこうやって覚えやすい「関係語」を集めてみるのもいいかもしれません。
まあそんな感じで~。
関連記事:『100個の英文を作れるようになる!?』*1
追記
今回は英語でやりましたが、実は他の教科でも関係語は使えます。
例えば
・国語:「人(ひと)」から「人間(にんげん)」「人形(にんぎょう)」、または「にんべん」
・数学:「三角形(さんかっけい)」から「二等辺三角形(にとうへんさんかっけい)」、「正三角形(せいさんかっけい)」など
・理科:「酸(さん)」から「酸化(さんか)」、そして「二酸化炭素(にさんかたんそ)」など
・社会:「株式(かぶしき)」から「株式市場(かぶしきしじょう)」、「株式会社(かぶしきがいしゃ)」
を覚えてみるって感じですね。
その意味では、皆様も知らず知らずにやっている勉強法なのかもしれません。
追記2
本文の記事は「しりとり」のテクニックを思い浮かべながら書いているところもあります。
例えば
①「相手の言った言葉に、何か付け足した言葉を使って仕返しする」
(例:「味噌(みそ)」と言われたら後で「みそ汁」や「味噌カツ」と言うとか)
②「最初と最後が同じ言葉を使って追いつめる」
(例:「母(はは)」とか「パパ」とか、あるいは一文字の「蚊(か)」とか)
とかですね。
特に①は本文で書いた「関係語」に似ているので、利用できるかもしれません。
また、しりとりをやっていると「便利な言葉」というのは不思議と頭に入るものです。
例えば日本語に「ルで始まる言葉」は少ないので、みんなそれを使ったり探したり。
また逆に相手を攻撃するために「ルで終わる言葉」を探したり、というのもあるかもです。
(例:「ルビー」、「ルクセンブルグ」や「ビール」、「ルール」など)
そういった仕組みを利用して英語を覚えられるかもしれませんね。
英語でも「Q」で始まる言葉などは少ないので、「英語しりとり」の時には重宝するかもしれません。
追記3
単語によってはかなり多くの「関係語(かんけいご)」を持っていたりします。
例えば「act(アクト)」という言葉の関係語は「action(アクション)「actor(アクター)」「active(アクティブ)」「activity(アクティビティ)」などがあります。
これだけで「5個」単語が書けますので、5個覚えようという「ズルワード5」の時は瞬殺ですね。すぐにクリアです。
100個が目標の時でも、「1/20」は埋まるわけです。こんなセットを20揃えるのも大変ですが、全く関係のない単語100個を覚えるよりは覚えやすいかなと思います。
難点は「関係語は見た目と意味が似てて複雑」なことですかね。慣れないうちは見分けるだけで大変かもしれません。
でもそこは逆に、品詞とかをきっちり区別すると、品詞の勉強になるかと思います。
例えば「名詞の時と形容詞・動詞の時は、どう使い方が違うのか?」みたいな感じですね。
◆用語集
・語幹(ごかん):
言葉の根っこ、基礎(きそ)になる部分。
英語では「stem(ステム)」。ちなみにこの「stem」とは木の「幹(みき)」などを表す単語でもある。
関連用語:「比較級(ひかくきゅう)」*2、「最上級(さいじょうきゅう)」、「接辞(せつじ)」*3、「接頭辞(せっとうじ)」*4、「接尾辞(せつびじ)」*5、「対義語(たいぎご)」*6
*1:過去記事『100個の英文を作れるようになる!?』については 12/12 英語:100個の英文を作れるようになる!? - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「比較級(ひかくきゅう)」や「最上級(さいじょうきゅう)」については 12/1 英語:英語の「比較級(ひかくきゅう)」・「最上級(さいじょうきゅう)」って便利だね、という話 - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:「接辞(せつじ)」については 8/21 英+こころ:「ダーリン(darling)」は「大胆(だいたん)/darling」ですか? ~愛称(あいしょう)と「dare」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*4:「接頭辞(せっとうじ)」については 6/21 英語:「接頭辞(せっとうじ)」/色んな「medi-」の話 - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*5:「接尾辞(せつびじ)」については 2/16 英語:「full」と「-ful」 ~接尾辞(せつびじ)の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*6:「対義語(たいぎご)」については 11/8 国語:対義語/「非(ひ)・不(ふ)・未(み)」を国語の入り口にする!? ~打消しで作った対義語(たいぎご)の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。