のっぽさんの勉強メモ

主に中学の学習内容と、それに絡みそうな色んなネタを扱っています。不定期更新ですー。あ、何か探したいことがある場合は、右の「検索」や記事上のタグやページ右にある「カテゴリー」から関係ある記事が見られたりします。

7/10 生+ポル他:「カッパ」といえば「ポルトガル」ですか? ~「カッパ」と「合羽(かっぱ)」と「capa(カパ)」の話~

 生活+ポルトガル語*1+社会+国語の話ー。
 「やっぱカッパはポルトガル産に限るぜ!」という話ではありません。


 雨*2の日に使う服の一種「カッパ(合羽)」と、
 その語源らしいポルトガル語の「capa(カパ)/外套(がいとう)など」の話を。



※「ポルトガル語→日本語」のネタはよく日本史の教科書に載ってたりもするので、
 もう知っておられる方も多いかもです。その場合はご容赦を。


 前置き。
 先日の雨の日に、「カッパ」を着ている方を見かけまして。
 「そう言えばカッパの語源って何だっけ…」と思ったので調べてみました。


 まず服の「カッパ」(または「雨ガッパ(あまガッパ)」)というと、雨具(あまぐ)の一種ですね。
 ビニールなどの、雨を防ぐ素材(そざい)の服という感じです。
 (「レインコート」などと呼ばれることも多いですね)
 傘(かさ)*3を差しても雨は防げますが、カッパだと両手も使えるのが便利です。


 で、そんな「カッパ」は漢字では「合羽(かっぱ)」と書くようで。
 いかにも昔の日本の言葉っぽく見えますが、
 意外にも、由来はポルトガル語にあるようです。


 というのも、国語辞典やWikipediaによれば、
 カッパ(合羽)はポルトガル語「capa(カパ)」という服に由来するようです。
 これは雨や雪を防ぐ「外套(がいとう)」…いわゆるコート的なもののようですね。
 (「capa」には他にも意味があるらしいのですが、少し長くなるので追記で)


 で、16世紀(1501年~1600年)に来日した、キリスト教*4の宣教師がこの「外衣(がいい)/capa」(今でいう「アウター」とか「外套」)を着ていたらしく。
 それが日本での「合羽」や「カッパ」の元になったようですね。
 (話を総合すると、この宣教師もポルトガルから来た方と思われます。ちょっと仮説ですが)


 当初の「合羽(カッパ)」は特に「雨具」限定の意味ではなかったようですが、
 現在では、特に「レインコート」等の雨具が「カッパ」と呼ばれるイメージですね。


 なので上記の話をまとめますと、
 「『カッパ(合羽)』(の語源)といえば『ポルトガル』!」と言えるかもですが。
 …例えば日本の「外套(がいとう)」が、他の国で「雨具」の意味になったみたいな話なので、
 ポルトガルの人にとっては、不思議な感じかもしれませんね。


 ちなみにWikipediaによれば、初期の「合羽(かっぱ)」は素材も大分違ったようで。
 「ラシャ(羅紗)」という素材で作られており、見た目も豪華だったようです。
 なので「織田信長(おだ・のぶなが)」*5や「豊臣秀吉(とよとみ・ひでよし)」*6などの武将が使ったり、
 また江戸時代*7のお金持ちの人々(商人や医者など)が、贅沢(ぜいたく)*8なものを作って競ったりもしたようですね。


 まあ今の「カッパ(雨具)」はそこまで「贅沢」でもないかもですが。
 でも、もしあなたが「カッパ」を着ることがあれば、
 「あの信長や秀吉も、豪華な『合羽(かっぱ)』を着ていたらしい」とか、
 「そもそもの由来が『ポルトガル』の『外衣(capa)』らしい」
 なんて考えると、ちょっと「贅沢」な気分になれるかも?



 まあそんな感じで~。





追記
 Wikipediaによればポルトガル語の「capa(カパ)」は、
 上記のように、雨などを防ぐ「外套(がいとう)」(コート)を意味しますが、
 他にも「覆い」や覆う物、「カバー」等を広く意味するようです。
 それこそ英語の「cover(カバー)」に関係があるかもしれません。音も似ていますし。


追記2
 ちなみに「かっぱ」という音では妖怪*9の「河童(かっぱ)」*10もいますが、また違う物ですね。
 …どちらも雨に強そうですが。





◆用語集
・カッパ【雨具】:
 関連用語:「長靴(ながぐつ)」*11
 関連記事:『雨を表す外国語セブン』*12、『雨の日に関する英語セブン』


・合羽(かっぱ)【外套】:
 ちなみに東京都の問屋街に「合羽橋(かっぱばし)/かっぱ橋」というものもある。
 関連用語:「トレンチコート」*13、「マント」*14


・capa(カパ)【ポルトガル語】:
 似てる用語:「cappuccinoカプチーノ)/頭巾」*15【イタリア語】



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*1:ポルトガル語」や「ポルトガル」については 3/13 歴+生:「金平糖(こんぺいとう)」と「コンフェイト」、あと「金平(きんぴら)」!? ~ポルトガルから来た菓子の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*2:「雨(あめ)」については 9/14 英+理:虹(にじ)/虹と弓、光と雨 ~虹はどうして七色なのか~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*3:「傘(かさ)」や記事『雨の日に関する英語セブン』については 6/15 英語:「雨の日(あめのひ)」に関する英単語7つ! ~今週の英語セブン~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*4:キリスト教」については 12/17 社会:水(みず)と宗教(しゅうきょう)の話(ざっくり仮説) - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*5:戦国時代の武将「織田信長(おだ・のぶなが)」については 2/4 社会:魔王軍経営ゲーム/指示をください、魔王さま! - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*6:戦国時代の武将「豊臣秀吉(とよとみ・ひでよし)」については 3/21 歴史:コンボ、コンボ、人コンボ!~後を継ぐもの、塞ぐもの~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*7:「江戸時代(えどじだい)」については 12/7 英語:「I am」でたらめ翻訳(ほんやく)のお遊び - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*8:「贅沢(ぜいたく)」については 10/14 国+体他:「贅肉(ぜいにく)」は「贅沢(ぜいたく)」な「肉(にく)」ですか? ~「贅(ぜい)」の字と「余分(よぶん)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*9:「妖怪(ようかい)」については 5/23 英語:「妖精(ようせい)」と炭酸(たんさん) ~スプライト~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*10:妖怪の一種「河童(かっぱ)」については 7/3 英+国:ウォーター・スプライトとロングノーズド・ゴブリン! ~河童(かっぱ)と天狗(てんぐ)~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*11:カッパとセットになったりもする、雨に強い「長靴(ながぐつ)」については 3/25 英+生:「長靴(ながぐつ)」=「ロングブーツ」じゃない!? ~「ゴム長靴」と「ウェリントン・ブーツ」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*12:記事『雨を表す外国語セブン』については 5/29 英諸+理:「雨(あめ)」を表す外国語7つ+α! ~今週の外国語セブン~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*13:「トレンチコート」については 8/18 歴+英:これは「土(つち)の中で着るコート」!? ~「トレンチコート」と「塹壕(ざんごう)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*14:外套の一種「マント」については 12/22 理+英他:「肩(かた)」に「マントル」をかけますか? ~星の「マントル(mantle)」と「mantle/マント」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*15:capaやカッパとは違うが、語源がキリスト教に関係があったり「頭巾」の意味があったりするイタリア語「cappuccinoカプチーノ)」については 6/3 生+イタ:「カプチーノ」は「修道士(しゅうどうし)」で「頭巾(ずきん)」ですか? ~「cappuccino(カプチーノ)」と「カプチン会」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。