生活+中国語+国語の話―。
料理(りょうり)に上から当てる火(ひ)、「上火(うわび)」と、
体調不調(たいちょうふりょう)などを表すらしい中国語、「上火(シャンフオ)」の話を。
前置き。
昨日は「下火(したび)」について書いたので、
今日はその対義語(たいぎご)でもある、
「上火(うわび)」を中心にした話を。
(実質、昨日の記事の後編(こうへん)みたいな感じです)
※
まず「上火(うわび)」とは、「(料理で)上から当てる火」のことですね。
コンロなどで下から当てる火、「下火(したび)」の逆になります。
(といっても、筆者も最近調べるまで知りませんでした)
ちなみに「上火」…食材に上から当てる火というと、
筆者は、手持ちの「ガスバーナー」などをイメージしていたのですが。
でもネットで調べてみると「オーブン」に「上火」の機能があったりするみたいなので、最近の「上火」というと、そちらの方が多いかもですね。
で、料理で「上火」が使えると、できることも増えそうなので、
料理をする方には「『上火』を気に入っている」人や、
「『上火』が好き」な人もおられるかもですが。
しかしもしかするとこれらの文は
中国の方にとって、少し不思議(ふしぎ)に見えるかもしれません。
何故なら、中国語で「上火」は「体調不良(たいちょうふりょう)」に関わる語らしいからですね。
まず手元の中国語資料では、上手く探せなかったのですが。
しかしネットを調べた感じでは、
中国語「上火(シャンフオ)」には「のぼせる」とか「怒り」、「炎症(えんしょう)」、また広い範囲の「体調不良(たいちょうふりょう)」などの意味がある…といった意見が見られました。
筆者は詳しくないので、どれが正確な・中心の意味かは判断出来ないのですが。
ただ見た感じでは、「上火」には「体の中の熱(ねつ)や血(ち)の巡り」(が上手く循環しないこと)などが関わる感じのようです。
(いわゆる「陰陽五行説」…陰陽と、木・火・土・金・水などの要素に関わるという話も)
なので「火」という字が使われているっぽいですね。
いずれにせよ「上火(シャンフオ)」というと「体調不良」系っぽいので。
「『上火(うわび)』と『上火(シャンフオ)』は違う!」と言えそうですが。
…ルビを無くした文だと「上火と上火は違う」なので、やはりややこしいですね。
※
まあ、お互い使う場面が違いそうですし、
「上火(うわび)」と「上火(シャンフオ)」を間違えて困ることは、あまり無いかもですが。
ただ、もし日本で料理の「上火(うわび)」が好きな方が、
そのまま中国で「(料理の)『上火』が好き」みたいな文を書いたら、
「『上火(シャンフオ/体調不良)好きなの…?」的な目で見られてしまうかも?
(会話なら発音が違うので、逆に誤解しなさそうですが)
まあこれはジョークではありますが、
日本語と中国語では「上火」以外にも、見た目が同じ言葉は色々あるっぽいので、
少々の誤解(ごかい)は付きものかもしれません。
なのでちょっと誤解されても、
すぐに「怒り(上火)」で返さないのがいい…かも?
まあそんな感じで~。