のっぽさんの勉強メモ

主に中学の学習内容を扱っています。不定期更新ですー。

12/11 話法/国語:べ、別にあんたのことが嫌いなんじゃないんだからね!

 ちょっとアレな感じのタイトルでお送りしております。
 ピンとこない人は「ツンデレ」で検索すると分かるかもしれません。
 今回長文になってしまったので注意。

 まあなんでこんなタイトルにしたかといいますと。
 誰かのためにアドバイスするって難しいなーってことです。
 というのも、その人のことを思ってあれやこれや言いすぎると、かなりのプレッシャーを与えてしまう場合があるからです。


 例えば「全体は良いけど、部分的にはここ直すといいよな」と思って、
 ある部分についてかなり詳しく述べていた場合。
 うっかり「全体は良い」ということを言い忘れていると、相手にとったら
 「うわーこんなに言われるとか俺ほんとにダメなんだわ…」とか思ってしまうかもしれません。

 あとは、意見についての批判。その人の「意見」だけを批判しているつもりなのに、
 うっかりヒートアップして語っちゃうと、
 やっぱり相手にとっては「自分の全部を否定されている」気分になってたりする場合もあります。
 なんか日本人はよくそんな感じに思う人が多い気がします。
 話し合いとか、ディベート(討論、特にゲーム的に意見を戦わせること)に慣れてないので、ディベートの時もお互いの意見に対して切り込んだことが言いにくい、って感じで。
 まあ一面では和を保とうとしているってことでもありますが。
 「日本人ダメだわー」とか言いたいわけじゃないんでご安心を。


 で、僕が大学*1でやってた社会学(しゃかいがく)ではよくある話なんですが、
 「良い意志は良い結果を保証するものではない」んですね。
 「行為の意図せざる結果(こういのいとせざるけっか)」とも言います。興味ある人は調べてみると面白いですよ。

 つまり、善意に基づくものであっても、それが良い結果を生むとは限らない。
 以前「ソフト(内容)とハード(形式)は違う」と書いたように、
 人によって受け入れやすいものとそうでないものはある訳です。

 せっかくの善意からの言葉でも、ちょっとした形式とかで結果は違ってくる。
 場合によっては相手を追いつめることさえある。
 うつ病の人に「頑張れ」って言ってはいけない、ということは最近よく知られてきましたね。

 思った結果が保証されないこと。
 それを「理不尽(りふじん)」「悲劇(ひげき)」と取るか、「よくあること」と取るかは人次第ですが。
 「だったら怖くて何も言えないじゃない!どうしてくれんのよ!」と叫びたい人もいるかもしれないですが。
 まあ落ち着いて。ここで大事なのは「どっちが悪い」という話ではない、ということです。


 なにかアドバイスをする時、それは多分勝ち負けや善悪の話ではありません。
 仮にあなたがアドバイスに「失敗」*2したとして、
 その失敗はあなたの「負け」や「恥」を象徴するものでもありません。多分。

 
 だから、アドバイスをする時。
 あなたは無理に相手を従えなくていいし、完璧である必要もありません。
 多分、あなたが期待しているとおりに他者は動いてくれません。
 意のままに動かないから、「他者」という話もありますしね。
 あなたがアドバイスしたことで、多分相手は「進化(しんか)」*3しません。
 残念ながら、あなたが望んでいるほどには。
 でもそれは別にあなたを「バカにしている」ということだとは限りません。
 ま、中にはそういう人もいるかもしれませんが。
 相手はまだよくわかっていないのかもしれないし、他に事情があるかも知れません。
 なんにせよ「相手を完璧に操作できない」ことはあなたの失敗ではないのです。


 そしてアドバイスをされる時。
 あなたは無理に相手の全てを受け入れなくてもいいし、完璧に従順である必要はないかな、と。
 多分、アドバイスされたようには、あなたは動けません。
 そもそもアドバイスが完璧なものじゃありません。
 だって、人はあなたのことを全て分かっているわけではないのです。
 でもそれはきっと相手やあなたの「罪(つみ)」ではない。
 「ちゃんとしてよー/〃したいなー」とは思うかもしれませんけどね。
 でもその人はその人なりに手探りであなたと付き合っています。
 そしておそらくあなたでさえも、「あなた」のことを全て分かっているわけではありません。
 だから、自分や他者が、思い通りにならないことは、むしろ基本なのです。

 なーんて、そんなことを思います。
 でないと、ちょっとアドバイスをするだけでもやたら緊張が生じますからね。


 でも、アドバイスするにせよされるにせよ、
 私たちは「どうして欲しいか」ということを相手に伝えることができます。
 完璧じゃなくても、思いを「より」効率よく相手に伝えることができます。
 それでは、できることを数えてみましょう。


 アドバイスする時。
 あなたの伝えたい思いは何でしょう?あなたに語らせるものは何でしょう?
 あなたがアドバイスする目的、したいと思う相手のこと。それらが大事なのであって、あとはわりと付属物です。
 形式だの内容だの、というのはいわば、システムの話に過ぎません。  
 それでも、相手がまず気にするのは「語調」とか「言い方」とか、そういう「印象」の部類(ぶるい)です。
 言われてる言葉に否定的な言葉が多い、というだけで人は結構ヘコみます。
 我々は基本的に思いを「言葉」にして一回外に出さないと、意思疎通できません。
 逆に言えば、言葉こそ、相手の「思い」を推理する材料なわけです。
 だからこそ、言葉にちょっと手を加えてみるだけで、あなたの「最初の思い」がぐっと伝わりやすくなるかもしれません。
 うまくできたらいいですね。相手に嫌われたり、へこませたりするのが目的ではありませんものね。


