国語+社会+ゲームの話ー。
別に「お前を異世界に召喚してやろうか!」という話ではないのでご安心を。
ゲームなどでよく使われる「召喚(しょうかん)」という言葉と、
裁判所(さいばんしょ)の関係の話を。
前置き。
昨日の記事で少し「召喚(しょうかん)」ネタについて書いたので、
今日はその延長を。
※
まず「召喚(しょうかん)」というと、何かを呼び出す(よびだす)ことですね。
「召(しょう)」は「呼び寄せる(よびよせる)」、「喚(かん)」は「呼ぶ」というような意味を持っております。
例えばファンタジー系のゲーム・漫画などでは、よくモンスターを「召喚」して手伝ってもらったりもしますね。
この時、呼び出されるモンスターなどは「召喚獣(しょうかんじゅう)」、
呼び出す魔法は「召喚魔法(しょうかんまほう)」なんて言われたりします。
(※滞在時間は結んでいる「契約(けいやく)」*1によっても違うようです)
あるいは、異世界に「自分自身が召喚」される…というライトノベルなどもありますね。
その時は大体「勇者(ゆうしゃ)」になってくれとか、世界を救ってくれとか言われたりするようです。
ただ、そんな「召喚」は、元々はファンタジーの用語ではなさそうです。
国語辞典を見てみると、召喚とは「裁判所(さいばんしょ)が特定の個人を呼び出すこと」となっておりました。
例えばその人が訴えられたり、または別の事件の証人(しょうにん)として働いてもらう時などですね。
なので「召喚」とは、元々は現実の用語、さらには裁判所の用語と言えそうです。
※
証人として呼ばれるならともかく、
何か悪いことをして、裁判所に「召喚」されるのはちょっと恥ずかしいですね。
ファンタジーのカッコいい「召喚」のイメージと比べるとさらに。
なので「カッコいい召喚獣を呼ぶぜ!」とか、
「自分が勇者として異世界に召喚された!?」というファンタジーがお好きな方は、
異世界で「召喚」に関わる前に、
裁判所に悪いことで「召喚/summon」されぬよう、どうぞご注意を。
まあそんな感じで~。
追記
ちなみに「召喚」によく似た言葉で「召還(しょうかん)」というのもあります。
こちらは「派遣した人を呼び戻すこと」ですね。
この「還(かん)」は、「元のところに戻す」という意味と思われます。
なので召喚が「呼び出す」感じなのに対して、召還は「呼び戻す」感じです。
そのため仮に「召還魔法(しょうかんまほう)」というのがあったとしたら、
どこかにお使いに出した子を呼び戻す魔法になると思われます。
例えば「召喚魔法:ケルベロス*2」は、異次元とかからケルベロスとかを呼びますが、
「召還魔法:ケルベロス」は、元々味方で、遠くに行かせてたケルベロスを手元に戻す、みたいな。
(まあ、これもとても便利な気もしますが)
逆に言えば仲間がいない状態で「召還魔法」使っても意味がないかと思うので、
異世界に行くことがあったらご注意を。
追記2
ちなみに「しょうかん」という言葉は他にも色々あったりします。
例えば
・小寒(しょうかん):二十四節気の一つ。1月6日ごろ。
・小閑(しょうかん):ちょっとのヒマのこと
・昇官(しょうかん):官吏(かんり)の位が上がること
・将官(しょうかん):軍隊での、将校(しょうこう)の位の一つ
・消閑(しょうかん):ひまつぶしのこと
・商館(しょうかん):外国商人の営業所。商いの館。
・償還(しょうかん):借りたお金などを返すこと
って感じですかね。
なのでカードゲームとかで、もし
『小寒に消閑に昇官した将官が償還した商館』というカードがあったら。
「俺は『小寒に消閑に昇官した将官が償還した商館』を召喚するぜ!」(※7回「しょうかん」って言ってます)ということがありえるかもしれませんね。
…舌を噛みそうです。
◆用語集
・召喚(しょうかん)
元々は、裁判所が特定の個人を呼び寄せることのようだ。
英語では「summmon(サモン)」。または「call(コール)/呼ぶ」という言葉が使われることもあるようだ。
本文で書いたように、ファンタジーなどではモンスターを魔法の力で呼ぶことが「召喚」と呼ばれていたりする。
…でも裁判所とファンタジーのそれは区別がないので、召喚獣が「召喚されましたよ!」と言われて行ってみたら裁判所だったという可能性もなくはない。あなたは今回の事件の重要参考人なのです、ケルベロスさん
ファンタジーなどで召還を行う人は「召喚士(しょうかんし)」と呼ばれ、「サモナー(summoner)」と呼ばれることも多い。
また呼び寄せる「召喚獣(しょうかんじゅう)」との間には何らかの「契約(けいやく)」が結ばれていることが多い。
