生活+フランス語*1+社会の話ー。
日本ではカレー*2やシチュー*3などでよく聞く言葉、
「ルー(roux)」についての話です。
前置き。
筆者が国語辞典を読んでいると、
「ルー」という言葉が面白かったので、その話を。
※
まず、日本で「ル―」というと、「カレー」(カレーライス)関係のイメージがありますね。
カレーの商品パッケージでも、「ルー」または「ルウ」といった言葉はよく見かける感じです、
そんな「ルー」ですが、実は英語ではなく、フランス語らしいです、
辞書やWikipediaによれば、「roux(ルー)」と書くようですね。
…つい「ロウクス」とか「ルークス」と呼んでしまいそうになりますが、「ルー」と読むようです。
そしてWikipediaによれば、「ルー」は「小麦粉(こむぎこ)をバターで炒めて調理(ちょうり)したもの」らしいです。
カレーにとろみを出すために入れるらしいですね。
またこれを入れて固めたものも、日本ではよく「ルー」や「ルウ」と呼ばれているようですね。
(※Wikipediaによれば商品名は「ルウ」の方らしいです)
しかし、よく考えると全部のカレーに小麦粉やバターが入ってるわけではありません。
例えばいわゆる「スパイスカレー」などの場合だと、スパイスやバターは使ってても、小麦粉は入ってなかったりしますね。
またそもそもバターも使ってない場合もあるかもしれませんし。
なのでそれらの場合は、「ルー」という呼び方は余り合わないかもしれません。
でも筆者のイメージだと「カレーのソース=ルー」みたいになっているので、
「(スパイスカレーなどの)ルーは(小麦粉やバターの)ルーじゃない…!?」みたいになって、ちょっと混乱&面白い感じですね。
あとよく考えたら小麦粉+バターのソースとしての「ルー(roux)」と、
カレーの固形の「ルー」(ルウ)はまた違うものの気もするので、
わりと「カレーのルーはルー(roux)じゃない!?」ということも言えるかもしれません。ルーがゲシュタルト崩壊してきました
※
まあ呼び名の問題はなかなか難しいですが。
ちなみにWikipediaによれば、日本に伝わったカレーはイギリス流のカレーだったようです。
なので、今でも日本では、上記のような「ルー」…小麦粉+バターを使うカレーが多いのかもしれません。
(茶色の外見の、いわゆる日本の「昔ながらのカレー」って感じですね)
でも、Wikipediaによればイギリスにおいて、
「フランス料理の影響から、小麦粉のルウでカレーにとろみを出す料理法が編み出された」といわれているようです、
そしてそれが、後で本家のフランスに伝わったりしていると。
そしてカレーが元々インドのものであると考えると、
日本の(小麦粉などを使った)カレーには、実はインド・イギリス・フランス・日本の4か国が関わっていると言えるかもしれません。
なかなか国際的ですね。
今度カレーを食べたり、また「ルー」や「ルウ」という言葉を見た時には、
そんなことを思い出してみても、面白いかもしれませんね。
カレーを通して、社会や言葉の勉強もできるかも?
まあそんな感じで~。
追記
ちなみに上記の話とは関係ありませんが、
アニメ『機動戦士ガンダムZZ』には、「ルー・ルカ」というキャラクタ―がおられるようです。
◆用語集
・小麦粉(こむぎこ):
関連用語:「天ぷら(てんぷら)」*4、「バッター液」*5
*1:「フランス語」については 10/22 生活:「青いチョコレート」の話! ~フランスの町「アンジェ」のチョコレート紹介~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:料理の「カレー(curry)」については 2/20 英+社他:「カレー」を占領・奪還する!? ~フランスの都市「カレー」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:料理の「シチュー(stew)」については 11/25 社会:「失敗(しっぱい)」から生まれるものの話 ~肉じゃが、アメシスト、セレンディピティ~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*4:小麦粉を使った揚げ物「天ぷら(てんぷら)」については 6/20 生+ポル他:「天ぷら(てんぷら)」は「身(み)を清(きよ)める」ものですか? ~「四季齊日(しきさいじつ)/quatro temporas(クアトロ・テンポラス)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*5:小麦粉も入っている、揚げ物などに使う生地「バッター液」については 7/2 生+英:「バッター」といえば「揚げ物(あげもの)」ですか? ~揚げ物の「バッター液/batter(バッター)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。