国語+家庭科の話ー。
料理の「そば*1」とか天ぷら*2とかで使う「つゆ」の、
由来を調べてみたけどよくわからんかったです、という話です。
※未解決のメモです
前置き。
当ブログで「そば」に関する部分を編集していて思ったのですが、
そういえば、そばの「つゆ」とは何なのでしょうか?
もちろん実感として「つゆ」がどういうものかは知っています。
「そばつゆ」とか「めんつゆ」とかありますしね。暑い夏*3にはよくお世話になります。
「汁(しる)」的なものだというのも分かりますし。
でもそもそも何故これを「つゆ」と呼ぶのか?というのはよく分かりませんでした。
汁のような物なら「汁」という言葉で済む気もします。なのにわざわざ何故この呼び方が生じたのか?
同じ音の「露(つゆ)」や「梅雨(つゆ)」*4という言葉と何か関係があるのか?
気になって調べてみましたが…。
…結論から言うとよく分かりませんでした。すみません。m(_ _)m
せめて調査した手順を書いておきます。
まず手元の国語辞典に「つゆ」は載っていましたが、「だしを加えた汁」といった内容でした。
ちなみにここには「つゆ」を表す漢字は載っていませんでした。
で、ネットでは「汁(つゆ)」とか「液(つゆ)」という書き方も載っていたので、そんな感じもするのですが、
一方で手元の漢和辞典の「汁」や「液」という漢字には「つゆ」という読み方は載っていませんでした。
(付け加えるなら、上記の国語辞典でも「つゆ」に対する漢字に「汁」や「液」はありませんでした)
もちろんこれは手元の辞典らが不完全だった、という可能性もありますが、
一方で、「汁、液=つゆ」という組み合わせがわりと新しいもの、という可能性もあります。
そうすると疑問だった「何故つゆという呼び方が生まれたのか」というのはよくわからないままですね。
…というわけで、(やる気の問題もあり)筆者はいったんお手上げ、という感じでございます。
どこかで詳しい話が説明されておられるかもしれませんが、筆者にとってはミステリーのままですね。
インターネットが普及しているこの時代、
「言葉の意味や由来なんて、調べればすぐわかるだろう」と(筆者は)思いがちですが、
上記の「つゆ」の話を考えてみると、そうとは限らないようです。
(もちろん筆者の情報収集能力などの問題もありますが)
もちろん、ものの由来を知らなくても、ものは利用できるのですが、
身近な所に(未解決の)「謎(なぞ)」が潜んでいる、というのはちょっと面白い気もしますね。
あなたの身近にも、そういった言葉はないでしょうか?
違うものなのに「同じ音」(例:つゆと「露(つゆ)」)とか、考えてみるとよくわからない名前、とか。
ちょっとアンテナを張っておくと、夏休みの自由研究などにいいかもしれませんね。
まあそんな感じで~。
◆用語集
・つゆ【料理関係、調味料】:
ちなみに料理の中でも、そばの「つゆ」と、お吸い物*5の「おつゆ」等はまた別のようだ。複雑である。
関連用語:「出汁(だし)」*6、「エキス」*7
・露(つゆ):
ざっくり言うと、空気中の水分が、物の表面などに集まったもの。
Wikipediaによれば、空気中に含まれている水蒸気(すいじょうき)が放射冷却(ほうしゃれいきゃく)などの影響で植物の葉や建物の外壁(がいへき)などで水滴(すいてき)となったもの、とのこと。
英語では「dew(デュー)」や「dewdrop(デュードロップ))」など。
ざっくり言うと、物に露が生じることを「結露(けつろ)」といい、この時の温度を「露点温度(ろてんおんど)」、または「露点(ろてん)」*8という。つまり露点とは「露が生じ始める点・温度」という感じか。中学理科の教科書によく出てくるので、知っておられる方は多いかもしれない。
また露は「儚い(はかない)もの」の象徴でもあり、例えば誰かが断頭台(だんとうだい、ギロチン)で処刑されることを「断頭台の露と消える」と言ったりする。
また「わずかなもの」の象徴として扱われる時は「露ほども聞いていない」といった言い回しもある。
ちなみに『百人一首(ひゃくにんいっしゅ)』*9にも露に関する歌は収録されている。
例えば天智天皇(てんじてんのう)の「秋の田の かりほの庵の 苫をあらみ わが衣手は 露にぬれつつ」(1番)、文屋朝康(ぶんやのあさやす)の「白露に 風の吹きしく 秋の野は つらぬきとめぬ 玉ぞ散りける」(37番)、寂蓮法師(じゃくれんほうし)の「村雨の 露もまだひぬ 真木の葉に 霧立ちのぼる 秋の夕暮れ」(87番)など。
ちなみに「松露(しょうろ)」という名前のキノコがあったり、また「松露(しょうろ)」という名前のお菓子があったりする。
また植物に水をあげる道具の「じょうろ」は漢字では「如雨露(じょうろ)」と書き、露の字を含む。
そして「露店(ろてん)」や「露天(ろてん)」、「露出(ろしゅつ)」という単語も、露の字を含んでいる。
関連用語:「しずく(滴、雫)」*10、「雨(あめ)」*11、「雲(くも)」*12、「霧(きり)」、「湿気(しっけ)」*13、「湿度(しつど)」*14、「曇る(くもる)」*15、「曇り(くもり)」、「輝き(かがやき)」*16
