音楽+社会+国語の話ー。
「うちは外を全部、教会に囲まれてて…」という話ではありません。
割と少人数で演奏するっぽい音楽、「室内楽(しつないがく)」と、
その由来に関わっているらしい、「教会音楽(きょうかいおんがく)」の話を。
前置き。
今日は4月27日…4(し)・27(ツー・な)の日と言うことで。
「室内(しつない)」という語を調べていると、
「室内楽(しつがいなく)」周りが面白かったので、その話を。
※
まず「室内楽(しつないがく)」とは、音楽の一種ですね。
手元の国語辞典によると、「室内(しつない)で演奏するために作った器楽曲(きがくきょく)」とか、
「少編成の合奏(がっそう)」等のことが書いてありました。
室内ということもあってか、人数などは少なめのようですね。
(広い部屋とかなら、また違うかもしれませんが)
ところで、言葉としての「室内」の反対は、
「室外(しつがい)」とか「野外(やがい)」って感じですが。
そこから「じゃあ『室内楽』の反対は『室外楽』なのか…?」とか、
「音楽系で聞く『野外フェス』は、『室内楽』の反対…?」などと思ったので、調べてみました。
Wikipediaの「室内楽」の話によれば。
何でも、16世紀中葉のイタリアで、キリスト教教会で用いられる「教会音楽(きょうかいおんがく)」に対し、
王侯貴族(おうこうきぞく)の館の部屋で演奏される世俗音楽(せぞくおんがく)を指す「ムジカ・ダ・カメラ(musica da camera)」(部屋の音楽)という言葉が用いられ始めたらしいです。
これが現在の「室内楽」につながっているようですね。
(上記での「世俗(せぞく)」は「教会以外」の一般世界…的な意味と思われます。
また調べてみるとイタリア語の「camera(カメラ)」は「部屋(へや)」を意味するようです)
確かに音楽の教科書でも、西洋音楽に関しては、
よく「教会」や「宗教(しゅうきょう)」の話が出ていた気がします。
だから「教会音楽」という1つの大きなジャンルがあり、
やがて、それとは違う「部屋の音楽」(「室内楽」)が始まった…というのが上記の流れですかね。
なので「室内楽」の反対は「室外楽」等ではなく、「教会音楽」と言えそうです。
略すと「『室内(音楽)』の反対は『教会(音楽)』!」とも言えそうで、ちょっと面白いですね。
…国語のテストでそのまま書いたら×をつけられそうですが。
※
さて、上では「反対」をテーマにしてみましたが。
でも今はスマホや音楽プレイヤーがあるので、
「室内楽」だろうと「教会音楽」だろうと、
(場所的に)「室内」でも「室外」でも「教会」でも聴ける、というのはちょっと面白いですね。
まあ、当たり前と言えば当たり前の話ですが。
でも反対っぽいジャンルの音楽も、
あるいは、対立するグループや国同士の音楽も、
好きに聞いたりできるというのは、中々すごいことかもしれません。
今はコロナ禍もあり、音楽は家など「室内」で聴くことが多いかもですが。
それでも「音楽のジャンルは『室内』にとどまらないぜ!」とか、
「音楽には、色んな『内』も『外』も関係ないぜ!」なんて思ってみると、
ちょっと景気いい感じもして、楽しいかもですね。
まあそんな感じで~。
◆用語集
・室内楽(しつないがく):
関連用語:「indoor(インドア)/屋内(おくない)の」*1、「フットサル」*2
・camera(カメラ)【イタリア語】:
関連用語:「camera(カメラ)」*3【ラテン語】、「カメラ・オブスクラ」、「カメラ」
*1:「indoor(インドア)/屋内(おくない)の」については 11/12 英語:「インドア」ってどこのことですか? ~「indoor(インドア)」と「outdoor(アウトドア)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:室内5人制サッカー「フットサル」については 9/22 体+スペ他:「フットサル」は「サロン」でやる物ですか? ~「フットサル(futsal)」と「fútbol de salón (フットボール・デ・サロン)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:ラテン語の「camera(カメラ)」、「カメラ・オブスクラ」、「カメラ」については 10/30 生+ラテ他:「家(いえ)」に「暗い部屋(へや)」はありますか? ~「カメラ」と「カメラ・オブスクラ/暗い部屋」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。