のっぽさんの勉強メモ

主に中学の学習内容と、それに絡みそうな色んなネタを扱っています。不定期更新ですー。あ、何か探したいことがある場合は、右の「検索」や記事上のタグやページ右にある「カテゴリー」から関係ある記事が見られたりします。

12/11 社+国:「地下(ちか)」に「金(きん)の輪(わ)」は埋(う)まってますか? ~仏教の「金輪(こんりん)」と、「金輪(きんりん)」の話~

 社会+国語の話―。
 「我々は、ついに地下の財宝のありかを発見した!」的な話ではありません。


 仏教において地下(ちか)、あるいは大地の上層(じょうそう)を表すらしい語、
 「金輪(こんりん)」についての話を。
 (追記で関連語の「金輪際(こんりんざい)」の話も)
 金(きん)の輪(わ)などを表す語、「金輪(きんりん)」も参考にしつつ。



 前置き。

 さて当ブログでは、昨日は「銀輪(ぎんりん)」*1という、
 自転車(じてんしゃ)の呼び名について書かせて頂きました。
 新品の自転車の車輪が、銀色に輝いているイメージですね。


 なので、そこから「金輪」という語を見ると、
 「金色に輝く自転車(の車輪)か!」という感がするかもですが。
 今回紹介する「金輪(こんりん)」は、また違う存在だったりします。


 というのも「金輪(こんりん)」は仏教(ぶっきょう)において、
 ある意味「地下に埋(う)まっている」ものらしいからですね。


 改めて「金輪(こんりん)」についてですが、
 国語辞典では「(仏教で)大地の上層(じょうそう)」」、
 漢和辞典では(仏教用語で)「地底(ちてい)」と書かれていました。


 読んでいて「『上層』で『底(一番下)』?」という気もしましたが、
 合わせて考えると、仏教ではどうも大地・地底が以下のような構造と考えられているようです。
 (※宗派や考え方によるかもですが)


 ①「地輪(じりん、ちりん)」(※しかしネットだと「地輪=金輪」という話も)
 ②「金輪(こんりん)」
 ③「水輪(すいりん)」
 ④「風輪(ふうりん)」


 …って感じですかね。


 なので①~④全体からすると、②「金輪」はわりと「大地(全体)の上層」ですが、
 しかし普段人間が暮らしている世界(①「地輪」の上?)からだと、十分深い世界…、
 つまり地下(ちか)とか「地底」ということになるのかもしれません。


 なので、人の暮らす世界の「地下」には、
 「金輪(こんりん)」というものがあるらしい、という感じなのですが…。


 …しかし「金輪」という名前は、
 アクセサリーの「金(きん)の輪(わ)」っぽく見える感じもしますね。
 (昨日の記事と合わせるなら「ゴールドのリング」っぽいです) 
 漢和辞典によれば、また別語で「金輪(きんりん)」…それこそ「金の輪」を表す語もあるようですし。


 なのでそれらの語を知ってから、
 「仏教では、『地下』に『金輪(こんりん)』というものがあって…」という文を読むと。
 「『地下』に『金の輪/金輪(きんりん)』が埋まってるの…!?」なんて一瞬思ってしまいそうですね。
 思わず掘り返したくなりそうです。


 まあ、残念ながら足元に「金の輪」が埋まっている訳ではなく、
 そもそも「金輪」が埋まっているのは、「地底深く」なのですが。


 でも、現代の科学的知識から考えても、
 地下にはマントルとかプレート、色々大事な物があったりします。
 そう考えると、仏教における「金輪」(地下、地底)は、
 我々の生活を支える、金よりとても大事な物、と言えるかもですね。


 まあそもそも「金輪」があると考えるかは、宗教・宗派・人によりそうですが。
 でもクリスマスや年末に、
 飾り付けやプレゼントで「金の輪/ゴールドのリング」を見ることがあれば。
 地下深くに「金輪(こんりん)」の存在をイメージしてみても、良いかもですね。




 まあそんな感じで~。






追記
 ちなみに本編ではテンポ上略しましたが、
 「金輪(こんりん)」は「金輪際(こんりんざい)」という言葉に絡む語だったりします。
 「金輪際(こんりんざい)」は、何かが「絶対(ぜったい)にない」ことを表す語ですね。
 (最近で言いますと、アニメ『推しの子』の第一期OP『アイドル』の歌詞に入っていたりしました)

 例えば、何かを強く否定したいときは、スケールの大きい物が例に出されることもあります。
 (例:「そんなことは、天地がひっくり返っても起こらない」とか) 

 なので「金輪」や「金輪際」…「人がたどり着けない深い地の底」を例えに使うことによって、
 「それくらい(のスケールで)絶対に起こらない」と表現したかったのかもですね。


追記2
 ちなみに、追記1で触れた「金輪際(こんりんざい)」は、
 国語辞典で「大地の底」と書かれていましたが。
 しかし筆者はその下に「水輪」・「風輪」があることを知り、
 「一番下の『底』でもない…?」などと思ったりしました。

 そしてネットを調べてみると、
 「金輪際」の他にも「水輪際(すいりんざい)」とか「風輪際(ふうりんざい)」といった言葉もあるようでした。
 (ただ、あまり「金輪際」(絶対~ない)的な意味では使われていない様です)
 なので「金輪際」より絶対起こらないことを表すために、これらの言葉を使うのもアリかもですが…、
 …そこまでやるとインフレが激しい気もするので、少なくとも普段は「金輪際」でいい気もしますね。


追記3
 ちなみに「金輪(かなわ)」というものもあったりします。
 これは「金属製(きんぞくせい)の輪」という感じですね。
 「鉄輪(かなわ)」と書かれることもあるようですが、
 そちらの場合は金属全体と言うより、「鉄(てつ)の輪」の感じが強まりますね。



◆用語集
・金輪(こんりん):
 仏教において大地の上層、あるいは地下などを表す語。


・金輪際(こんりんざい):
 金輪の際(きわ)、つまり大地の底などを表す語。
 会話で使われるときは「金輪際ない」という風に、「決して~ない」という意味合いになる。
 ちなみに和英辞典では「金輪際」の英訳に、「never(ネバー)/決して~ない」があった。「金輪際」がちょっと難しいと思ったら、こちらの語からイメージするのも良いかもしれない。


・金輪(きんりん):
 「金の輪」などを表す語。


・金輪(かなわ):


・鉄輪(かなわ):



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