フランス語+英語+国語の話ー。
難しく見えるタイトルですが、割と普段やってることだったりもします。
「現地報告」などを意味するフランス語「ルポルタージュ(reportage)」と、
その訳語の一つ「report(レポート)」などの話です。
前置き。
昨日「サボタージュ」という語を紹介した流れで、
ふと「ルポルタージュ」という語を思い出したので、その話を。
※
まず「ルポルタージュ」というと、記者(きしゃ)の現地報告(げんちほうこく)などを意味する言葉のようです。
元はフランス語であり、「reportage(ルポルタージュ)」と書くのだとか。
つまりニュース記者自身が現地(げんち)…何かが起こっているその場所に行って、事件(じけん)などについて報告することのようですね。
あとは文学(ぶんがく)ジャンルとしての「ルポルタージュ」もあるようですが、
こちらも綿密(めんみつ)、細かな取材をして書くもののようなので、
全体的に「現地に直接行って、しっかり調べて書く」ってイメージですかね。
(例えばネットなどで得た情報を元に想像して書く、というのとは反対の感じです)
そんな「ルポルタージュ」を和英辞書で調べてみると、
英語では①「report(レポ-ト)」、②「reportorial piece(レポートリアル・ピース)」、③「documentary(ドキュメンタリー)」*1などとなっていました。
特に①「report(レポート)」は学校でも時々書いたりするので、おなじみのものですね。
なので上の訳などを利用すると、特に学校の外で授業などを行ったときには
「授業(じゅぎょう)でレポ-ト(report)を書く!」ということは、
「授業で『ルポルタージュ(report)』を書く!」と言えるかもしれません。
なんだか急にオシャレな感じもしますね…(個人的感想)。
※
まあ厳密には「レポート」と「ルポルタージュ」で意味は違いそうですが、
聞きなれた「レポート」が違う響きになる、というのは面白いですね。
なので、今度あなたが「レポート」を多く書かなきゃいけない時は。
「今、『ルポルタージュ(report)』の課題があってね…」とか、
「ふう…まだ沢山の『ルポルタージュ(report)』が私を待っているな」とか。
そんな風に考えてみると、ちょっとカッコいい気分になれるかも?
まあそんな感じで~。
追記
ちなみにWikipediaによれば、
文学の「ルポルタージュ」を書く人は「ルポライター」と呼ばれたりしたそうです。
フランス語「ルポルタージュ(reportage)」+英語「ライター(writer)/書く人、作家(さっか)」のカタカナ語ですね。
でも今は「ノンフィクション作家」と名乗ることの方が多いようなので、「ルポライター」という肩書(かたがき)はあまり使わないようです。
追記2
ちなみに他にも「ージュ」とか「~ジュ」などの響きの言葉はあります。
例えば「ソバージュ(sauvage)」、「ナラタージュ(narratage)」とか「ミラージュ(mirage)」とかもあったり。
アニメ雑誌には『アニメージュ(Animage)』というものもあり、
昔のゲームには『エルミナージュ(Elminage)』シリーズというものもありました。
ちなみに「天使(てんし)」はフランス語で「ange(アンジュ)」というようなのですが、
これは昔の日本の童話の『安寿と厨子王(あんじゅとずしおう)』とは特に関係ないと思われます。
◆用語集
・ルポルタージュ(reportage):
「ルポ」と略されたりもするようだ。
が、現在では似たような場面で「レポ」(「レポート」の略)という言葉が使われている気もする。
関連用語:「document(ドキュメント)」、「書類(しょるい)」、「閻魔帳(えんまちょう)」*2
似てる言葉:「サボタージュ」、「ポタージュ」*3
*1:「documentary(ドキュメンタリー)」や「document(ドキュメント)」、「書類(しょるい)」については 3/24 国+英:あなたは「ドキュメント」を書きますか? ~「書類(しょるい)/document」と「ドキュメンタリー(documentary)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「閻魔帳(えんまちょう)」については 1/19 社+国他:「先生(せんせい)」は「地獄(じごく)」の「大王(だいおう)」ですか? ~「閻魔帳(えんまちょう)」と「教務手帳(きょうむてちょう)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:スープの一種「ポタージュ」については 11/25 生+フラ他:「ポタージュ(potage)」は「スープ(soup)」とは違いますか? ~「ブイヨン」と「洗練(せんれん)」と「郷土料理(きょうどりょうり)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。