国語+英語+生活+社会+ゲームの話ー。
新聞*1の社会面(しゃかいめん)である「三面記事(さんめんきじ)/police news他」や、
鏡(かがみ)を三枚合わせた「三面鏡(さんめんきょう)/three-sided mirror他」、
またゲームの「三面(さんめん)/3面/the third stage他」など、
けっこう色々な意味で使う語、「三面(さんめん)」についての話を。
前置き。
昨日「注意(ちゅうい)」について記事を書いた流れで、
「注意散漫(ちゅういさんまん)」という言葉を調べていたら。
似た語の「三面(さんめん)」が面白かったので、その話を。
※
まず「三面(さんめん)」とは、色々な所で使われる語ですが、
例えば有名な語として、「三面記事(さんめんきじ)」があるかもしれません。
この「三面記事(さんめんきじ)」とは、新聞(しんぶん)の社会面(しゃかいめん)のことですね。
社会(しゃかい)で起きた、色々な事件*2について書く面(めん)…ページ、スペース、という感じです。
この語の由来ですが、国語辞典やWikipediaによれば、新聞が「全四面」だった頃に、
社会についてのニュースを、三面…3ページ目に載せることが多かった、ということらしいですね。
ところで上に書いたように、「三面」は他でも使われる言葉でもあります。
例えば、「三面鏡(さんめんきょう)」は、真ん中と左右に鏡を合わせた物であり、
またゲーム等の面(めん)…ステージも、「三面(さんめん)/3面」なんて呼ばれたりします。
これらは日本語で並べても、あまり違和感がない気もしますが(※個人的感想)。
しかし和英辞典によれば、それぞれに対応する英語は、
「三面記事」は「police news(ポリス・ニュース)」や「city news(シティ・ニュース)」、
「三面鏡」は「three-sided mirror(スリーサイデッド・ミラー)」や「triple mirror(トリプル・ミラー)」らしいです、
またゲーム等の「三面(3面)」は、よく「the third stage(ザ・サード・ステージ)/the 3rd stage」と呼ばれる印象がありますね。
そしてそれぞれ「三面」に当たる英語だけ抜き出すと、
「police/警察」、「city/都市」、「three-sided/三つの面の」、「triple/3つの」、「the third/3番目の」と、
なかなか色んな語が集まっていますね。
後半は「3」*3関係なのでまだわかりやすいかもですが、前半が大きく違う感じです。
なので「『三面(さんめん)』と(他の)『三面』は違う!」というのはある意味当然かもですが。
その上で、例えば英語圏の方は、
「ならば何故、同じ『三面』という語にこんな多くの意味が…?」と思ったりするかもですね。
(「police」、「city」、「three-sided」など)
※
まあ似たようなことは、他言語でもありそうなので、
別に日本語に限った話ではないと思いますが。
でも同じ語が、少しずつ違う意味を持っている…というのは面白い気もしますね。
なので、今度「三面(さんめん)」という語を聞くことがあれば。
何を「三(さん)」や「面(めん)」と呼んでいるのか、
ちょっと考えてみるのも面白いかもですね。
意外と、国語の勉強になったりもするかも?
まあそんな感じで~。
追記
ちなみに「三面六臂(さんめんろっぴ)」という語もあります。
これは国語辞典によれば「顔(かお)が三つで、腕(うで)が六本あること」であり、
転じて、一人で何人分もの働きをすることを表すらしいです。
「まるで手が何本もあるくらいに、作業が速い…!」みたいな感じですかね。
(ちなみに「臂(ひ)」の字は肘(ひじ)や腕のことを表すようです)
なので、本文で書いた「三面」の色んな意味には、
この「三面六臂」の「3つの顔」も入ってくるわけですが…。
…余計に英語圏の方がビックリしそうですね。
そしてネットで調べたところ、「三面六臂」は仏像(ぶつぞう)が持っていたりする特徴らしく、
例えば、過去記事でも書いた「阿修羅(あしゅら)」*4(※敬称略)がこの特徴を持っていたりします。
「阿修羅の像」は社会科の教科書・資料集などに載っていたりするので、そちらで見た方もおられるかもですね。
(あとインド系の神様がよく三面六臂とか、色々体のパーツが多かったりする印象です)
追記2
ちなみに話は少し変わりますが、
「三」や「面」の関わる語には、「三者面談(さんしゃめんだん)」もあったりしますね。
生徒と親(両親が来られたら「四者」)、先生が集まる形式の面談です。
この「三者面談」も略すと「三面」とは言えそうですが…、
緊張(きんちょう)するのでイヤだ、という方もおられそうなので、
あまり嬉しくない「三面」と言えるかもしれません。
で、もし「三者面談」…「三面」(※ほぼ造語)の時などに緊張して、
時間を持て余すということがあれば。
「なんか『三面』について書いた変な記事があったような…」とか、
「『三面記事』の『三面』は英語だと何だっけ…?」
なんて思い出して、気をまぎらわしてみてもいいかも?
◆用語集
・三面記事(さんめんきじ)【新聞】:
関連用語:「3(さん)」、「日刊(にっかん)」*5
関連記事:『3を表す外国語セブン』
・三面鏡(さんめんきょう)【鏡】:
・三面/3面【ゲーム】:
・三面六臂(さんめんろっぴ):
関連用語:「阿修羅(あしゅら)」
・三者面談(さんしゃめんだん):
関連用語:「第三者(だいさんしゃ)」*6
*1:「新聞(しんぶん)」については 8/3 社+英:好きなものを使って授業をしちゃう!? ~ゲーム「なんでも〇IE」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「事件(じけん)」については 5/16 英+国:「急な出来事(できごと)」についての英語! ~「event(イベント)」、「trouble(トラブル)」、「happening(ハプニング)」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:数字の「3(さん)」や、記事『3を表す外国語セブン』については 2/18 数+諸外:「3(さん)」を表す外国語7つ+α! ~今週の外国語セブン~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*4:「阿修羅(あしゅら)/修羅(しゅら)」については 3/24 国+歴:その「修羅場(しゅらば)」は「命がけ」ですか? ~「修羅場」と「阿修羅(あしゅら)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*5:「日刊(にっかん)」については 5/4 国+英:好きな雑誌(ざっし)は「~刊(かん)」ですか? ~「週刊(しゅうかん)」や「月刊(げっかん)」等の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*6:「第三者(だいさんしゃ)」については 11/10 国+英他「第三(だいさん)の人」も「重要(じゅうよう)」ですか? ~「thrid(サード)」や「第三者(だいさんしゃ)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。