音楽+歴史+国語+外国語+ゲームの話ー。
「実はラッパを見たことがありませんでした!」という話ではありません。
息(いき)*1を吹き込んで鳴らす楽器*2「ラッパ(喇叭)」と、
その元(?)といえそうな楽器「ビューグル(bugle)」*3や「クレーロン(clairon)」についての話です。
前置き。
今日は8日なので「8(はち・は・ぱ)」に関わるものを探していると、
ふと「楽器の『ラッパ(喇叭)』って何でこの字なんだ…?」
と気になってきたので調べてみました。
※
改めて「ラッパ(らっぱ)」とは、管楽器(かんがっき)の名前ですね。
息を吹き込んで音*4を鳴らすもので、長くて先が広がった独特の形をしています。
素材は金属(きんぞく)だったりしますが、プラスチックのおもちゃもあるくらい身近なものですね。
そんな「ラッパ」は、漢字では「喇叭(らっぱ)」と難しそうな見た目です。
なので名前の由来が気になったので調べてみたのですが…、
実はよくわかりませんでした。
ラッパの由来は、手元の辞典やWikipediaによれば、①オランダ語*5の「roeper」、②サンスクリットで「叫ぶ」の意の「rava」、③この「rava」に由来する中国語*6の「喇叭 (la ba)」や④蒙古名「rapal」などいろんな説があるようです。
またそもそも「ラッパ」という言葉も広い意味では「金管楽器の総称」と書いてあるので、結構ざっくりしたものを「ラッパ」と呼べてしまうみたいです。
広すぎて謎が深まりますね…。
とりあえず「喇叭」という漢字は中国語由来か、あるいは当て字っぽいということのようですが。
一応Wikipediaによれば、
軍隊(ぐんたい)*7で使う「信号ラッパ/軍隊ラッパ」が特に略されて「ラッパ」と呼ばれるみたいです。
これは幕末(ばくまつ)…江戸時代の終わり頃に日本に伝わってきたみたいですね。
軍隊では集団行動(しゅうだんこうどう)が大事なので、指示を出すためのラッパは重要だったと思われます。
ただ、「この信号ラッパ」は英語では「ビューグル(bugle)」、フランス*8では「クレ-ロン(clairon)」(英名:「クラリオン(clarion)」)と呼ばれるようなので、「ラッパ」として伝わってきたと言えるかは微妙な所です。
辞典やWikipediaを見た印象だと「ラッパという独自の楽器がある」というよりは「他の(色んな)楽器をラッパと呼んでいる」みたいなところがあるかもしれません。なかなか複雑な話なのですが。
ともあれ、日本が「ラッパ」という言葉をどこで使い始めたかは、なかなか難しいようですね。
これによって「ラッパは最初はどういう意味だったか?」、「そもそもラッパって何だったか?」というのも、とても難しい問題になっていると言えそうです。
(まあ言葉は自然に発生するものもあるので、全部を確認できるものではない、という気もしますが)
※
まあ今は昔ほど「ラッパ」を街中で見ることはないですが、
それでも名前を言われたら、多くの人は分かりそうですね。
そんな「ラッパ」の由来や意味が実は難しい、というのはちょっと面白いです。
筆者も不勉強でしたので、要追加調査ですね。
今度、あなたがおもちゃ屋さんやどこかでラッパを見かけたら、
その歴史や謎について考えてみるのも面白いかもですね。
ちょっと音楽や歴史の勉強にもなるかも?
まあそんな感じで~。
追記
上記で「軍隊でラッパが使われていた」話をしましたが、
それによって、(昔の)戦争をテーマにしたゲームでもよくラッパなどは出てきたりします。
ゲームで部隊が行動する時とかにブオーッって音が鳴ってるなあ、と思ったらそれはラッパ系の楽器音かもしれません。
ちょっとずれますが、日本では「ほら貝」を使ったりもしますね。
筆者も詳しくないですが、勇ましい音とかを出すと、味方の士気(しき)、やる気が上がるということがあったようです。
またこれに似たものに「軍歌(ぐんか)」や「突撃行軍歌(とつげきこうぐんか)」というものもあったり。
ある面では殺伐(さつばつ)とした話ですが、これは「テンションを上げなきゃやってらんねえよ!」ということの裏返しとも言えるかもしれません。
逆に精神的工夫も娯楽も何もなしに、みんな(特にちょっと前まで一般人だった人)が淡々と平気で戦争をしていたら、それはそれでとても怖いですね…。どれがマシか、というのは分かりませんが。
◆用語集
・ラッパ(喇叭):
ちなみに「ラッパスイセン」という花もあったりする。
ちなみにラップを口ずさむ人を「ラッパー」というが、特に関係は無い。が、演奏にラッパを使うラッパーの人ならいるかもしれない。
それはそれとして『パラッパラッパー』というゲームもあったりする。
まあ関係ないが、忍者(にんじゃ)は時に「乱波(らっぱ)」と呼ばれたりもしていたようだ。
関連用語:「ビューグル」、「クレーロン」、「ファンファーレ」、「クラリネット」*9、「トランペット」*10、「ホルン」*11、「角笛(つのぶえ)」、「笛(ふえ)」*12、「フルート」
*1:「息(いき)」については 9/7 数学:図形/魔法を使うための体積(たいせき)! ~MPの節約(せつやく)と魔法のフォルム(形)~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:音を出す道具「楽器(がっき)」については 6/6 音楽:「楽器(がっき)の日」の話 - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:楽器「ビューグル」や「ファンファーレ」については 4/18 音+英:踏み出すあなたに「ファンファーレ」! ~華やかな演奏、始めの合図~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*4:「音(おと)」については 4/20 英語:語群翻訳(ごぐんほんやく) ~あなたが一番伝えたいこと~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*5:「オランダ語」については 3/2 社会:ウサギの話(を少し) - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*6:「中国語(ちゅうごくご)」については 12/16 英語:中国はなんで「China(チャイナ)」って言うの? - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*7:「軍隊(ぐんたい)」については 5/1 社会:「軍隊(ぐんたい)」に関しての二つの立場(ざっくり) - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*8:「フランス」や「フランス語」については 10/22 生活:「青いチョコレート」の話! ~フランスの町「アンジェ」のチョコレート紹介~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*9:楽器「クラリネット」については 4/21 音+英:「クラリネット」と「クラビネット」!? ~似た名前の楽器の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*10:楽器の「トランペット」については 11/19 国+英+ゲーム:言葉を壊して作り変えるゲーム! ~『コワース&ツクール』~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*11:「ホルン」や「角笛(つのぶえ)」については 7/9 地+諸外:山(やま)/「マッターホルン」は「鹿の角(しかのつの)」ですか? ~「Matterhorn(マッターホルン)」と「Cervino(チェルヴィーノ)」の話~ - のっぽさんの勉強メモを参照。
*12:「笛(ふえ)」や「フルート」については 11/15 音+英:「祭り(まつり)」では「フルート」を吹きますか? ~「笛(ふえ)」と「flute(フルート)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。