国語+ゲーム+社会+生活+体育の話―。
「ひと味違う『実況』を聞かせてあげますよ…」的な話ではありません。
今はむしろ解説(かいせつ)的なイメージもある語「実況(じっきょう)」と、
「実際(じっさい)の状況(じょうきょう)*1」という意味を持つ語、「実況(じっきょう)」の話を。
「実況放送(じっきょうほうそう)」や「ゲーム実況」等の話をしつつ。
用事で遅くなってしまったので簡単に。
前置き。
まず「実況(じっきょう)」というと、「何かを解説(かいせつ)する」イメージもある語ですね。
(「解説(かいせつ)」とは、聞き手が分かりやすいように説明することですね)
例えばテレビやラジオなどでは「スポーツ実況」などがありますが、
最近はむしろネットなどで、「ゲーム実況」や「実況動画(じっきょうどうが)」などの言葉も聞く印象です。
なので、「実況≒解説」みたいなイメージもある気がしますが、
しかし調べてみると、「実況」自体の意味はそうでもないようです。
というのも筆者の手元の国語辞典によれば、
「実況」は「現に何かが行われている実際の状況(様子)」
また漢和辞典では「実際のようす、ありさま」と説明されておりました。
つまり、特に「状況」を解説・説明する意味は書かれていなかった…って感じですね。
(ちなみにWikipediaにおいても「実況」は「実際の状況」とされ、上記の「ゲーム実況」等とは分けられていました)
ただ例えば国語辞典には「実況」の関連語として、
「実況放送(じっきょうほうそう)」や「実況中継(じっきょうちゅうけい)」が載っていたので、
これらの語が略されて、今のいわゆる「実況」的な感じになったようにも思えます。
仮説としては、
①実況(実際の状況)
②実況放送・実況中継(①の「実際の状況」を伝える放送・中継)
(※Wikipediaには「実況報告(じっきょうほうこく)」という語も載っていました)
③今のネット的な「実況」(②の略語?)
…的な感じかもしれません。
(※あくまで筆者の仮説なのでご注意を)
そのため「『実況(実際の状況)』と『実況(その解説)』は違う!」と言えるかもですが。
…字面の矛盾感がなかなかすごいですね。
※
ちなみに上ではさらっと書きましたが、
「実際の状況を伝える」というのは、なかなか難しいことのようにも思えます。
聞いている方にとって、分かりやすい解説をしないといけないですし。
なので、例えば筆者がテレビ・ネット的な「実況」をしようとすると、
言葉に詰まったり、適当な解説をしてしまったりで、
「『実況(言ってること)』が『実況(実際の状況)』と違う!」と言われてしまうかもですね。
まあ今は「実況」をする方も多いので、全体のハードルが上がってそうですが。
それでも、あなたが聞いた「実況(実況の解説)」から、
ちゃんと「実況(実際の状況)」の様子が伝わってくるようなら。
「『実』は結構、すごいかも!」と、思ってみるのもいいかも?
まあそんな感じで~。
◆用語集
・実況(じっきょう)【実況解説】:
関連用語:「描写(びょうしゃ)」、「脚注(きゃくちゅう)」*2
・実況(じっきょう)【実際の状況】:
*1:「状況(じょうきょう)」や「描写(びょうしゃ)」については 2/10 国語:描写(びょうしゃ)/絶望(ぜつぼう)にアロハシャツは似合わない!? - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「脚注(きゃくちゅう)」については 9/3 国+英:「脚(あし)」に「ノート」はついてますか? ~「脚注(きゃくちゅう)/footnote(フットノート)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。