社会+国語+生活の話ー。
「賽銭…初めて聞く単語ですね…」的な話ではありません。
寺社(じしゃ)へのお参りで供(そな)えるお金、「賽銭(さいせん)」と、
神仏(しんぶつ)へのお礼・感謝の意味がある漢字、「賽(さい)」の話です。
前置き。
辞典で調べ物をしていて見つけた語、
「賽銭(さいせん)」について調べてみました。
※
まず「賽銭(さいせん)/お賽銭」は、寺社(じしゃ)…お寺*1や神社*2で供(そな)えるお金ですね。
お参りして、祈ったり願ったりする時に一緒に供えるイメージです。
初詣(はつもうで)で賽銭箱(さいせんばこ)に並ぶ人は多いですし、
また願い事がある方が、賽銭を供えつつ神仏に祈る…という場合も多そうです。
そんな「みんな知ってる」イメージもある「賽銭」ですが、
しかしふと、「賽銭って何だ?」と思いまして。
「銭」は「銭(ぜに)」…「お金」のこととして、
その前の「賽」って何だろう?と思って調べてみました。
漢和辞典を調べてみますと、
「賽(さい)」の字には「お礼参り(おれいまいり)」とか「神仏(しんぶつ)のごりやくのお礼(おれい)にまいる」という意味があるようです。
(「御利益(ごりやく)」は、神仏からもらった恵み、良い影響のことですね)
またWikipediaによれば、賽は「神から福(ふく)を受けたのに感謝(かんしゃ)して祭(まつ)る」意味とされていました。
今まで筆者は、「賽銭」は「何か願い事があって供える」物だと思っていたので、
①「賽銭を供える」→②「神仏に福をもらう」(→③「神仏に感謝する」)という順番だと思っていましたが。
でも上記の「賽銭」の説明からするとそれは逆で、
むしろ①「神仏に福をもらう」→②「感謝して賽銭を供える」みたいな感じですね。
ちょっと誤解していたっぽいですね。反省です。
※
まあ上に書いたことは一例、意味の話なので、
「誤解してたから、今までのお賽銭の意味が無くなる…!」みたいなことは無いと思いますが。
でも同じなら「賽」の字も意識してみると、賽銭により気持ちが入るかもですね。
どこかで聞いた話ですが、
お参りは神仏への「祈り」や「願い」だけではなく、
「神仏の前で決意表明をする」という意味を持つこともあるようです。
これは「自分が頑張りますので、見ててください!」って感じですね。
もちろん「賽銭」にどんな思いを込めるかは自由ですが、
自分の願いは、まず自分が頑張ると叶いやすいかもしれません。
「神仏に祈ったから大丈夫だろ…」と油断(ゆだん)するより、
後で願いが叶った「賽銭(感謝)」を供えられるよう、頑張ってみるのがいいかも?
まあそんな感じで~。
◆用語集
・賽銭(さいせん):
和英辞典によれば、英語では「money offering(マネー・オファリング)」となっていた。
ちなみにWikipediaによれば、昔はお金ではなく「お米」などを供えていたらしい。
関連用語:「offering(オファリング)」*3、「offer(オファー)」、「供物(くもつ)」、「神殿(しんでん)」、「教会(きょうかい)」*4、「祈祷(きとう)」*5
関連記事:『宗教についての英語セブン』*6
*1:「寺(てら)」や「神殿(しんでん)」については 2/20 生+英他:ものを食べると「寺(てら)」が動きますか? ~頭の「こめかみ」と「temple(テンプル)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「神社(じんじゃ)」については 5/8 英語:「神輿(みこし)」はポータブルですか?――はい、神輿はポータブルです - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:「offering(オファリング)」、「offer(オファー)」、「供物(くもつ)」については 11/27 英語:その仕事を神様に「オファー」する!? ~「offer」と「offering」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*4:「教会(きょうかい)」については 2/5 国+ゲーム:違いの意識/ギルドから依頼(いらい)が来ています - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*5:「祈祷(きとう)」については 8/15 国+社他:「黙祷(もくとう)」と「祈祷(きとう)」の話 ~「終戦記念日(しゅうせんきねんび)」に~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*6:記事『宗教についての英語セブン』については 2/5 国+ゲーム:違いの意識/ギルドから依頼(いらい)が来ています - のっぽさんの勉強メモ を参照。