数学の話ー。
プラスマイナス、つまり「正負の数(せいふのかず)」の話です。
「+」とか「-」についてサクッと。
「+」とか「-」とかいうのを「符号(ふごう)」*1というわけですが、
異なる符号の混じった計算は難しいですね。
「3-1=3」とかは解けても、
「-3-2=-5」の答えを「-1」に間違える子は結構います。
「3-2」のノリでやってしまったと。
「何で引いてるのに増えるのよ?」って感じですかね。
まあ細かいことは「絶対値(ぜったいち)」とか習って頂きたいのですが、
筆者は「+が東に進む、-が西に進む記号」って説明をすることが多いです。
数直線(すうちょくせん)9思い浮かべてくれればわかりやすいのです。
だから「-3-2=-5」というのは、
「西に3歩進んで、なお西に2歩進むので、西に5歩進んだことになった」てことです。
「-(3+2)」と考えてもいいかもです。
これが「同符号」の時の絶対値の増加ってことです。
そして「異符号」の時は「東に行ったり西に行ったりする」ってことです。
「-3+5=2」だと、「西に3歩進んだ後、東に5歩進んだ。結局は東に2歩分の位置にいる」ってことですね。
お互い打ち消しあった結果、東西に行く力は削がれたよ、と。
かけ算の時はまた違った捉え方になります。
「マイナスをかける」というのは「反対方向に向ける」ってな感じです。
なので「5×(-1)=-5」というのは、「進むパワー5のまま、西に向かせた(-5)」って感じです。
「5×(ー3)=-15」であれば、「3倍にした上で西を向かせた」って感じですね。
走ってる車とかを不思議な力で方向転換させたみたいな。
(ここら辺は高校数学の「ベクトル」にちょっと関わるとこでもあります)
ここで重要なのは、×マイナスとは「反対を向かせる」のであって「西を向かせる」ことではありません。
なのでプラスの方向になることもあります。
それが「-×-=+」ってことです。
「-5×-1=5」は、「西に5行く力を反対にしたら東に5行く力になったよ。」ってことです。
他にも有名な話としてカードを使った捉え方とかあるのですが、また今度。
良ければ皆さんも色々考えてみてください。
上手い例えが見つかると、理解が深まるかも?
まあそんな感じで~。
◆用語集
・マイナス:
存在しない、負のもの。英語でいう「minus」。
筆者はよく「闇のパワー」とか説明することもあるが、特に恨みはない(この説明はどこかで書いた気がする)
現実の世界には基本「ある」(=1)ものしかないので、この概念が定着するまではしばらくモメたらしい。
同様に「ゼロ」に関してもモメた。「存在しないものがあるってどういうことだよ!?」って感じか。
なので、あなたがマイナスとかゼロに戸惑っても全然不思議なことではない。
一応現実の概念で表そうとすると「借金(しゃっきん)」*2とかが分かりやすいか。
あとは「比較(ひかく)」によるもの。
つまり「前に比べて成績が下がった」時とか、「目標*3まであと~足りない」時とか。
もちろんマイナスを使わなくても表せるのだが、マイナスを使うと見やすいという利点がある。
「500円足りない」に対して「―500円」て書くとシンプル。
あと「-×ー=+」が原則だが、世の中には「2乗するとマイナスになるよ」っつー謎の数もある。
その名も「虚数(きょすう)/imaginary number」。すごい名前だ。
まさに数学のために考えだされた、存在しない数、数字*4である。高校数学で出会う。
・プラス:
存在するもの。マイナスに比べてわかりやすい。英語で言う「plus」。
特に光*5のパワーという訳ではない。
本文では省略しているが、+(-5)がー5になる理屈は「借金が加わる」と考えると分かりやすい。
つまり「借金を負うことになったよ」という訳である。
逆に―(―5)が+5になるのは、「借金がなくなったよ≒財産が増えたのと大体同じ」ってこと。
・絶対値(ぜったいち):
「±」関係ない、数字としてのでかさ。パワー。
英語で言うと「absolute value(アブソリュート・ヴァリュー)」。
まさに「絶対的な価値・値」というわけである。
これがでかいほど、中央の「0」からは遠くなる(数直線上で)。
反対の符号になった時、絶対値が大きいほど振れ幅は大きく、絶対値が小さいほど振れ幅も小さい。
「1→-1」より「100→-100」の方が変化デカいよってこと。
漫画とかでも善の大物が悪に染まると、悪の大物になる傾向がある*6。
「100」に「-1」をかけるだけででかい闇のパワー(-100)が生じるさまは、それにちょっと似ている。
関連用語:「絶対零度(ぜったいれいど)」*7
・絶対(ぜったい):
・absolute(アブソリュート):
関連用語:「清廉潔白(せいれんけっぱく)/absolute honesty(アブソリュート・オネスティ)」*8
・ベクトル:
ざっくり言うと「(空間における)向きと大きさを持った量」らしい。難しい。
関連用語:「矢印(やじるし)」*9
*1:「符号(ふごう)」については 1/6 数学:等式(とうしき)/つり合いをとるゲーム! - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「借金(しゃっきん)」については 12/20 社会:入るお金<出ていくお金、だと…!? ~「収入(しゅうにゅう)」と「支出(ししゅつ)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:「目標(もくひょう)」については2/28 学習:目標(もくひょう)/小・中・大目標! - のっぽさんの勉強メモを参照。
*4:「数字(すうじ)」については1/5 数学:なぜ「1+1=2」ができるのか(雑考) - のっぽさんの勉強メモを参照。
*5:「光(ひかり)」については 12/26 英語:ベタなものを逆に利用する! - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*6:この話については 1/6 数学:不等式(ふとうしき)/違いを見せつけるゲーム! - のっぽさんの勉強メモ も参照。
*7:「絶対零度(ぜったいれいど)」については 11/11 理+数:「0」=「マイナス」!? ~絶対零度(ぜったいれいど)の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*8:英訳によっては「absolute honesty(アブソリュート・オネスティ)」とも訳されたりする語「清廉潔白(せいれんけっぱく)」については 6/29 国+英他:「清廉潔白(せいれんけっぱく)」は「必殺技(ひっさつわざ)」ですか? ~「清廉潔白/absolute honesty(アブソリュート・オネスティ)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*9:「矢印(やじるし)」については 2/11 国+英他:「矢(や)」は「みんな」が使いますか? ~「矢印(やじるし)/arrow(アロー)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。