国語+数学+生活+社会の話―。
時々書きたくなる、「変な数学」シリーズです。
大きな車(くるま)などを数える時の単位(たんい)、①「両(りょう)」と、
(江戸時代などで)お金を数えるときの単位、②「両(りょう)」の話を。
遅くなってしまったので簡単に。
前置き。
まず①「両(りょう)」とは、大きい車(くるま)などを数(かぞ)える時にも使う語ですね。
例えば、普通の大きさの自動車は「一台(いちだい)」と数える一方で、
戦車(せんしゃ)や電車(でんしゃ)の車両(しゃりょう)等は、「一両(いちりょう)」と数える感じです。
(※場合によっても違うかもです。あと「輛(りょう)」と書く場合もありますね)
ところで「○○両」というとそれだけではなく、
②「お金(おかね)の単位」で使う語でもありますね。
例えば「お金が一両」、または「小判(こばん)が一両」みたいな感じです。
現代日本では、この②お金の「両(りょう)」は基本使われていないと思いますが、
昔(むかし)…例えば江戸時代(えどじだい)などでよく使われていたイメージですね。
(なので昔の時代を舞台とした「時代劇(じだいげき)」などでよく聞く印象です)
「千両箱(せんりょうばこ)」や「千両役者(せんりょうやくしゃ)」等の言葉もあります。
すると、現代で例えば、
「ものすごい中古の戦車『一両』、『二(2)万円』だよ~」という呼びかけがあったとして。
(※戦車がたった2万円で買えるかはさておき。本当にボロだとイメージして頂ければ)
同じようなことを、お金の「両」で表すと、
「ものすごい中古の戦車①『一両』、②『二両』(お金)だよ~」となり、
「『一両=二両』…!?」とか「『1=2』…!?」みたいな気分になって、
なかなか矛盾(むじゅん)感がありますね。
※
まあ、現代日本のお金は基本「円(えん)」ですし、
「両」で悩むことはあまり無いかもですが。
でもやはり少しややこしいですし、
例えば外国の方にとっては、さらにややこしいかと思います。
なので、もしどこかに、
「『両(りょう)』がややこしい…」と悩んでいる方がおられたら、
まず「それはどの『両』のことでしょう?」と、
一緒(いっしょ)に確認(かくにん)してみるのも良いかもですね。
まあそんな感じで~。
追記
ちなみに「両(りょう)」は「重さ(おもさ)」の単位でも使うようです。
(種類によっても違い、さらにややこしいようですが)
なので、物体の価格とか重さのリアルさを考えなければ、
「(戦車)『一両』が『二両』(価格)で『三両』(重さ)」と、
「1=2=3…!?(一=二=三)」みたいなことになりそうですね。
追記2
ちなみに本文(と追記)ではわかりやすさを優先して、
(リアルさを置いておいて)「一両=二両(=三両)」としましたが。
実際にはもっと数字の大きさがばらつくと思います。
ネットで調べた感じだと、
まず①戦車「一両」が、日本の「10式戦車」なら「8億円」や「9億5000万円」などという話がありました。
(※当然ですが物によります)
で、ネットで見た感じ、②昔のお金の「一両」は、
換算(かんさん)…つまり現代の「円(えん)」で考えるのが難しいようですが。
それでも「7万5000円」という数字が見えたので、
ここでは分かりやすく「①戦車一両=8億」、「②お金の一両=8万」としておきます。
こうすると①「戦車一両」=8億=80000万=お金の一両(8万)×1万=②「8万両」となりますね。
そして③重さの「一両」は、「約37g~38g」らしく、
Wikipediaによれば上記の戦車「10式戦車」が「約44t(トン)」らしいので、
すごいざっくりさせて①戦車の重さ=40t、③重さの一両=40gと考えると、
1t=1000kg=100万g、
40t=40000kg=4000万g
4000万g÷40g(一両)=100万両(重さ)
なので①「戦車一両」=③「100万両」(重さ)となりますね。
よって色々まとめると
①「戦車一両」(10式戦車)=②「8万両」(お金)=③「100万両」(戦車の重さ)、
漢字にして略すと「一両=八万両(お金)=百万両(重さ)」、
数字にしてさらに略すと「1=8万=100万」みたいにも見えますね。すごい矛盾感です。
…ただ、流石にこれはややこしくて伝わりづらいと判断したため、
本文等ではわかりやすさを優先して、「1=2(=3)」(一両=二両(=三両))とさせて頂きました。
◆用語集
・両(りょう)【大きな車】:
・両(りょう)【お金・価格・値段】:
・両(りょう)【重さ】:
関連用語:「合(ごう)」*1【重さ】、「升(しょう)」
*1:重さの単位「合(ごう)」や「升(しょう)」については 5/7 生+社他:「1合(いちごう)」は「1合」に届(とど)きませんか? ~お米(おこめ)の「合(ごう)」と、山(やま)の「合」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。