まあ呼ばれる方にしてもメリットが無ければ、なかなか行きたくないだろう、というような話と思われる。あなたには「召喚獣をブラックにこき使っている容疑」があります、サモナーさん
ちなみにゲーム『サモンナイト』や『サモンズボード』という名前の、召喚をテーマにしたゲームなども多い。
関連ゲーム用語:「儀式(ぎしき)」*3、「特殊召喚」*4、「アドバンス召喚」、「儀式召喚」、「融合召喚」、「シンクロ召喚」、「エクシーズ召喚」、「サーヴァント」*5
関連用語:「召使い(めしつかい)」、「召す(めす)」*6、「家庭裁判所(かていさいばんしょ)」*7、「波乱(はらん)」*8、「波瀾(はらん)」、「閻魔帳(えんまちょう)」*9、「閻魔大王(えんまだいおう)」
・召還(しょうかん):
派遣していた人などを呼び戻すこと。
英語では「recall(リコール)」。
例えば各国の「大使(たいし)」*10や「外交官(がいこうかん)」などに関して使う言葉のようだ。
関連用語:「還元(かんげん)」*11
*1:「契約(けいやく)」については 11/13 英語:「結婚(けっこん)」に関する英単語 - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「ケルベロス」については 6/15 国語:「魔法(まほう)」・「プロレス」・「選挙演説」!? ~色んな説明(せつめい)の仕方~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:「儀式(ぎしき)」については 1/15 歴+国他:「葬式(そうしき)のない死」の話 ~「通過儀礼(つうかぎれい)」と「葬式」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*4:カードゲーム『遊戯王』における「特殊召喚」、「アドバンス召喚」、「儀式召喚」、「融合召喚」、「シンクロ召喚」、「エクシーズ召喚」などについては 2/17 学習+ゲーム:カードゲーム『遊戯王』の「召喚方法(しょうかんほうほう)」で勉強が進む!? ~証明や不等式~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*5:「サーヴァント」や「召使い(めしつかい)」については 7/29 英語:「serve」/サーブ(serve)、サーバー(server)、サーヴァント(servant)! - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*6:「召す(めす)」については 8/6 国+生:「食(しょく)」(の字)には「可能性(かのうせい)」がありますか? ~「食」の8種の読み方の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*7:「家庭裁判所(かていさいばんしょ)」については 9/27 社+英:「家庭的(かていてき)」な「裁判所(さいばんしょ)」はありますか? ~「domestic(ドメスティック)/家庭的な」と「家庭裁判所(かていさいばんしょ)/domestic court」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*8:「波乱(はらん)」や「波瀾(はらん)」については 12/14 国+こころ他:「人生(じんせい)」に「波瀾(はらん)」は付きものですか? ~「波瀾」と「波乱(はらん)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*9:「閻魔帳(えんまちょう)」や「閻魔大王(えんまだいおう)」については 1/19 社+国他:「先生(せんせい)」は「地獄(じごく)」の「大王(だいおう)」ですか? ~「閻魔帳(えんまちょう)」と「教務手帳(きょうむてちょう)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*10:「大使(たいし)」や「外交官(がいこうかん)」については 9/25 理科:「笹(ささ)」と「パンダ」と「パンダケーキ」! - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*11:「還元(かんげん)」については 12/31 理科:酸素(さんそ)さんの本気! ~酸化(さんか)・燃焼(ねんしょう)・爆発(ばくはつ)!?~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。