美術+オランダ語+英語+生活の話ー。
塗料(とりょう)の名前としてよく聞く語「ペンキ」と、
由来らしいオランダ語の「pek(ペック)」、
そして英語の「paint(ペイント)/塗料(ペンキ)、ペンキを塗る」の話を。
遅くなってしまったので簡単に。
前置き。
まず「ペンキ」というと、塗料(とりょう)の一種という印象ですね。
(「塗料(とりょう)」とは何かに塗るもので、着色や保護が目的だったりします)
色んなお店や、家具の一種とかに塗られているイメージです。
また何となく水彩絵の具などより濃(こ)くて、
「ペンキ塗り立て」の注意書きがあるくらいベタつきやすい…的なイメージですね。
で、そんな風に「ペンキ」の性質のイメージはあったのですが。
ふと「そう言えば『ペンキ』って何だ…?何語だ…?」と思って調べてみると、
実は「英語」ではなくて「オランダ語」らしいです。
というのも国語辞典・和英辞典によれば
「ペンキ」はオランダ語の「pek(ペック)」が由来、と書いてありまして。
(ただ「pek」からどうして「ペンキ」になったかは割と謎みたいです)
で、ペンキは英語では「paint(ペイント)」というようです。
この「paint(ペイント)」も聞き慣れた語ではありますが、
例えば「ペンキを塗る」と「ペイントを塗る」、
「ペンキ塗り立て」と「ペイント塗り立て」では、
慣れのためか、少し印象が違う気もしますね。
※
ちなみに英和辞典によれば
「paint」はそれ自体で「塗料を塗る/ペンキを塗る」という意味があるようです。
なので「『ペンキ』を『塗る』」という文を英訳しようとした時、
「『ペンキ』=『ペイント(paint)』だ!」、
「『塗る』も『ペイント(paint)』だ!」とだけ思っていると、
「『ペイント(ペンキ)』を『ペイント(塗る)』」みたいに書いてしまう可能性もあるかも?
(あるいは「『ペンキ(paint)』を『ペンキを塗る(paint)』」みたいになったり)
…まあ意味は伝わりそうですが、
「馬に乗馬する」とか「白い白馬」みたいな重複感もあるので、
英語圏の国で「ペンキ(paint)」を使いそうな方は、少し注意しておくといいかもですね。
まあそんな感じで~。
追記
ちなみに国語辞典で「ペンキ」を調べると、
「色のある粉(こな)を脂肪油(しぼうあぶら)などに溶かした塗料」と説明されてました。
本文で書いたペンキの「べたつきそう」というイメージは、この「油(あぶら)」の成分などが関係していそうですね。