社会+こころの話―。
「隣の国がリンゴくれないからさ…やっちまったよ…」的な話ではありません。
果物の一種である「リンゴ(林檎)/りんご」と、
昔の「トロイア戦争」を起こすきっかけになったともされる、
「不和(ふわ)のリンゴ」という物の話を。
前置き。
昨日は「調和(ちょうわ)」について書いたので、
今日は逆っぽい語の「不和(ふわ)」、そして「リンゴ」についての話を。
※
まず「リンゴ(林檎)/りんご」とは、果物(くだもの)の一種ですね。
日本のお店でもよく見る、お馴染(なじ)みの果物という感じです。
もちろん種類や値段は色々ありますが、「手に入らない」イメージはあまりないですね。
なので、いくらおいしい・貴重(きちょう)なリンゴであっても、
それで「戦争(せんそう)」は起きなさそう…という気もするのですが。
しかし昔、「リンゴ」がきっかけで戦争が起きたこともあるようです。
というのも「トロイア戦争」というものがあったからですね。
「トロイア戦争」とは、ざっくり言うと今のギリシャ・トルコ辺りで起きた戦争なのですが。
(ギリシャ神話や、色んな歴史書に書かれた出来事です)
一説によれば、これが起きたきっかけに「リンゴ」が関わっているようです。
その流れはWikipediaによれば(以下、神名等敬称略)
(※ページ名「不和の林檎」・「パリスの審判」等を参照)
①神々が集まるパーティー(宴/うたげ)に「不和の女神(めがみ)・エリス」だけ招かれなかった
②怒ったエリスは、「最も美しい女神に」と書かれたリンゴ(「不和(ふわ)のリンゴ」)をパーティーの場へ投げ入れた
③色んな女神が「それは自分だろう」と名乗り出てモメた
④「パリス」という人間に判定してもらうことになったが、女神達は色んな方法で彼を買収(ばいしゅう)しようとした
⑤最終的に女神「アプロディーテー」が勝ったのだが、彼女が与えると約束した「最も美しい女」ヘレネーはもう別の王様と結婚していた…
⑥当然「奪(うば)う」ことになってしまい、国同士ももめて、トロイア戦争へ…
…みたいな感じらしいですね。すごいざっくりですが。
なので「リンゴ」が直接の原因という訳ではないのですが、
きっかけとなる事件にはかなり関わっているので、
「『リンゴ』(がきっかけ)で『(トロイア)戦争』が起きた…!」と言えるかもですね。
※
で、上記の話で恐ろしいのは、
「別に特別なリンゴじゃなくても、同じような事件は起きそう」ということですね。
(というか実は、そもそもリンゴである必要も無かったり)
もちろん上記の「不和のリンゴ」には、不和の女神エリスの力も籠(こ)もっていたかもですが。
でも普通のリンゴでも、「最も○○な人に」という文を書いて投げまれたら、
何かしらトラブルは起きるかも…という感じはします。
まあ「戦争」までは、なかなか起こらないかもですが。
でもグループの小さい(ように見える)争い…「不和(ふわ)」が、
何か意外と大きくなりそうだな…?という時は。
「(不和の)リンゴ」の話を思い出して、注意しておくといいかも?
まあそんな感じで~。
追記
本文ではテンポ上略しましたが、
「不和(ふわ)」とは、仲(なか)が悪い状態のことですね。
例えば「グループ内の不和」というと、そのグループ内の仲が悪い…的な感じです。
語の構造(こうぞう)としては、「和(わ)」が、仲が良いとか、もめ事が無い状態のことなので、
そこに否定形の「不(ふ)」をつけることで、
「不(~ではない)」+「和(仲が良い)」→「不和(仲が良くない)」みたいな感じですね。
また「不和」は昨日書いた、「調和(ちょうわ)」とも逆の語、という感じです。
◆用語集(神名・人名等敬称略)
・不和(ふわ):
似てる語:「付和(ふわ)」*1、「付和雷同(ふわらいどう)」
・エリス【ギリシャ神話・女神】:
・パリス【ギリシャ神話等】:
関連用語:「羊飼い(ひつじかい)」*2
*1:「付和(ふわ)」や「付和雷同(ふわらいどう)」については 3/26 国+こころ他:「情(なさ)けない」「雷(かみなり)」はありますか? ~「付和雷同(ふわらいどう)」などの話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「羊飼い(ひつじかい)」については 3/23 英+歴:「羊(ひつじ)」と「羊飼い」と「シェパード」の話! ~「shepherd」と「牧羊犬」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。