理科+国語+英語の話―。
「空の雲を集めて坂を作った!」的なファンタジー話ではありません。
空(そら)の様子である「天気(てんき)」と、
天気がだんだん悪くなるときに使われる語、「下り坂(くだりざか)」の話を。
英語での表現と比べつつ。
遅くなってしまったので簡単に。
前置き。
まず「天気(てんき)」というと、空(そら)の様子(ようす)のことですね。
例えば「晴れ(はれ)」とか「くもり」があって、
時によって、色々変化(へんか)したりもする感じです。
で、そんな天気は上記のように、空の様子…、
ある意味では「人の『頭上(ずじょう)』の様子」な感じですが。
しかし一方で天気は、逆に「人の『足元(あしもと)』にありそうな物」に例えられることもあります。
というのも、天気には「下り坂(くだりざか)」という語が使われたりもするからですね。
「下り坂(くだりざか)」というと、
ある人が下(くだ)る時の坂(さか)、という感じですが。
(※本来、坂には「下向き」も「上向き」もないので、あくまで人基準なわけですね)
他にも「何かが下がっていく・衰(おとろ)える様子」を表すために使われることもあります。
例えば「線グラフ」で、線が坂のように下がっていく様子を思い浮かべると、分かりやすいかもですね。
で、天気の場合は、「天気がだんだん悪(わる)くなる」ことを指して、
「天気が『下り坂』になる」とも言う、って感じですかね。
ちなみに筆者は、この表現に今まで違和感を覚えませんでしたが。
でも試しに和英辞典で「(天気が)下り坂(になる)」を調べてみると、
英語の「break(ブレイク)/崩れる」や「change for the worse(チェンジ・フォア・ザ・ワース)/悪い方に変わる」などが載っており、
特に「坂/slope(スロープ)」などの語は使われていませんでした(当たり前かもですが)。
なので例えば英語圏の人が、
日本語の「天気が『下り坂』になる」という言葉を初めて聞いたら。
「『天気』が(物質的な)『坂』になるの…!?」なんて、ちょっと不思議に思うかもですね。
※
ちなみに調べていて思ったのですが、
「天気が『下り坂」になる」という表現は聞いても、
「天気が『上り坂(のぼりざか)』になる」という表現は聞きませんね。
(「天気が回復(かいふく)する」などは聞くのですが)
他の方も気になるのか、ネットでも同様の疑問が見られたりしました。
まあ、何かしらのルールがあるのかもですが、
自分で個人的に呼ぶ分には問題ないと思われます。
なので「『下り坂』だけだと、なんだかな~」と思った方は。
今度、空の天気がだんだん良くなる様子を見た時に、
「やったぜ、天気が『上り坂』だ!」なんて思ってみるのも、面白いかもですね。
まあそんな感じで~。