・露出(ろしゅつ):
隠れていた部分をあらわにすること。またはカメラ用語。
英語では「exposure(エクスポージャー)」。
露出している度合いのことを「露出度(ろしゅつど)」と言ったりする。これくらいならファッション用語でもある。
本来は別に残念な意味ではないのだが、人前でアレなものをあらわにする「露出狂(ろしゅつきょう)」のせいで残念なイメージがついた感はある。「露」の字はちょっと怒ってもいいかもしれない。
*1:「そば(蕎麦)」については 6/28 英+国他:切っても切れない、「ニッパー」との縁!? ~「ニッパー」、「nipper」、「diagonals」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「天ぷら」については 6/20 生+ポル他:「天ぷら(てんぷら)」は「身(み)を清(きよ)める」ものですか? ~「四季齊日(しきさいじつ)/quatro temporas(クアトロ・テンポラス)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:「夏(なつ)」や「夏休み(なつやすみ)」や「自由研究(じゆうけんきゅう)」については 7/5 学習:夏休みの自由研究メモ - のっぽさんの勉強メモ 7/5 学習:夏休みの自由研究メモ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*4:「梅雨(つゆ)」については 5/26 理科:「梅雨(つゆ)」の話メモ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*5:料理の「お吸い物」については 3/3 歴+家他:「ハマグリ(蛤)のお吸い物」で恋愛運アップ!? ~ひな祭りとハマグリの関係~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*6:料理に使う「出汁(だし)」については 12/29 家庭科:この「コンソメ」は「ブイヨン」ですか? - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*7:「エキス」については 1/2 歴+国:「初詣(はつもうで)」のメモ ~「詣(けい)」の字と「人」と「神さま」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*8:「露点(ろてん)」については 10/16 理+こころの話:こころのストレスと「飽和水蒸気量(ほうわすいじょうきりょう)」の話 - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*9:「百人一首(ひゃくにんいっしゅ)」については 7/2 国語:ジ・オグラ・アンソロジーとポエムズ ~百人一首~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*10:「しずく(滴、雫)」については 1/14 英+国他:「ドロップ(drop)」は「飴(あめ)」で「ドロップキック」ですか? ~「drop(ドロップ)」の色んな意味の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*11:「雨(あめ)」については 9/14 英+理:虹(にじ)/虹と弓、光と雨 ~虹はどうして七色なのか~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*12:「雲(くも)」や「霧(きり)」については 1/9 理科:いろんな雲の英名・学名メモ(仮) - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*13:「湿気(しっけ)」については 7/13 地理:「気候(きこう)」と「地形(ちけい)」の話 ~大づかみなレベルで見る~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*14:「湿度(しつど)」については 1/19 理科:いろんな「ぎっしり具合」の話! ~濃度(のうど)、密度(みつど)、湿度(しつど)~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*15:「曇る(くもる)」や「曇り(くもり)」については 12/12 国+英他:ガラスは「霧(きり)/fog」を「手に入れ(get)」ますか? ~「ガラスが曇る(くもる)」ことと「get fogged(ゲット・フォグド)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*16:「輝き(かがやき)」については 5/14 英+理他:「shine(シャイン)/輝き」と言えば、「魚(さかな)」ですか? ~「shiny」、「shine」、「shiner」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。