何かに点数を付ける時って色々なやり方がありますよね。
その中でも今日は減点法(げんてんほう)と加点法(かてんほう)の話です。
減点法ってのはつまり「完璧なものを定めて、そこから点を減らしていくやり方」で、
加点法は「できた分に応じて点を付けていくやり方」です。
減点法だと例えばテスト*1の点は100点以上にはならないのですが、加点法だとできた分に応じるので「120点」とか出る可能性もあります。
これは色んなところで似たような考え方を見かけます。
人生全体で言うと「できなかったことを数えるのか、できたことを数えるのか」って感じですかね。
こう書くと加点法の方が良さげに見えますが、別にそういうことでもないのです(以下に続く)。
たとえば50m走とかで「あいつに比べて遅かったけど、まあ8秒台には乗ってるからいいか」と考えてもいいのですが、
むしろ「あいつに比べて0.5秒遅かった…!」というこだわりの方が、次の努力の原動力になってくれることがあるからです。
その意味で加点法をやりすぎると「あまりできたことばかり数えると、自分を甘やかしてしまう/過去にばかりこだわってしまう」という可能性もあります。
でも目標*2に対してあまりにも今の実力が足りない時、「できないこと」ばかり数えるとやる気がなくなっちゃいますよね。
これは減点法のデメリットで、「できないことばかり数えて、できることを忘れてしまう。劣等感ばかり生まれてしまう」危険があります。
まあ何にしても過ぎれば毒ってことですね。
なんで、最初の「まだまだ」って時はむしろ「できること」を数えると、やる気が出ていいのかなと思います。
なので、ざっくりまとめると
「目標に比べてまだまだだって時は加点法で、目標に近づいてきてこだわりたい時は減点法で」やるといいのかなと思います。
本ブログではどっちかというと「できたこと」に目を向けるような書き方が多いですが、
それは主に「勉強が苦手な/苦手と思ってる子」に向けて書いてるからですね。
なので「俺の勉強とかはすでにハイレベル*3だぜ!こだわりたいぜー!」って人は思う存分減点法でこだわってください。
ただ突き詰めすぎると疲れるんで、体調にはご注意を。
あと1人の人の中でも自信のある部分とか、ない部分ってありますよね。数学は苦手だけど国語は得意みたいな。
そういうのは部分によって見方が違ってもいいと思います。
あるいは「俺そろそろ自信が出てきたからここは減点法でやろうかな」とか「最近自信ないから加点法でできたこと数えるわー」って、見方を切り替えてみてもいいですね。
もちろんその結果で失敗してもかまいません。もちろん本人なりに後悔することはあるかも知れませんが、
「物について正しい見方をしなくちゃダメ!罪!」ってことはないので、気軽に色んな見方を楽しんでみてください。
多分その途中で「どういう考え方が自分にしっくりくるか」も分かって来るかと思います。
あと最後に。
世の中はどっちかというと、人のことについては「減点法」で見るようなやり方が多いように思います。
人のことについては言いやすいですからね。つい高望みしてしまう。
「お前はこれができない」っていうことばかり言う人もいる。
でも上に書いたように、その評価の仕方は絶対ではなく、一個の見方にすぎません。
だからそれが辛いと思ったら、加点法で「できること」を数えると、ちょっと楽になれるかもしれません。
できることもできないことも、あなたの一部に過ぎず、逆に言えばどっちかで占められることはない。
僕はそんな風に思います。
*1:「テスト」については 5/24 学習:テストについてメモ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「目標(もくひょう)」については2/28 学習:小・中・大目標 - のっぽさんの勉強メモを参照。
*3:「レベル」については12/1 数学:文章題は難しい - のっぽさんの勉強メモを参照。