英語+歴史の話ー。
「従騎士(じゅうきし)」を意味する「エスクワイア(Esquire)」という単語の話です。
中世ヨーロッパについて調べていると、時々「エスクワイア(Esquire)」や「スクワイア (squire) 」という単語を目にします。
これは「従騎士(じゅうきし)」という意味で、つまりは「騎士見習い」ですね*1。
騎士(きし)の周りでお世話しながら修行する人です*2。
で、なんか「エスクワイア」という響きに聞き覚えがあると思ったら
現代でもトヨタ自動車(以下「トヨタ」)が「エスクァイア(Esquire)」という自動車*3を出していたりします。
この「エスクワイア」と言う単語は後の時代では「~様」「~殿」という意味も持ったようで。
wikipediaによると、トヨタの自動車はこの両方(①「従騎士」&②「~様」)からイメージを取っているようですね。
ちなみに「従騎士」の前段階は「小姓(こしょう)」といい、英語では「page(ペイジ)」。
wikipediaによると7,8歳から十代半ばくらいまでの少年だったようです。
コースとしては「小姓(ペイジ)→従騎士(エスクワイア)→騎士(ナイト)」って感じですね。
あと現代でもホテルのボーイを「ホテルペイジ」と言ったり、
結婚式で花嫁のドレスの裾を持つ少年も「ペイジ」というようです。
「騎士」というと中世やおとぎ話の中の存在な感じもしますが、
意外と身近なところに「エスクワイア」や「ペイジ」など
「騎士見習い」の名を持つ者達はいる……という話でした。
まあそんな感じで~。
追記
資料を見ていると中世ヨーロッパで「騎士」になるためのコースは
7、8歳から十代半ばくらいまでは「小姓(こしょう)」として過ごし、
14歳くらいで「従騎士(じゅうきし)」、17~20歳で「騎士(きし)」という感じだったようです。
追記2
ちなみにゲーム『ゴッドイーター』*4には「ペイジ」や「エスクワイア」といった武器が出てきます。
たぶん上に書いてあるようなことが元ネタですね。
◆用語集
・従騎士(じゅうきし):詳細は本文参照。
修業期間中は特定の騎士の側で長い間過ごすので、お互いの性格とか相性は重要だったと思われる。
だが個人的には頑固な老騎士の下に生意気な従騎士が来て、ぶつかり合いながら一人前になっていく……という物語も嫌いではない。
・小姓(こしょう):
関連用語:「忠実(ちゅうじつ)」*7
*1:「騎士(きし)」については12/27 社会/騎士(きし)と馬(うま)の話(ざっくり) - のっぽさんの勉強メモを参照。
*2:自分のことだけ考えるなら騎士は従騎士の面倒を見る必要はありませんが、集団としてはやはり次の世代を担うものが必要です。これに関しては5/16 社会:組織(そしき)/パーティ・メンバー入れ替えゲーム ~未来のためのルーキー~ - のっぽさんの勉強メモを参照。
*3:「自動車(じどうしゃ)」については 6/16 英語:色んな「車(くるま)」/「水車」に「風車」、そして「火車」!? - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*4:『ゴッドイーター』については 1/1 数学:数学を 装備みたいに 強化する(5・7・5) - のっぽさんの勉強メモ参照。
*5:トランプの「ジャック」については 4/29 英語:ブラックジャックと「浦島ジャック」!? ~「ジャック」と「太郎」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*6:「召使い」については 7/29 英語:「serve」/サーブ、サーバー、サーヴァント! - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*7:「忠実(ちゅうじつ)」については 2/2 国+こころ:「まめ」は「忠実(ちゅうじつ)」で「達者(たっしゃ)」ですか? ~「まめ」と「忠実(まめ)」と「達者(まめ)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。