社会の話ー。
遅いニュースになりますが、
火災のあったフランス*1・パリの「ノートルダム大聖堂(だいせいどう)」についてのメモです。
簡単に。
前置き。
知っておられる方も多いかと思いますが、
先日、フランスのパリの「ノートルダム大聖堂」(またはノートルダム寺院)が火災にあったらしいですね。
(現地時間で2019年4月15日夜の話らしいです)
「尖塔’(せんとう)」…先の方の塔が焼け落ちるなどの被害があったらしく、
ネット上にも様々な画像や動画がアップされています。
このニュースを見聞きして驚かれた方も多いかと思いますが、
中には「そもそもノートルダム大聖堂って何?」と思う方もおられるかもしれません。
恥ずかしながら筆者も名前以上には知らないので、改めて調べてみました。
※
まず今回焼けてしまった「パリの」「ノートルダム大聖堂」は
Wikipediaによればフランス、パリのシテ島にあるローマ・カトリック教会の大聖堂らしいです。
「聖堂(せいどう)」というのは宗教関係の聖なる建物のことですね。
何故「パリの」と付け足すかというと、ノートルダムの名を持つ場所がいくつかあるからですね。
Wikipediaによれば「ノートルダム(Notre-Dame)」とはフランス語で「我らが貴婦人」、すなわち聖母マリアを指すようで。
日本語で「ノートルダム大聖堂」とされている建物だけでも「10個」くらいあるようです。
そのためただ「ノートルダム大聖堂」と言ってしまうと、どの建物か分かりにくくなってしまうということです。
今回のパリの建物は、ゴシック建築を代表する建物であるとか、
周辺の文化遺産とともに1991年にユネスコの世界遺産に登録されている、という話です。
とても文化価値が高いものだけに残念な話です。
早くも大聖堂の再建(さいけん)…再び建て、修理*2するための「寄付(きふ)」の話が出ているようなのですが、
一方で、それに見せかけた「詐欺(さぎ)」も出てきているという話です。
有名な話題は、残念ながら犯罪に利用されることも多いものです。
しかも「可哀そう」と思って行動した人ほど、被害に遭いやすい側面もあります。
優しい気持ちは大事だと思いますが、みなさまもどうぞご注意くださいませ。
まあそんな感じで~。
◆用語集 (人名等敬称略)
・ノートルダム大聖堂(パリ):
Wikipediaによれば塔上部の回廊の手すりには、「キマイラ(シメール)」*3の彫刻が魔除けとして据え付けられているらしい。
また「ナポレオン」が戴冠式を行ったのも、この建物であるらしい。
またヴィクトル・ユーゴーの小説『ノートルダム・ド・パリ』の舞台にもなっている。
関連用語:「ガーゴイル(ガルグイユ)」*4
・『ノートルダム・ド・パリ』:
ヴィクトル・ユーゴーの小説。
これを基にした作品はいくつもあり、例えばディズニー*5がアニメ映画『ノートルダムの鐘』を製作しておられたりする。
また日本でも「劇団四季(げきだんしき)」*6が舞台化しておられたりするようだ。
・ノートルダム大聖堂 (ランス):
フランスの「ランス」にある大聖堂。
Wikipediaによれば歴代のフランス国王が戴冠したことのある場所でもある。
そのため「戴冠の都市(la cité des sacres)」または「王たちの都市(la cité des rois)」とも呼ばれるそうな。…響きがとてもカッコいい。
ちなみに「シャルル7世」*7と「ジャンヌ・ダルク」*8もここを訪れたらしい。
また隣接する「トー宮殿」、市内の「聖レミ教会堂」とともに、ユネスコ世界遺産に登録されているとのこと。
・ランス(フランス語:Reims):
フランスにある郡及び市の名前。
Wikipediaによればフランス北部グラン・テスト地域圏マルヌ県の郡及び市、とのこと。
ここが出身の有名な人物の一例としては「ジャン・ボードリヤール 」*9や「ロジェ・カイヨワ」、「モーリス・アルブヴァクス」、「ジャン=バティスト・コルベール」といった人物がおられるようだ。
あと日本の「名古屋(なごや)」*10と姉妹都市関係にあるようだ。ちょっとびっくり。
ところで昔のゲーム『ロマンシング サ・ガ3』という作品に「ランス」という町が出ていたが、聖堂があったことからもフランスのランスがモデルと思われる。
・戴冠(たいかん):
国王や皇帝が即位(そくい)して、初めて公式に「王冠(おうかん)」*11などを頭に乗せること。
漢字は「冠(かんむり)を戴く(いただく)」…つまり冠を頭に乗せることを意味する。
そのための式は「戴冠式(たいかんしき)/coronation(コロネーション)」という。
ちなみにこれに似たものとして医療関係の「戴帽式(たいぼうしき)」というものもある。
・戴帽式(たいぼうしき):
ざっくり言うと、医療系の学校などで学生が初めて病院実習する前に行う儀式らしい。
帽子(ぼうし)である「ナースキャップ」を頭に乗せて(戴いて)行う式なので「戴帽式」。
帽子を受けた後にはナイチンゲール像*12から灯りを受け取り、そのキャンドルの明かりの中で」ナイチンゲール誓詞」を朗読するというのが、流れらしい。
ただネットで見た感じ、今はあまり行わなくなっているようだ。
・聖堂(せいどう):
宗教施設の一つ。
