12/25 理科：空気抵抗（くうきていこう）と物の形！　～空気を裂くように～

　理科の話ー。
　「空気抵抗（くうきていこう）」,空気*1の抵抗の話です。簡単に。
　（クリスマス*2ですが理科の話です。クリスマスについての話は過去記事を参照ください）

　中世の戦略についての本を読んでいて。
　（正確には『ゲームシナリオのための　戦闘・戦略辞典』）
　「昔の（銃から発射された）弾丸*3は球形のため、距離（きょり）*4が離れると大きくぶれる」という話が載っていました。

　逆に言えば今の弾丸は先がとがっていて、
　空気を裂くような感じになっています。
　だからぶれにくい、ということでしょう。

　空気の存在は普段そんなに意識しないかもしれませんが、
　物を投げるときには重要になってきます。
　そして物体の「形」や向ける方向が重要になってきます。

　例えばカードの「トランプ」*5。
　そのままなんとなく投げてもひらひらして飛びにくいですが、
　横に回転を加えて投げると結構飛んだりします。
　これには「回転」や「揚力（ようりょく）」*6といった問題も絡んでいますが、
　横にすると進行方向の空気に触れる面積*7が小さくなるので
　飛びやすくなる、ということも大きいと思います。

　逆に進行方向に平べったい面を向けて飛ばそうとすると
　それだけ多くの空気を押しのけなければならないので、飛びにくくなると。

　あとは「折り紙」。
　折り紙をそのまま投げても飛びませんが、
　「紙飛行機」の形にすると空気を裂くように飛べます。
　（あと翼があり揚力が発生します）

　速いスピードで走る「新幹線（しんかんせん）」も先が細くなっていたりしますし、
　色んなところで似たような形は見られたりします。
　（進行方向に対して角を向ける形や、「弾丸形」とか）
　興味があったらいろいろ調べてみると面白いかもしれません。

　まあそんな感じで～。

追記
　上記の話には過去記事であげた「点や線」や「物理攻撃」についての話と関係あったりします。
　詳細は過去記事をご覧ください*8。

◆参考文献
・山北篤,2015,『ゲームシナリオのための戦闘・戦略事典ファンタジーに使える兵科・作戦・お約束110 』,SBクリエイティブ

◆用語集
・空気抵抗（くうきていこう）：ざっくり言うと空気の抵抗。
　英語で言うと「air resistance（エア・レジスタンス）」*9。
　空気の中で速く動こうとするほど、空気の抵抗を受けることになる。
　（そのスピードで空気にぶち当たることになるので）
　例えば普段手を動かすくらいのスピードならなんとなく空気を感じるくらいだが、
　高速の自動車に乗ってる時は、空気がその速度で速く流れているように感じる。
　地球上にはこの「空気抵抗」と「重力」*10があるため、投げたものは速度を落としていき、いつかは落ちる。
　宇宙では空気や重力によって速度が落ちないため、
　物を投げると（ほかの物に当たるまで）ずっとそのままの速度で飛んでいくらしい。
　なので宇宙のごみである「スペースデブリ」*11も一度加速すると自然には減速しないため、危険な存在になってしまう。
　関連用語：「飛行機（ひこうき）」*12、「戦闘機（せんとうき）」*13、「圧縮（あっしゅく）」*14