国語+社会+サンスクリット語の話ー。
気になったことを調べているので、連日ちょっとマニアックめですが。
名高いお寺を指す「名刹(めいさつ)」と、
そもそもの「刹(さつ、せつ)」という字、
そして一瞬などを表す語、「刹那(せつな)」などの話を。
前置き。
昨日は「名勝(めいしょう)」という語について書きましたが。
調査中に「名刹(めいさつ)」という語を見つけたため、その話を。
※
まず「名刹(めいさつ)」とは、有名なお寺のことですね。
「名高いお寺」と考えるとわかりやすいかもしれません。
昨日紹介した「名勝」と同様、
筆者も今まで「名刹」や「古刹(こさつ)」(古いお寺)等の語は聞いてきましたが…。
…でも何故これらの言い方をするかは、考えてきませんでしたね。
なんとなく「刹」は左側が「殺」と似ていて怖いかも…と思ってきたくらいです。
あと、「一瞬」を意味する「刹那(せつな)」という語があり、
マンガとかにもよく出てくるので知っていますが。
こちらも、何故この字を使われているのかは知りませんでした。
そのため色々気になり、調べてみました。
漢和辞典を調べてみますと、
「刹」の字は元々「寺(てら)」という意味があるようです。
なので「名刹」という語はそのまま「名高い寺(刹)」を表しているわけですね。
筆者が知識不足なだけでした。…「殺」とはある意味真逆の意味ですね。すみません。
で、そうすると逆に「刹那」の方が気になりますが。
Wikipediaによれば「刹那」は仏教(ぶっきょう)の時間の概念で、
元は「サンスクリット語」…インド周辺の古い言語だったっぽいです。
仏教用語では「サンスクリット語の音にそれっぽい漢字をあてた」という場合もあるようなので、
今回もそのケースかもしれませんね(「刹」の字にそれほど意味は無いかも)。
※
ところで「名刹」や昨日の「名勝」、「名所」などは、
日常よりは観光(かんこう)関係でよく聞く気がしますね。
逆に言えば、このコロナ禍では少し遠ざかりそうな言葉ですが…。
しかし最近では、人出や旅行も多くなっているようので、
それぞれの人が聞く機会も多いかもしれません。
一方で感染リスクは上がっているかと思うので、行くにしても注意はした方が良さそうです。
あまり先を考えないことを、「刹那的(せつなてき)」とも言いますが。
もし旅行先でお寺…「名刹(めいさつ)」や名所にテンションが上がっても、
あまり「刹那的」な行動はしない方が、賢明かもですね。
(※例えば人の多いところでマスクを外してお酒飲むとかは、危ないかも的な)
まあそんな感じで~。
◆用語集
・名刹(めいさつ):
・刹那(せつな):
「刹那的」や「刹那主義(せつなしゅぎ)」などの言葉もある。
・刹那的(せつなてき):
関聯用語:「羽目を外す(はめをはずす)」*1、「腹いせ(はらいせ)/腹癒せ」*2
・刹那主義(せつなしゅぎ):
関連用語:「責任(せきにん)」*3
*1:「羽目を外す(はめをはずす)」については 10/13 国+生:「羽目を外す(はめをはずす)」って何ですか? ~「羽目(はめ)」と「馬銜(はみ)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:何かの仕返しにわざと迷惑をかける行為「腹いせ(はらいせ)/腹癒せ」については 12/12 国+こころ:「腹いせ(はらいせ)」は「癒やし(いやし)」になりますか? ~「腹癒せ(はらいせ)」と「癒(ゆ)」の字の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:刹那主義の反対っぽい語「責任(せきにん)」については 10/30 社+こころ:「先(さき)」が見えると「損(そん)」をする!? ~「選択(せんたく)」と「責任(せきにん)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。