国語+英語+社会(農業)+こころの話ー。
「そりゃ悪人だってベッド使いたいよ…」的な話ではありません。
温(あたた)めることで、植物の育ちを速くする「温床(おんしょう)」と。
それに絡む「悪(あく)の温床」などの言い回し、
そして「温床」に対応する英語、「hotbed(ホットベッド)」の話を。
遅くなってしまったので簡単に。
前置き。
まず「温床(おんしょう)」とは、苗床(なえどこ)というものの一種ですね。
ざっくり言うと「お米や植物(しょくぶつ)などを温(あたた)めて、成長(せいちょう)を速(はや)くする装置(そうち)・場所」みたいな感じです。
(※装置と言っても機械とかではなく、土や木でできていたりするようですが。
ちなみに国語辞典によれば「苗床(なえどこ)」とは、種(たね)をまいて苗を作るための場所、とのことです)
で、ちなみに「温床」は、
何故か「悪(わる)いものが育ってしまう場所」というイメージもあるようで。
例えば「悪(あく)の温床」とか、「犯罪(はんざい)の温床」なんて言葉もあったりします。
なので 筆者は「温床」を、どこか「怖そう」な言葉と思っていたのですが…。
しかし英語にすると、ちょっと「和(なご)む」響きに聞こえるかもしれません。
というのも和英辞典によれば、
温床は英語で「hotbed(ホットベッド)」というらしいからですね。
英語「hot(ホット)」は「熱(あつ)い」、
「bed(ベッド)」には「床(とこ)」という意味があるので、
「熱い(hot)床(bed)」→「温床(hotbed)」って感じですかね。
英語圏の方にすれば、この「hotbed(ホットベッド)」は自然な単語かと想いますが。
しかし日本では「bed(ベッド)」というと、
いわゆる寝具(しんぐ)の「ベッド」のイメージが強いかと思います。
なので「『悪』の『温床(おんしょう)/hotbed』」という言葉を、
「『悪』の『ホットベッド/hotbed(温床)』」と言い換えると。
意味は変わってないはずなのに、
「『悪(あく)』も『(温かい)ベッド(hotbed)』で休むの…!?」
みたいな感じがして、ちょっと「和む」感じも出そうですね。
…まあ「hot/熱い」なので、温かいというには熱すぎるかもですが。ちょっと寝苦しそう
※
ところで漢和辞典を調べてみますと、
「温床(おんしょう)」には、「物事(ものごと)や思想(しそう)が育つのに適(てき)した環境(かんきょう)」という意味がありました。
そのため、別に「悪いこと」限定の言葉でもないようですね。
そう考えると、「善(ぜん)の温床」や、
あるいは「優しさ(やさしさ)の温床」なんてものも、あるのかも?
(そもそも学校や教育機関が、その役割なのかもですが)
まあ、それらの「温床(おんしょう)」は、日常ではあまり使わない語かもですが。
でも、もしあなたが「ベッド(bed)」等で休んで、
スッキリしたから人に「優しく」できそう…なんて想ったら。
「これが…優しさの『温床(hotbed)』ってやつか!?」
なんて思ってみても、面白いかもですね。
まあそんな感じで~。
◆用語集
・温床(おんしょう):
関連用語:「因習(いんしゅう)」*1、「因習村(いんしゅうむら)」
*1:「因習(いんしゅう)」や「因習村(いんしゅうむら)」については 7/14 ゲーム+英他:この「村(むら)」には「コンベンション」がありますか? ~「因習(いんしゅう)/convention(コンベンション)」と、イベントの話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。