国語+こころの話―。
仮定(かてい)*1…現実と違うことを考える時の言葉①「もし」と、
相手に呼びかける時などに使う語、②「もしもし」についてのクイズです。
前置き。
まず(文法(ぶんぽう)の)①「もし」というと、仮定(かてい)の言葉ですね。
(他の語で「模試(もし)」とかもありますが、今回は文法の物で)
例えば「『もし』私に翼(つばさ)があったら~」という風に、
現実(げんじつ)の状態とは違うことを、イメージして話す感じです。
(※逆に翼がある鳥が、「『もし』私に翼があったら~」というと、少しおかしい感じになります)
で、これに響きの似た言葉に②「もしもし」という物もあります。
こちらは、相手に呼びかける時に使う言葉ですね。
電話(でんわ)*2をかける時や、ドアをノックする時などに使うイメージです。
さて、上記①も②も、割と日常でお馴染みの印象ですが…。
突然ですがここでクイズです。
あなたはこの①「もし」や、②「もしもし」を漢字で書けますでしょうか?
良ければ、考えてみて下さい。
…どうでしょうか?
もちろん分からなくても大丈夫です。
まず仮定の①「もし」ですが、
国語辞典などによれば、こちらは①「若し(もし)」と書くようです。
漢字の「若(じゃく)」は、「若い(わかい)」のイメージもあるので意外ですね。
上記「若」が、「仮定」の意味を持っている理由は不明ですが。
でも漢和辞典を見るに。「若」には「未熟(みじゅく)な」という意味、
また文字の成り立ちに「やわらかい」などの意味もあるようなので、
なので「『現実と違った状態』(仮定の状態)を、『やわらかい(若)』想像力でイメージする」→「若し(もし)」という感じかもですね。
(※ただ、この辺りは筆者の仮説なのでご注意を)
で、②「もしもし」の方ですが、
国語辞典によれば、「もしもし」は、呼びかける時に使う、また違う「もし」の強調表現らしいです。
また、この「もし」は「申し」の意味と書いてあったので、
実際には②「もしもし」を漢字で書くと、「申し申し」となりそうですね。
(※しかしこれも最後に筆者の仮説が入っているので、ご注意を)
(仮定の)①「もし」が、「若し(もし)」であった事を考えると、
「②『もしもし』は『若し若し』かな?」と思いたくなる感じもありますが。
実際には、また違う(呼びかけ)「もし(申し)」がベースなので、
②「もしもし」は「申し申し」となりそう…という訳ですね。
…日本語を学んでる途中の方には、特に難しそうな話ですね。というかもう筆者にとってムズい
※
ちなみに上では、「若」の「やわらかい」という意味合いに触れましたが。
そこから「やはり『若くて』、思考が『やわらかい』方がいいのか…」とか、
「『若い』方が『可能性』があるのか…」と思う方も、おられるかもしれません。
「もし若い頃に戻れたら」みたいな「仮定」話は、マンガ・ドラマでよく見る気もしますし。
ただ、個人的な考えなのですが、
筆者は、もし自分が「若い頃」や「昔」に戻れても、
別に頑張らず、ダラダラ過ごして終わりそうだな…なんて風に思います。
そう考えると実際に「若い」かどうかより、考え方や決意が大事かもですね。
(未来に比べれば)「いつでも『今』が一番若い」なんて言葉も聞いたことがありますし。
「『もし(若し)』、『若い』頃に戻れたら…」という「仮定」もいいですが、
「私は、『今』が一番『やわらかい(若い)』んじゃい!」と、
自分の色んな可能性のドアを、「もしもし(申し申し)」とノックしに行くのも、いいかも?
まあそんな感じで~。
追記
ちなみに「もし(若し)」の関連語の漢字表記も同様で、
「もしも」は「若しも」、「もしや」は「若しや」、
「もしかして」は「若しかして」などと書くようです。
◆用語集
・もし
関連用語:「もっとも」*3【接続詞】
・もしもし
*1:「仮定(かてい)」については 7/17 国語:カッコよさげな国文法の言葉メモ! ~「品詞の転成」、「断定」、「申す」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「電話(でんわ)」については 11/22 英語:テレポートは「港(みなと)」ですか? ~「teleport」と「port」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:「もっとも、○○は例外だが…」と言う風に、例外などを仮説的に表したりする接続詞「もっとも」については 4/11 国語:「もっとも」と「もっとも」は違いますか? ~「尤も(もっとも)」と「最も(もっとも)」、そして「尤(ゆう)」の字の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。