のっぽさんの勉強メモ

主に中学の学習内容と、それに絡みそうな色んなネタを扱っています。不定期更新ですー。あ、何か探したいことがある場合は、右の「検索」や記事上のタグやページ右にある「カテゴリー」から関係ある記事が見られたりします。

12/10 数学:確率/「1/6」×6=「1」じゃない!? +「絶対ない」の向こう側の話

 数学の話ー。
 変な数学シリーズです。
 また「確率(かくりつ)」*1の話でございます。
 普通に考えれば「1/6(ろくぶんのいち)」×6=1になるはずなんですけどね。
 「逆数」*2のところでもそう説明しましたし。
 でも確率に出てくる「分数(ぶんすう)」は、それとはちょっと違う扱い方が必要になります。

 あと今回の記事は前後半スタイルになります。


 【前半】「1/6」×6が1じゃない話

 まあぶっちゃけると
 「確率6分の1のものを回やっても出る(「」になる)とは限らない」っていう話なんですけどね。
 (ここでいう「1」ってのは「100%」ってことです。「必ず出る」レベル*3ですね)

 例えばサイコロ*4の目。
 それぞれの目の出る確率は「6分の1(1/6)」なわけですが。
 この「6分の1」という確率はサイコロを「6回ふれば必ず出る」という訳ではありません。

 試しに筆者が手元のサイコロを振ってみたところ。
 1~6の目が全部出るまでに13回かかりました*5

 つまり、仮に筆者が「4」を出したくて
 「6回降れば出るだろー」とか思ってても、出なかったと。
 今回は最後の13回目にしか出ませんでしたので。

 普通の分数なら「6分の1」は6つ集めれば「1」になります。
 「6分の1」+「6分の1」……でもいいですし、「6分の1」×6でもいいです。
 さながらピースを組み合わせるように、いつか「1」になるでしょう。


 でも、確率の場合はちょっと事情が違います。

 サイコロは1回1回で、出る可能性のある目が減ることはありません
 ずっと「1~6」のどれかなので、つねに「1/6」です。
 それは1回1回ごとにリセットさせるので、
 「確率6分の1のものを6回やっても出る(「1」になる)とは限らない」訳です。
 1回前のサイコロの目は、次のサイコロの目には関係ないため、
 「足し算」にもなりませんしね(回数を重ねれば確率が高まっていくわけではない、ということ)。

 まあ全体が減っていくものならやがて「1/1」=→「1」のタイミングが来ますし
 あるいは1度にひける数が増えていけば「6/6」→「1」のタイミングが来るんですけどね。
 サイコロではそれは望めない、ということです。



【後半】「絶対ない」*6の向こう側の話

 で、この「1~6すべての目を揃える」という作業は
 無駄なく「ジャスト6回」でできたら気持ちいいですが、やってみるとなかなか厳しいことになります。
 試しに見てみましょう。今回は順番は問わないことにします。

 まず1回目はどの目でもいいです。1~6の好きな数字*7を出してください。
 言ってみれば「6/6」です。オールオッケー。
 ですが、次からちょっと変わります。
 他の目を出さなくてはなりません。1回目で3を出していたら、もう3を出せません。
 6回ではできなくなってしまうので。

 なので2回目に出せる目は5種類。でる結果(1~6)の内5つがセーフなので
 確率は「5/6」ということになります。 

 樹形図(じゅけいず)で書くと
(①は「一回目」、②は2回目、という感じで表します)

 ①3-②3以外○(例えば4)―③3と4以外(例えば2)……
   \②3×        \③3×
               \③4×

 で、表にするとこんな感じで変化します。

 1回目:「6/6」
 2回目:「5/6」
 3回目:「4/6」
 4回目:「3/6」
 5回目:「2/6」
 6回目:「1/6」


 で、連続する場合の確率は「足し算」ではなく「かけ算」で処理することになります。
 「前の結果に成功した上で、この結果を出す」みたいな感じで続いていきます。
 ゲームで言うコンティニューですね。


 なので計算としては
 「6/6」×「5/6」×「4/6」×「3/6」×「2/6」×「1/6」
 「720/46656」=「1/324」
 って感じになります。


 つまり最短の6回で1~6の目をコンプリートできる確率は、「1/324」と。

 まあ大きいのか小さいのかわからない数字ですが、
 少なくとも「6回やれば全部揃う」と簡単には言えないレベルですね。
 パーセントで言うと「0.3%」くらいですし。


 さらに6回で「1、2、3、4、5、6」を順番に出そう、となるとかなり厳しい話になります。
 一回一回で出さなければならない目が決まっているので
 確率はそれぞれ「1/6」(それ以外はアウト)ということに。
 樹形図で言うと

 1-2-3ー4ー5ー6
  \×\×\×\×\×


 分かりづらいかもですがまあ「ルートは一本だけだよ」ってことです。
 だから6種類の出目に対して、成功ルートの場合の数は「1」。

 でそれを6回繰り返すので

 ①「1/6」×②「1/6」×③「1/6」×④「1/6」×⑤「1/6」×⑥「1/6」
 =「1/46656」

 って感じですか。
 ……かなりすごい数字になりましたね。

 世の中には「絶対にない」ということで
 「万が一(1/10000)にもあり得ない」(0.01%)
 という言葉がありますが、それどころじゃないですね。
 パーセントで言うと「0.002%」くらいですし。


 言ってみれば「絶対ない」と思われるもの、その「絶対」の領域を超えるものが、
 意外とサイコロという身近なところにもある……という話でした。


 まあそんな感じで~。



関連用語:「3連単*8



追記
 つまり「絶対ない」という言葉は数字でいうと「0%」に思えますが、
 それが「万が一」というくらいであれば、「0.01%」なので実は0%ではない、ということになります。
 例え「0.000000000000001%」でもまだ「0」とイコールではないので、
 実は「0%」というのは思った以上に達成困難だったりします。本当に起こりえないことになるので。
 極端な話、「1兆分の1」でも「1兆回繰り返せば1回ありえる」ってことですし。


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