社会+英語の話ー。
「栽培漁業(さいばいぎょぎょう)」という英語と「culture」についての話です。
前置き。
地理の参考書を読んでいるときに「栽培漁業(さいばいぎょぎょう)」という言葉を見つけまして。
それの英訳が「aqua culture(アクアカルチャー)」でございました。
そもそも「栽培漁業(さいばいぎょぎょう)」というのは
魚*1をある程度、人の手で育ててから放流する漁業の形です。
一度に捕りすぎると魚が滅びてしまいますし、増やしながら捕ろうってことですね。
で訳語の「aqua culture(アクアカルチャー)」について。
パッと見、「aqua(アクア)」は「水」だから分かるとしても
「culture(カルチャー)」は「文化(ぶんか)」*2じゃない?と思ったりしますが。
それだけではなく、「culture」には「養殖(ようしょく)」や「培養(ばいよう)」といった意味もあります。
関係のある動詞「cultivate(カルティヴェイト)」の意味が「畑を耕す」「耕作する」ですしね。
一つの種をまいて、同じ植物・作物をいっぱい増やしていくイメージでしょうか。
そう考えると最初から「culture=文化」ではなく、「育てられてきたもの→culture(文化)」
というルートの方が分かりやすいかもしれませんね。
なんにせよ。
魚も、文化も育つには時間がかかり、一度途切れると復活は難しいもの。
それをつなぐための努力である「栽培漁業」は、まさしく「水の(生物を保つ)文化」というにふさわしいかもしれませんね。
まあそんな感じで~。
追記
「栽培漁業」と「養殖漁業(ようしょくぎょぎょう)」との違いは、
「養殖漁業」はずっと手元で育てて、そのまま出荷します。
ここら辺について説明したサイト様もあるので、調べてみるのも面白いかもです。
◆用語集
・栽培漁業(さいばいぎょぎょう):
英語では「aqua culture(アクア・カルチャー)」、またネット上の訳では他にも「sea farming(シー・ファーミング)」、「farming fishery(ファーミング・フィッシェリー)」などの語が見られた。
「farm(ファーム)」とは牛や馬などを育てる「牧場(ぼくじょう)」のことなので、こちらもやはり増やすイメージである(若干酪農寄り)。
・漁業(ぎょぎょう):
関連用語:「漁業法(ぎょぎょうほう)」*3、「ヒトデ」*4。「延縄(はえなわ)」*5
・アクア(aqua):
「水」を意味する言葉の一つ。
本文とは関係ないが、、筆者がこの単語を見るとラノベ『この素晴らしい世界に祝福を!』*6の「アクア」やゲーム『ファイアーエムブレムif』の「アクア」が思い浮かぶ。
・アクア(『この素晴らしい世界に祝福を!』):
割とフリーダムな女神さま。
*1:「魚(さかな)」については 1/9 英語:素材(そざい)/生物(せいぶつ)系あれこれ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「文化(ぶんか)」については 12/23 英語:お遊び/ファンタジー的な英文例 ~魔王と、呪われし名の勇者~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:「漁業法(ぎょぎょうほう)」については 12/8 社+生:「子ども」の時ほど大事な「ニュース」!? ~入管難民法、水道法、漁業法~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*4:漁業に被害を与えたりもする生物「ヒトデ」については 4/5 理+英他:「ヒトデ」は「星(ほし)の魚(さかな)」ですか? ~「ヒトデ(海星)/starfish(スターフィッシュ)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*5:漁業に使う漁具「延縄(はえなわ)」については 4/24 社+国:「はえ縄」ってどんな「縄(なわ)」ですか? ~「延縄(はえなわ)」と「ひらがな」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*6:ライトノベル『この素晴らしい世界に祝福を!』については 12/23 英語:お遊び/ファンタジー的な英文例 ~魔王と、呪われし名の勇者~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。