 アドバイスされてる時。
 相手の言い方に傷ついても、「善意で言ってくれてるから」って思うとなんか反論しづらいですよね。
 でも、相手の言ってることに対して意見を言うことは、その人全部を否定することではありません。
 だから苦しかったら、相手の言っていることがおおむね正しくても、
 「そんな言い方しないでよ!こっちも傷つくじゃない!」って言ってみることもできます。
 相手は、あなたが傷ついていることにすら気づいていないかもしれません。
 もしそれがわかれば、「ごめん、今度から言い方に気を付けるよ」ということになるかもしれません。
 いつもそううまくいくとは限りませんけどね。でもとにかく、アドバイスなんでのは「善意による絶対の拘束」ではないわけです。
 ましてや相手は「敵」ではないわけです。逆に言えば反論するとき相手を無理に「敵」にする必要もない。
 ま、アドバイスという形式を使って人を責める人もいますが、それはまた別の話。
 あと、言い返せなくても、それは「全部あなたの責任」ということにはなりません。
 相手の言い方とあなたの「相性」が悪かった、というそれだけの話なのですから。


 
 だから僕は例えばアドバイスをする時、
 「あんたの意見について批判したけど、それはあんたの人格否定じゃないんだから!
 べ、別にあんたのことが嫌いなんじゃないんだからね!あんたよくやってるわよ!そこは自信もっていいんだからね!」

 ってことがなんとか伝えられたらなあ、と思う訳です。
 …やべえ、ツンデレの真似っていうより単なるオネエ口調になってきた。

 だから、なんかきついこという時は、ちょっと暖かい言葉とか、ほめ言葉を多めにするといいかもです。
 僕がして欲しいだけですけどね。アイアムチキン!甘やかされたいのです!


 あ、あと全体偉そうに書いちゃいましたがここで言う「失敗」はほぼ全部僕の体験談みたいなもんです。
 だから「教師」*4ってーよりも「反面教師」のつもりで書いてます。悪しからず。

 上で書いてきたことに関しては「アサーション・トレーニング」とかの用語とか、
 石原加受子さんの『「しつこい怒り」が消えてなくなる本』とかのシリーズが参考になるかと思います。
 特に後者は僕のお気に入りの本です。今回の記事はかなりその影響を受けているので悪しからず。


◆用語
・アドバイス:日本語で言うと「助言(じょげん)」のこと。
 手助けのために相手に何かを言うこと。
 英語でちゃんと書くと「advice(アドバイス)」(名詞)。
 ただし動詞だと「advise」になるという面白い言葉でもある。
 ……「アドバイス」を本文中に書きすぎてゲシュタルト崩壊してきた。
 関連用語:「優しさ」*5

ディベート(debate):あるテーマについて、異なる立場に分かれて意見を言い合うこと。
 討論(とうろん)とも言う。
 あえて色んな意見を出し合うのが目的なところもあるので、自分の元々の意見とは違う立場に立つこともある。
 関連用語:『Aの魔法陣*6

ツンデレ:「普段はツンツンしているのにたまにデレデレしてくれる」という人。本来は。
 本記事のタイトルはツンデレキャラが放つ
 「べ、別にあんたのことなんて好きじゃないんだからね!(でも好き)」というセリフを参考にしている。
 アニメ*7とかゲーム*8とかで定着しているが、広い意味では「ギャップに魅力を感じる」(ギャップ萌え)ということか。
 なので、普段めちゃくちゃ厳しくてほめてくれない職人の師匠とかが、弟子に対して
 「ま、お前も少しは様になってきたな…」と言うのもツンデレになるのかもしれない。
 でもそれに対して「親方、それってツンデレですよね!?ヒューゥ!」とか言ったら多分怒られるのでやめましょう。
 関連用語:「釘宮理恵(くぎみや・りえ)」*9

・オネエ口調:そもそも「オネエ」という言い方がいいものではないかもしれないがご容赦を。
 ちなみに筆者は漫画とかに出てくる「情に厚い感じのオネエキャラ」が大好きである。
 例:「アタシこういういい話に弱いのよォ~!(泣きながらハンカチを噛む)」
 あと自身の苦労からの優しさを見せたりしている場面も好き。あんまり書くと美化しすぎて逆に差別になっちゃうかもですが。
 ちなみに「対象を美化しすぎることで(またはか弱い「無垢」なものとして扱ってしまうことで)、助けるつもりが固定化したイメージに閉じ込めてしまう」ことも、差別に関して重要なテーマであるっぽい。差別関連の社会学で見た気がするんで興味がある方は調べてみるといいかも。

*1:「大学(だいがく)」については 1/12 学習:大学(だいがく)の話メモ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*2:「失敗(しっぱい)」については 6/3 学習:成功と失敗 ~成功率を上げる、失敗率を下げる~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*3:「進化(しんか)」については 10/5 社会:文明の進化と、欲望の方向 ~物が改良される方向~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*4:「教師(きょうし)」については 12/23 学習:「先生(せんせい)」の話 - のっぽさんの勉強メモを参照。

*5:「優しさ」については 5/14 国語:「優しさ」と「優しみ」! ~「さ」と「み」の間~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*6:TRPG『Aの魔法陣』については 8/29 国語:読書メモ/3作品 ~ゲームと装置と男子の料理~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*7:「アニメ」については 1/22 英+歴+ゲーム:「声優(せいゆう)」さんの話 ~アニメ(anime)に、さらに命を吹き込む人~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*8:「ゲーム」については 3/27 こころの話+体育:不自由(ふじゆう)だからゲームは面白い!? - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*9:釘宮理恵(くぎみや・りえ)」さんについては 4/16 音楽:音楽メモ(『グラブル』曲) - のっぽさんの勉強メモ を参照。