のっぽさんの勉強メモ

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4/30 イン+こころ他:「我々(われわれ)」に相手(あいて)は含まれますか? ~2種類の「我々」、「kita(キタ)」と「kami(カミ)」の話~

 インドネシア語+国語+こころの話ー。


 自分たちを表す呼び方の「我々(われわれ)」と、
 それに対応する2つのインドネシア語
 「kita(キタ)」と「kami(カミ)」についての話です。



 前置き。
 筆者がインドネシア語辞典を読んでいると、
 「我々(われわれ)」という言葉周りが面白かったので、その話を。
 

 まず「我々(われわれ)」というと、自分(じぶん)を含む集団(しゅうだん)の呼び名ですね。
 自分だけでなく、他の人も含めて言う感じです。
 (※自分だけだと「私(わたし)」、「俺(おれ)」、「僕(ぼく)」とかになりますね)
 大体「私たち(わたしたち)」や「俺たち」と同じような意味かと思います。


 例えば、学校(がっこう)でクラス代表が「我々1年A組は~」と言ったり、
 あるいはもっと広い範囲で、「我々○○人は~」(例:日本人やアメリカ人など)と言ったりする感じですね。
 まあ日常的に使っている言葉で、割とシンプル、なじみのある感じと思います。


 そんな簡単なイメージのある「我々」ですが、
 なんとインドネシア語では、対応する言葉が2種類あるようです。
 それが①「kita(キタ)」②「kami(カミ)」というものですね。


 それぞれの意味の範囲は、

①kita(キタ)…「我々」(相手を含む
②kami(カミ)…「我々」(相手を含まない


 って感じのようです。


 なので「我々で頑張ろう!」って相手に呼びかける時は①「kita(キタ)/相手を含む我々)」で、
 逆に「我々はお前とは違う!」っていう時は②「kami(カミ)/相手を含まない我々」になるかもしれません。


 確かに改めて考えると、日本語の「我々」も、状況によって①や②の意味を持っていたりしますね。
 (※ちなみに調べた感じ英語・中国語・韓国語も「我々」の呼び名は一つっぽかったです)


 でもインドネシア語のように「相手を含むか含まないかで言葉を使い分ける」というのも、
 ある意味理屈が通っていますし、興味深いですね。


 まあこれらは言葉なので、どっちが良いとかはないと思いますが。
 ただ自分がイライラしている時は、相手を突き放すような言い方がしたくなるかもですので、
 特に「kami(カミ/相手を含まない我々)」の方を使いたくなるかもですね。


 今、新型コロナウイルス*1によるストレスが世界で溜まっているかと思います。
 なので「あいつのせいで、私たちは苦しい!」とか「お前は俺たちと違う!」という風に、
 言うなればイライラした「我々(kami/相手を含まない我々)」の使い方をしたくなるかもです。
 (その良し悪しは分かりませんが、苦しいとイライラしやすくなるのはある意味自然ですね)


 でも「今はみんな苦しい」と考えると、「みんな」で似た経験を共有しているとも言えます。 


 そういう風に「kita(キタ)/相手を含む我々)」にも目を向けて、
 「苦しいけど、我々(kita)で頑張っていこう!」と思えると、
 以前よりむしろ広い範囲で「我々」を感じられて、いいかもしれませんね。



 まあそんな感じで~。




 関連用語:「人称代名詞(にんしょうだいめいし)」*2、「人称(にんしょう)」、「代名詞(だいめいし)」




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