8/23 英＋理他：「人体（じんたい）」に「付録（ふろく）」はありますか？　～「appendix（アペンディクス）／付録」と「虫垂（ちゅうすい）／appendix」の話～

　英語＋理科＋国語＋生活の話ー。
　「雑誌の付録で、私はネコミミを手に入れた…！」的な話ではありません。

　「付録（ふろく）」などの意味を持つ英語「appeendix（アペンディクス）」と、
　人体の中にある器官、「虫垂（ちゅうすい）／appendixなど」の話を。

　前置き。
　昨日「attend（アテンド）」などの語について書いた後、
　似た語の「append（アペンド）」周りを調べていたら。
　「appendix（アペンディクス）」という語周りが面白かったので、その話を。

※

　まず「appendix（アペンディクス）」とは、「付録（ふろく）」などの意味を持つ英語ですね。
　ちなみに「付録（ふろく）」とは、本（ほん）などについてくる「おまけ」*1、または本文の後に付け加えた説明…という感じです。
　筆者もゲームの攻略本などで、「○○アペンディクス」的な語を聞いたことがある気もしますね。

　で、こう書くと「appendix（アペンディクス）」は「本」についてくる印象ですが、
　実は意外と、「人体（じんたい）」の中にもあったりするようです。
　というのも、「appendix（アペンディクス）」には「虫垂（ちゅうすい）」という意味もあるらしいからですね。

　この「虫垂（ちゅうすい）」とは、体の中にある器官（きかん）の一つですね。
　Wikipediaによれば「盲腸（もうちょう）の後内側表面から突起（とっき）状に垂れ下がった細長い器官」ということらしいです。
　「虫垂」は「胃（い）」などに比べると、意識されることは少ないかもですが、
　体のトラブル「虫垂炎（ちゅうすいえん）」等は、なかなか有名な気もしますね。

　で、英和辞典によれば「appendix（アペンディクス）」には「突起（とっき）」…突き出た部分、という意味もあるようです。
　なので上記のように「突起状の器官」である「虫垂」も、「appendix」と呼ばれているのかな？と思います。

　そのため多くの人に関して、
「『人体』には『appendix（アペンディクス）／虫垂』がある！」と言えそうですが。
　…でも「appendix＝付録」という印象が強い方は、
　これを聞いて「『人体』に（本みたいな）『付録（appendix）』があるの…！？」なんて思うかもですね。

※

　さて、「虫垂」は「付録」と同じ英語（「appendix」）だったりしますし、
　Wikipediaによれば、かつては特に意味が無い器官と考えられていたようですが。
　しかし近年は、その重要性が明らかになったりしているようです。

　なので、上で「人体にも付録が～」的なネタを書いておいてなんですが。
　「付録」を「あってもなくても困らないもの」とするなら、
　その意味では「人体に『付録（要らない部分）』はない」とか、
　「『appendix（虫垂）』は『appendix（付録）』ではない！」と言えるかも？

　まあ、これらは割とジョークですが。
　でも今度、理科の教科書や資料集…、
　…それこそ「付録（appendix）」の絵などで「人体」の中を見ることがあれば、
　ちょっと「虫垂（appendix）」を探してみるのも、面白いかもですね。

　まあそんな感じで～。

追記
　ちなみに「虫垂」を表す英語は「appendix（アペンディクス）」以外にもあります。
　和英辞典には「vermiform appendix（ヴァーマフォーム・アペンディクス）」、
　Wikipediaには「vermiform process（ヴァーマフォーム・プロセス）」などが載っていました。

　またこの「vermiform（ヴァーマフォーム）」という語ですが、
　英和辞典では「蠕虫（ぜんちゅう）状の」、ネットで見た感じでは「虫（むし）状の」とあったので、
　日本語の「虫垂」という名前と関係している感じがしますね。

追記２
　ちなみにコンピュータゲーム関連では「アペンドディスク（Append Disc）」という用語もあるようです。
　新しいデータなどを追加する、「追加ディスク」のことのようですね。

◆用語集
・付録（ふろく）：
　関連用語：「supplement（サプルメント）／付録」*2

・appendix（アペンディクス）：

・append（アペンド）：

・虫垂（ちゅうすい）：

・虫垂炎（ちゅうすいえん）：

・vermiform（ヴァーマフォーム）：
　筆者は初め「発音は『ヴァーミフォーム』かな？」と思ったが、ネットで発音を聞いたら「ヴァーマフォーム」的な感じだった。

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