のっぽさんの勉強メモ

主に中学の学習内容と、それに絡みそうな色んなネタを扱っています。不定期更新ですー。あ、何か探したいことがある場合は、右の「検索」や記事上のタグやページ右にある「カテゴリー」から関係ある記事が見られたりします。

3/29 国+こころ他:「心(こころ)」は「肝臓(かんぞう)」にありますか? ~「肝心(かんじん)」と「肝(かん)」の話~

 国語+こころ+理科の話ー。
 「頭で考えるな!肝臓で感じろ!」的な話ではありません。


 「心(こころ)」の意味もある語「肝心(かんしん、かんじん)」と、
 内臓の一種「肝臓(かんぞう)」、また漢字の「肝(かん)」などの話を。


 前置き。
 昨日は「担(たん)」の字などについて書きましたが。
 そこから似た語の「胆(たん)」、また「肝(かん)」などを調べていたら。
 「肝心(かんじん)」という語が面白かったので、その話を。


 まず「心(こころ)」とは、何かを感じたり考えたりする動き、
 またはそのための器官(きかん)のことですね。
 例えば心があるから、人は感情(かんじょう)を持てたりするイメージです。


 で、「心」自体は「物体ではないし、目に見えない」とされたりしますが、
 現代では、「脳(のう)」が一番、心に関わっていると考えられている気がします。
 「脳=心」と思うかは人によりますが、脳は、思考のために重要な器官ですしね。


 ですが一方で、昔の言葉・言い回しにおいては、
 脳以外の内臓(ないぞう)…例えば「肝臓(かんぞう)」などが、「心」と関わったりもするようです。
 というのも、「肝心(かんしん、かんじん)」という語が、心を表したりもするからですね。


 漢和辞典によれば「肝心」は、2つの読みがあるようで。

 ①「肝心(かんしん)」…「肝臓(かんぞう)と心臓(しんぞう)」、「心」
 ②「肝心(かんじん)」…「最もたいせつ(大切)な所」、「心」

 …という感じのようですね。
 ①と②のどちらにも、「心」という意味が含まれているのが興味深いです。


 「心臓(しんぞう)」は、現代でもよく「心」に関わるとされますが、
 「肝臓(かんぞう)」は、お酒の飲み過ぎでうんぬん…という印象の器官なので、
 個人的には、「肝心」の形で「心」に関わっているのが、少し意外ですね。


 ただ漢和辞典によれば、そもそも「肝(かん)」という字が、
 「まごころ」とか、「たいせつ(大切)な所」という意味を持っているようです。


 そう考えると特に昔は、
 「『心(肝心)』は『肝臓』にある!」と考えたりしたのかもですね。


 まあだからといって、「肝臓さえあれば、脳は無くてもいい」とはならないですし、
 現代で「心は肝臓にある」という考えは、多数派ではなさそうですが。


 でも現代でも、「腹の中」というと「考え」を表したりしますし、
 ストレスが溜まると、「お腹」や「臓器」に影響が出たりもします。
 そういう意味では、心と臓器・お腹・肝臓は関係がありそうですね。
 (※心が直接ある場所じゃなくても、心と影響しあう関係はある感じで)


 「心(肝心)」「肝臓」にあるかはともかくとして、
 体の具合がどこか悪いと、「心」も嫌な気分になりがちなもの。
 「まあ『内臓』は粗末(そまつ)にしてもいいだろ…」と思うよりは、
 肝臓・内臓を含む「お腹」周りにも、「心くばり」(配慮)しておくといいかも?


 
 まあそんな感じで~。







追記
 ちなみに「肝」の関わる語「肝胆(かんたん)」は、
 「肝臓(かんぞう)と胆嚢(たんのう)」(どちらも内臓)という意味があり、
 また他にも「まごころ」や「心の中」という意味があるようです。
 こちらでも「心」と関わっているわけですね。

 また上記の漢字「胆(たん)」は、
 「豪胆(ごうたん)」や「胆力(たんりょく)」など、
 精神力や、根性(こんじょう)がある様子を表すのに使われたりもします。

 英語系でも「ガッツ(guts)」は根性を表す語(※俗語らしいですが)だったりしますが、
 これも、元々「内臓」の意味を持つらしいですね。

 なので日本語・英語ともに、心…というか「精神力」と「内臓」が関わっていそうですが。
 これは何かに耐える時の、「『お腹・内臓(胆・ガッツ)』に力を入れてふんばる」という様子が、
 「あいつ『根性(胆力・ガッツ)』あるぜ!」と見なされたのかもですね。


追記2
 上では略しましたが、昔から「脳裏(のうり)」という言葉はあったりします。
 なので「昔は、脳は全く心と見なされていなかった…」という訳ではないのでご注意を。

 ただエジプトでミイラを作るときには、死者の復活に備えて臓器を保管していたようなのですが、
 その時「脳は鼻水を作るための器官とされ、捨てられていた」という話を聞いたこともあります。
 (現代やSFでは、むしろ脳が最優先とされそうなので、ギャップが興味深いです)

 なので時代や国・宗教によって、心や魂、器官や臓器に対する考え方はだいぶ違うかもですね。



◆用語集(※編集上の都合のため、一部過去記事より移転)
・肝臓(かんぞう):
 「肝(きも)」と呼ばれることもある。
 関連記事:『熊を表す外国語セブン』*1


・肝(きも):
 動物の臓器のことなど、内臓や肝臓など。
 または「精神力」等を意味することもある。
 関連語に「肝試し(きもだめし)」、「肝っ玉(きもったま)」等もある。
 関連用語:「臥薪嘗胆(がしんしょうたん)」*2、「羊羹(ようかん)」*3


・肝(かん):


・肝心(かんしん):


・肝心(かんじん):





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