生活+国語の話―。
お酒と一緒に食べる食べ物「つまみ/ツマミ」と、
「つまみ食い」や「つまみ出す」などの語の話を。
遅くなってしまったので簡単に。
前置き。
昨日「オードブル」や「前菜(ぜんさい)」、「突き出し(つきだし)」の話を書いた後、
似た語の「つまみ」という語が気になって調べてみました。
※
まず料理で「つまみ/ツマミ」というと、お酒(おさけ)と一緒に食べる物、みたいな感じですね。
それこそお酒を飲む合間(あいま)に、ちょこちょこ「つまんで」食べる物…という感じです。
「酒のつまみ」と呼ばれることも多いですね。
で、国語辞典やWikipediaを調べた感じ、
どうやら「つまみ」の名前は、動作としての「つまむ(抓む、摘まむ…など)」から来ているようなのですが…。
この「つまむ」の関連語が、色々あって面白かったりします。
というのも国語辞典によれば、
・「つまみ食い」…①箸(はし)を使わずに、指先でつまんで食べること、
②こっそりと盗み食いをすること
・「つまみ出す」…つまんで外に出すこと
…などの語があるからですね。
(※見やすさのために、「抓む(つまむ)」表記を「つまむ」に変えたりしています)
そして「つまみ食い」は「つまむ」と略されたりします。
なので例えば、台所に用意されていた「つまみ」をこっそり食べて、
見つかって外に追い出されてしまった…という場合。
「『つまみ』を『つまんだら(つまみ食いしたら)』、『つまみ出された!』」なんて言えるかもですね。
状況の説明としては割とありえるのに、早口言葉っぽいのが面白いです。
※
まあ、これは筆者によるジョークではありますが。
でもよく考えると「つまみを出す」という言葉も普通にあるのに、
似た語の「つまみ出す」という言葉もある…というだけでも面白いですね。
まだ探すと、色々面白い「つまみ」系の語はありそうです。
学生(生徒)の皆さまは、ご自身は酒の「つまみ」にはご縁はないかもですが、
でも家族が「つまみ」を食べているのを見たり、
誰かが「つまみ食い」をしているのを見ることはあるかも?
その時に色んな「つまみ」系の語を思い出してみても、ちょっと面白いかもでね。
まあそんな感じで~。
追記
ちなみに本文では、主にひらがなやカタカナで記している「つまみ/ツマミ」ですが。
調べてみると、漢字の表記が色々見つかりました。
例えば、手元の国語辞典では「抓み(つまみ)」や「撮み(つまみ)」、「摘まみ」、
和英辞典では「摘まみ」、
Wikipediaでは「摘(つまみ)」という表記がそれぞれ載っていた感じですね。
追記2
ちなみに「つまみ食い」が単に「つまむ」とも呼ばれることを利用すると、
「『つまみ』を『つまみ食い』しちゃいけないよ!」と言う意味で、
「『つまみ』を『つまんじゃ』いけないよ!」とも言えそうです。
…字面の矛盾感がすごいですね。つまんでいいのか悪いのか