国語の話ー。
わりと見慣れたイメージの字「何」と、
実はその読みが10種類以上あるっぽい、という話です。
体調がイマイチなので簡単に。
前置き。
今日は5月2日…5(い)・2(つ)の日ということで。
「いつ(何時)」という単語から連想して、
「何」という字の読みを調べてみた話です。
※
さて、まずいきなりですが、質問です。
あなたは「何」という字を読めますか?
…読める、という方は多そうですね。
もちろん答えはどちらでもかまいません。
さて改めて、上記の「何」とは、漢字(かんじ)の一つですね。
単品で見たときは「何(なに)」、あるいは「何(なん)」と読むことが多いのではないかと思います。
例えば「何者(なにもの)」とか「何時(なんじ)」って感じですね。
小学校でも習うようですし,そんなに難しいイメージはないですが。
でも、筆者はふと、
「いつ」という言葉が「何時(いつ)」とも書く事を思い出しまして。
この場合、「何」が「い」と読めるようにも見えますね。
そこから「実は結構読みがあるのか…?」と思ったので、
「何」について辞典やネットで軽く調べてみると、
例えば以下のような読みがありました。
☆「何」のいろいろな読み
(※漢字単体でこう読むというより、熟語から集めた物ですが)
①何(なに) →「何」の読み:「なに」
②何(なん) →「何」の読み:「なん」
③何故(なぜ) →「何」の読み:「な」
④何時(いつ) →「何」の読み:「い」
⑤何処(どこ) →「何」の読み:「ど」
⑥何れ(いずれ) →「何」の読み:「いず」
⑦如何して(どうして) →「何」の読み:「う」
⑧如何(いか)に →「何」の読み:「か」
⑨如何(いかが) →「何」の読み:「かが」
⑩如何(いかん) →「何」の読み:「かん」
…って感じですかね。
ざっくり調べて10種類。なかなか多いですね。
もちろん「誤用(ごよう)」や「当て字(あてじ)」も含まれていそうですが。
でも軽く調べてこれなので、もっと多いかもしれません。
上記のように読みが多くでも、何となく読めたりするかもですが、
例えば日本語を学んでいる外国人の方からすると、とても難しいかもしれません。
「一つの文字に10種類以上読みがある…!?」みたいな感じですかね。
※
さて、冒頭で質問させて頂いたように、
「あなたは『何』という字を読めますか?」と聞かれたとき、
「読める」と答える方は多そうですが。
でも上記のように、「何」が関わる語の読みは難しかったりもします。
「如何(いかん)」とか「誰何(すいか)」とか「幾何学(きかがく)」とか。
なので、「いつでも正確に『何』を読める人」は、そう多くないかもしれませんね。
なので、今度あなたが「何」という字を見た時は。
「『何』だから,読みは『なに』か、『なん』だな」と決めつけずに、
「この『何』はなんと読むのだろう…?」と、考えてみるのもいいかもですね。
まあそんな感じで~。
追記
ちなみに本文の「日本語を学習する外国人の方~」という部分について、
「いや、英語でも結構読みは多いだろ?」と思う方もおられるかもしれません。
もちろん英語でも1つの文字に対し、発音はいっぱいあったりもしますね。
例えば「a」を「ア」とか「エ」とか、またはその中間で読んだりもしますし。
が、英語の場合、アルファベット26個とその組み合わせであるのに対し、
日本(や中国)では漢字がいっぱい(1万とか10万とか)あったりするようです。
しかもその漢字ごとに色んな読みのパターンがあったりするので…、
…全部把握しようとすると、とても大変そうですね。
まあ日常で日本語を使っている方は、「普段使う読み」と「特殊な読み」を見分けられられるかもですが。
後から日本語を学ぶ方がそれを見分けるのは、ちょっと難しいかもしれません。
なので「いっぱいある読み」を整理するのに、一苦労する可能性もあるかもですね。
(逆に自分が日本語を教えるとしたら、そういう部分に気を配らねば、と思います)
◆用語集
・何【漢字】:
他にも「どれ(何れ)」などの語もある。
関連用語:「5W1H(ごダブリューいちエイチ)」*1、「疑問詞(ぎもんし)」
・何(なに):
・どこ(何処、何所):
関連用語:「ここ(此処)」*2、「そこ(其処)」、「あそこ(彼処)」*3
・どれ(何れ):
*1:「いつ」「どこで」などの要素をまとめた「5W1H(ごダブリューいちエイチ)」や「疑問詞(ぎもんし)」については 2/2 英+国:文の秘訣・「5W1H」! - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「ここ(此処)」や「そこ(其処)」については 4/3 国+ゲーム:「ここ」を漢字で書けますか? ~「ここ」の8つ(仮)の表記クイズ~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:「あそこ(彼処)」については 4/4 国+社:「彼」は「彼」の「彼女」ですか? ~「彼(あれ)」と「彼(かれ)」と「彼女(かのじょ)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。