理科+英語+社会+生活の話―。
巣(す)ごとぶらさがる姿が特徴的な虫、「ミノムシ(蓑虫)」と。
その名前の由来である雨具(あまぐ)の「蓑(みの)」、
そしてミノムシの英名「bagworm(バッグワーム)」等の話を。
前置き。
昨日は「菰(こも)」*1や「マコモ」について書きましたが、
その途中で出てきた「蓑(みの)」という語から、
「ミノムシ(蓑虫)」が気になったので、調べてみました。
※
まず「ミノムシ(蓑虫)」とは、ガ(蛾)の幼虫(ようちゅう)の一種ですね。
国語辞典等によれば、「ミノガ科のガの幼虫」のことらしいです。
枯れ葉(かれは)や枯れ枝(かれえだ)を集めて巣(す)を作り、
その巣ごと、木の枝からぶら下がっている姿が特徴的な虫ですね。
ちなみに「蓑(みの)」とは、雨具(あまぐ)の一種ですね。
今で言うカッパ(合羽)やレインコートみたいに、かぶって使う感じです。
藁(わら)などで作られた物なので、外見は茶色(ちゃいろ)い感じですね。
そして「ミノムシ(蓑虫)」という名前は、
ミノムシの巣が、この「蓑(みの)」に見える、というのが由来のようです。
なので日本では、ミノムシは「蓑(みの)」のイメージが強そうですが…。
しかし英語だと、また違う物をイメージするかもしれません。
というのも和英辞典等によれば、
「ミノムシ」は英語では「bagworm(バッグワーム)」等というらしいからですね。
(Wikipediaによれば「bagworm moth(バッグワーム・モス)」とも)
英和辞典によれば「bag(バッグ)」は「袋(ふくろ)」や「カバン(かばん、鞄)」、
「worm(ワーム)」は「虫」の意味があるらしいので、
「袋(bag)に包まれた虫(worm)」→「ミノムシ(bagworm)」って感じですかね。
こちらもミノムシの巣の様子が、「袋/bag」に見えるということかと思われます。
なのでもし「『ミノムシ(bagworm)』の『持ち物(もちもの)』は、なーんだ?」と「なぞなぞ」を出されたら。
日本では「蓑(みの)!」という答えが、
そして英語圏の国では「バッグ(bag)!」という答えが多くなりそうなのが、面白いですね。
※
まあ「蓑(みの)」と「bag(バッグ)」、どちらに見えるにせよ、
ミノムシが巣を作るのは冬のようなので、
私たちが実際のミノムシ(の巣)を、しばらく見ることはなさそうですが。
(生まれる時期としては初夏(しょか)らしいのですが)
でも、例えば社会の教科書などで「蓑(みの)」を見たり、
あるいは何か「バッグ(bag)」を使うことがあれば。
ついでに「ミノムシ(bagworm)」のことを思い出してみるのも、面白いかも?
まあそんな感じで~。
◆用語集
・ミノムシ(蓑虫)【虫】:
ちなみにゲーム『ポケットモンスター』シリーズには、ミノムシみたいな外見のポケモン「ミノムッチ」や「ミノマダム」などがいたりする。
・bagworm(バッグワーム):
・蓑(みの):
*1:「菰(こも)」や、植物の「マコモ」については 5/22 生+国他:「菰(こも)」の原料(げんりょう)は「菰(こも)」ですか? ~敷物(しきもの)と植物(しょくぶつ)の「菰」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。