英語では「temple(テンプル)」*13や「church(チャーチ)」など。だが「大聖堂(だいせいどう)」に対しては「cathedral(カテドラル)」という言葉も使うようだ。
東アジアの場合は「聖人(せいじん)、君子(くんし)を祭った祭礼(さいれい)の場、祠(ほこら)、廟(びょう)」ということになる様子。日本では例えば「湯島聖堂(ゆしませいどう)」などがある。
関連用語:「神殿(しんでん)」、「寺(てら)」、「鐘(かね)」*14
関連記事:『神を表す外国語セブン』*15
・大聖堂(だいせいどう):
宗教施設の一つ。
言葉の意味は宗派によっても分かれるらしい。
Wikipediaによれば今回パリのノートルダム大聖堂に関わっているキリスト教「カトリック」の場合、「司教(しきょう)」が座るための椅子すなわち「司教座(ラテン語で cathedra/カテドラ)」を持つ聖堂(教会堂)のことを「cathedral/カテドラル/大聖堂)」というようだ。
関連地名・建物等:「サン・テティエンヌ大聖堂」*16、
*1:「フランス」については 10/22 生活:「青いチョコレート」の話! ~フランスの町「アンジェ」のチョコレート紹介~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「修理(しゅうり)」については 11/3 生+英他:「修理(しゅうり)する人」は「黒幕(くろまく)」ですか? ~「fix(フィックス)」と「fixer(フィクサー)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:「キマイラ」については 9/7 国+ゲーム:「合成獣(キメラ)」を元に戻すゲーム!? ~「分け分け・キメラゲーム」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*4:パリのノートルダム大聖堂に設置されているという「ガーゴイル」または「ガルグイユ」については 11/9 英語:「スタチュー」・オブ・「ピカチュウ」!? ~「像(ぞう)」と「statue」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*5:「ディズニー」については 9/15 音+歴:受け継がれる「魔法使いの弟子」! ~ゲーテ、デュカス、そしてディズニー~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*6:「劇団四季(げきだんしき)」様については 6/16 英語:broad/ブロードウェイ、ブロードソード、そして出刃包丁! - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*7:「シャルル7世」については 2/7 家+歴:歴史上の料理人&美食家(グルメ)メモ ~主にフランス編~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*8:「ジャンヌ・ダルク」については 5/7 英+数:「文房具(ぶんぼうぐ)」と「方位磁石(ほういじしゃく)」! ~「コンパス」の話メモ(軽く)~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*9:思想家「ボードリヤール」氏については 4/27 国+英他:「ボード」、「ボーダー」、「ボードリヤール」!? ~「ボード」っぽい名前調べメモ~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*10:愛知県の都市「名古屋(なごや)」については 6/8 理+社他:「シャチ」といったら「しゃちほこ」ですか? ~「シャチ(鯱)」と「鯱(しゃち)」と「しゃちほこ(鯱)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*11:「王冠(おうかん)」については 3/11 英語:二つの「クラウン」の話! ~「王冠(crown)」と「道化師(clown)」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*12:「ナイチンゲール」については 6/17 歴史:ナイチンゲールさんについての本メモ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*13:「temple(テンプル)」や「神殿(しんでん)」、「寺(てら)」については 2/20 生+英他:ものを食べると「寺(てら)」が動きますか? ~頭の「こめかみ」と「temple(テンプル)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*14:「鐘(かね)」については 6/25 音+諸外:「鐘(かね)」を表す外国語7つ+α! ~今週の外国語セブン~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*15:記事『神を表す外国語セブン』については benkyoumemo.hatenablog.com を参照。
*16:「サン・テティエンヌ大聖堂」については 10/17 社会:気になった単語の色々メモ(仮) - のっぽさんの勉強メモ を参照。