国語+数学+理科+体育(試合)+ゲーム(勝負事)の話―。
…なんか書いている内に、「互角」がゲシュタルト崩壊しそうですが。
ある2人の実力(じつりょく)がほぼ同じ…的な意味の語、「互角(ごかく)」と。
数学の図形で習う角度(かくど)*1の一種、「錯角(さっかく)/互角(ごかく)」の話を。
前置き。
まず「互角(ごかく)」とは、ある2人(以上)の実力(じつりょく)が同じ(くらいの)ことですね。
(「お互(たが)い、同じくらいの力を持っている」的な感じです)
例えば「AさんもBさんもテストで100点!これは『互角』の戦いだな…」的な感じですかね。
なので、よく勝負事(しょうぶごと)、スポーツやバトル系のマンガ等で聞く語でもあります。
そんな訳で「互角」は、
2つの者の力や数値(すうち)が、ほぼ「イコール(=)/同じ」の意味…、
あるいは「ズレがあっても、ほんの少し」の印象なのですが。
しかし意外にも「互角」は、お互いに「かなりズレる」こともあるようです。
というのも「互角」が、「錯角(さっかく)」を表すこともあるらしいからですね。
まず漢和辞典によりますと、「互角(ごかく)」は上記のように、
「たがいにまさりおとりがない」(※参考:漢字だと「互いに勝り劣りが無い」)や「五分五分(ごぶごぶ)」…、
つまり「両者の実力などが一緒くらい」的な意味も書いてあったのですが。
しかし他にも「互角」の説明には、
「一つの直線が他の二直線と交わるとき、一つの直線の反対側で相対する角」とも書いてあり、
そしてその説明の最後に「錯角(さっかく)」とも書かれていました。
(つまりこの意味での「互角」は「錯角」のこと、という意味ですね)
この「錯角(さっかく)」とは、角度(かくど)の一種ですね。
図なしでは説明が難しいのですが、ざっくり言うと上記のように「3本の線が交わる時に生まれる角度」的な感じです。
学校では数学の「図形(ずけい)」分野でよく習う語ですね。
で、数学では「錯角」についてよく、
公式で「2直線が平行(へいこう)のとき、錯角も等しい」とか、
あるいは「錯角が等しいとき、2直線は平行」的なことを習いますが。
(「平行(へいこう)」とは、2つの直線が交(まじ)わらずに、ずーっと横並びで伸びている様子のことですね)
しかし逆に言うと、
「2直線が平行でないとき、錯角は等しくない」訳ですね。
また角度が、例えば上下に「1度」でもズレると「平行ではなくなる」訳で。
(例:右上に45度で伸びる線には、右上46度や44度の線では平行になれない)
そう考えると、実は「2直線は平行でない場合の方が多い」、
そしてそこから、「錯角は等しくない場合の方が多い」と言えるかもしれません。
(ざっくり180度までの範囲で考えても、正解は1つで残りの約179度は全部ズレる、的な)
で、「錯角(互角)」が等しくない…「大きさが違う」というのは、
実力的に言うと「互角(ごかく)ではない」ことになりますので。
ある意味「『互角(錯角)』は『互角(同じ)』でもない(ことが多いかも)…!」と言えるかもですね。
…まあ「実力」と「角度」で話が違いますし、
そもそも「何を言っているんだ…?」と思われそうな文なのですが。
※
まあ、今は「互角(ごかく)」というと「実力」関係のイメージで、
図形の「錯角(さっかく)」を「互角」と呼ぶことは、あまり無さそうですが。
でも、もしあなたが、数学の授業などで、
2直線が平行なこと等で、「錯角(互角)」が「等しい」状態を見たら。
「まさに『互角(錯角)』が『互角(ごかく)』だ…!」
なんて思ってみても、楽しいかもですね。
まあそんな感じで~。
追記
ちなみに国語辞典によれば、「互角(ごかく)」は元々「牛角(ごかく)」という意味らしいです。
これは漢和辞典によれば、「牛(うし)*2の角(つの)*3が左右たがいにおなじであることによる」らしいですね。
なので「牛角」→「互角」、そしておそらくは「互角」→「互角(錯角)」という流れなので、
逆に数学の「錯角(互角)」を「牛角(ごかく)」と呼べるかもなのですが。
…でも数学の授業とかで先生が、
「次回は『錯角』についてやりますからねー」というのを
「次回は『牛角(錯角)』についてやりますからねー」と言い換えたら。
意味は変わってないはずなのに、
「『牛の角』についての授業…!?」とか「急に理科になった…!?」みたいな気分になりそうですね。
まあ本文で書いたとおり、「錯角」は互いに違う(等しくない)ことがよくあるので、
「牛の角が左右たがいに同じ」という意味を含む「牛角」は、「錯角」を表すにはちょっと合わないかもですね。
(左右で角の大きさが違う牛とかも、結構いるようですが)
◆用語集
・互角(ごかく):
関連用語:「名勝負(めいしょうぶ)」*4、「激戦(げきせん)」*5、「ハナ差(ハナさ)」*6
似てる語:「合格(ごうかく)」*7
・錯角(さっかく)【数学・図形】:
*1:「角度(かくど)」や「角(かく)」、「平行(へいこう)」、「直線(ちょくせん)」については 1/18 算数+英:図形/「3+3=4」のフシギな計算! - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「牛(うし)」については 6/24 英語:ゲーム/「英語サバイバル」食事編 ~ゲーム実況的な感じで~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:「角(つの)」については 1/9 英語:素材(そざい)/生物(せいぶつ)系あれこれ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*4:「名勝負(めいしょうぶ)」については 5/15 国+社:「名勝(めいしょう)」と「名勝負(めいしょうぶ)」は違いますか? ~「勝(しょう)」の字の意味の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*5:「激戦(げきせん)」については 1/26 音+英他:「激戦(げきせん)」の音は「ディンドン」ですか? ~「激戦/ding-dong battle(ディンドン・バトル)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*6:競馬などの用語「ハナ差(ハナさ)」については 8/7 体+英他:「鼻(はな)」で勝つことは出来ますか? ~競馬(けいば)の「ハナ差」と、「鼻の差で勝つ/win by a nose」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*7:「合格(ごうかく)」については 4/27 国+社:「合格(ごうかく)」の「逆(ぎゃく)」は何ですか? ~「不合格(ふごうかく)」と「合否(ごうひ)」、「不(ふ)」と「否(ひ)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。