情報+英語+社会+国語の話ー。
「実は、大半の公式サイトは役人が書いているんだ…!」的な話ではありません。
「公式(こうしき)の」、「公式」等の意味を持つ「official(オフィシャル)」と、
その別の意味「役人(やくにん)/official」についての話です。
「オフィシャルサイト(official site)」などの語を添えて。
風邪っぽいので簡単に。
前置き。
調べ物をしているときに見つけた語、
「オフィシャル」周りが面白かったのでその話を。
※
まず日本での「オフィシャル(official)」は、「公式(こうしき)の」、「公式」という意味が多い印象ですね。
ここでの「公式(こうしき)」は数学的な意味でなく、公(おおやけ)…一般にちゃんと認められたものなどのことです。
例えば何かのマンガのグッズで、そのマンガの出版社から出た正式(せいしき)なものは「公式/official」、
一方で、ファンが無許可で作ったものは「非公式(ひこうしき)/私的(してき)/unofficial(アンオフィシャル)」と呼ばれる感じですね。
で、「公式」の代わりに上記の「オフィシャル」の語が使われることもあります。
例えば「オフィシャルサイト」(公式サイト)や「オフィシャルサポーター」などの言葉があったりしますね。
なので筆者は「オフィシャル(official)=公式」くらいに思っていたのですが、
英和辞典を調べてみると、ちょっと意外な意味も見つかりました。
というのも、「official」には「役人(やくにん)」という意味もあるようでして。
興味が湧いてさらに調べてみると、
関連語の「office(オフィス)」に、「役所(やくしょ)」の意味があるようです。
なので「役所(office)で働く人」→「役人(official)」って感じですかね。
(ちなみに語尾に「-er」を付けた「officer(オフィサー)」も役人の意味があるようです)
確かに「公式(official)」を「国や政府、ちゃんとした機関に認められた(もの)」と考えると、
国などの「役所(office)」が絡んでいるのは、当然と言えば当然かもですね。
(ただ、語が似ているのに、筆者はつなげて考えてませんでした。反省)
なので「official(オフィシャル)」が「役人」でも不思議は無いのかもですが。
でもそう考えてから「オフィシャルサイト(official site)」の語を見ると、
「これは『役人(official)』の『サイト(site)』…!?」とも見えそうですね。
…偏見的なイメージですが、ちょっと堅そうな感じもしますね。かといって民間よりハジけてても心配にはなりそうですが
※
ちなみにまた違う話になるのですが、
英和辞典では「official」の近くに「officious(オフィシアス)」の語もありました。
そしてその意味の中に「(役人が)横柄(おうへい)な/尊大(そんだい)な」…つまり、威張(いば)ってて偉(えら)そうな、というものもあるようです。
まあ実際の役人の方が横柄かはともかくとして。
人の態度があんまり「横柄」だと、色んな罰を受けたりするかもですし、
何かで得た「公式」のシンボルを、なくしてしまったりするかもですね。
(例えばイメージに合わなくなり、国からもらっていた仕事が来なくなる等)
なのであなたがもし、何かで「公式(official)」の許可を得たとしても、
「私の後ろには『役所(office)』がいるんだぞ!」、
…なんて「横柄(officious)」にはならない方が、いいかもですね。
でないと「役人(official)」の方に、「公式」の名も取り上げられてしまうかも?
まあそんな感じで~。
追記
ちなみに今回、本文のカタカナ語はわかりやすさを優先した表記となっています。
例えばネットで発音を確認したら、「official」は「エフィシャル」、「officious」は「エフィシアス/エフィシャス」にも聞こえました。
ですが最初から「official(エフィシャル)」等と書くと、カタカナ語の「オフィシャル」と比較しにくいので、
今回は「official」の発音表記なども「オフィシャル」とさせて頂いております。
なので、あくまで参考程度ということで。英語の発音を学びたい方はご注意を。
◆用語集
・official(オフィシャル):
関連用語:「プライバシー(privacy)」*1、「publicity(パブリシティ)」
*1:「プライバシー(privacy)」、「publicity(パブリシティ)」については 10/21 社+英他:「プライバシー」の反対はなんですか? ~「privacy(プライバシー)」と「publicity(パブリシティ)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。