国語(推理小説等)+英語+生活+ゲームの話―。
「見て下さい、この手に持ったアリバイを!」的な話ではありません。
事件(じけん)が起きた現場にいなかったことを表す「アリバイ(alibi)」と、
対応する日本語名、「現場不在証明(げんばふざいしょうめい)」などの話を。
似た名前の「遅延証明書(ちえんしょうめいしょ)」を参考にしつつ。
前置き。
まず「アリバイ(alibi)」というと、推理(すいり)ものやミステリでよく聞く単語ですね。
ざっくり言うと、「事件現場(じけんげんば)にいなかった証明(しょうめい)」みたいなものです。
その人は事件が起きた時、現場にいなかったので犯行(はんこう)は行えない…、
つまり「その人は犯人(はんにん)じゃない」と証明するためのものですね。
なので、推理ものだと「アリバイがあるか、ないか」は重要なのですが。
ただ、アリバイは本人の証言だけだと怪しい(嘘の可能性もある)ので、
大体は他の人(事件に無関係だとより信じられそう)の証言や、
あるいは「犯行時間に、その人が別の場所で監視カメラに映っている」等のことが、参考にされたりします。
さて、アリバイについては「アリバイを持つ」なんて言い回しもありますが、
アリバイ自体は「事実(じじつ)」なので、
特に「手に持てるものではない」と思われます。
例えば「昨日、公園にいました」ってことは、「物」ではないですしね。
しかし、その一方で「アリバイ」を日本語にすると、
ちょっと「手に持てそうな」感じが出てくるかもしれません。
というのも、和英辞典等やWikipediaによれば、
「アリバイ」は「現場不在証明(げんばふざいしょうめい)」…、
あるいは「不在証明(ふざいしょうめい)」などというらしいからですね。
「事件の『現場』に『不在』だった『証明』」→「現場不在証明(アリバイ)/不在証明」という感じです。
しかし「現場不在証明」というと、
なんか交通機関(こうつうきかん)で発行(はっこう)してもらう、「遅延証明書(ちえんしょうめいしょ)」みたいですね。
(「遅延証明書(ちえんしょうめいしょ)」は、電車(でんしゃ)などが遅れた証明書のことで、例えば学校に提出すると、(個人の責任の)遅刻(ちこく)扱いにならなかったりします)
なので、推理もの等の、
「あなたは(犯行時刻の)『アリバイ(現場不在証明)』を持ってますか?」というセリフは、
「あなたは『現場不在証明(アリバイ)』を持ってますか?」と言い換えられるかもですが。
…なんか「あなたは『遅延証明書』を持ってきましたか?」と聞いてるみたいで、
「『アリバイ』って『手に持てる』もの(書類)だったの…?」的な気分にもなりそうですね。
「現場不在証明書」、ちゃんともらってきて下さいね
※
さて、話は変わりますが、
最近「今年の冬(ふゆ)は寒くなりそう」的なニュースをよく聞きます。
なので、雪(ゆき)や凍結(とうけつ)によるトラブルが多くなり、
それこそ「遅延証明書」が出るような遅れも増えるかもですね。
特に受験(じゅけん)がある皆さまには、重要な話かもしれません。
試験(しけん)を受けられるかどうかに関わったりしますし。
よって必要があれば、「現場不在証明(アリバイ)」…ならぬ、
逆に「電車が遅れた『現場にいた』んですよ!」という証明のために、
「遅延証明書」をもらっておくと、良いかも?
まあそんな感じで~。
追記
ちなみに「アリバイ」(事実)自体は「手には持てない」と思われますが、
例えば「犯行時間が印刷された、現場から離れた店のレシート」等は、アリバイの参考にされたりもします。
この場合も「レシート=アリバイ」ではないですが、結構「手に持てる」感じは出てるかもですね。
追記2
ちなみに「アリバイ」…「現場不在証明」については、
当然ながら、「普通の人間」がイメージされていると思われます。
言うなれば「その時間、現場に行かなければ犯行を起こせない」人ですね。
まあ大体の人間はそうかと思います。
何故こんなことをわざわざ確認するのか、というと、
もしマンガ等のような「特殊能力者(とくしゅのうりょくしゃ)」が事件に関わっていた場合、アリバイの重要性は下がると思われるからですね。
例えば「テレポーテーション/瞬間移動(しゅんかんいどう)」や、
「時間を止められる能力/時間停止(じかんていし)」、あるいは「ドローンや自分の分身(ぶんしん)を使える能力」があった場合、
ある時間に、別の場所にいても犯行が行えてしまうからですね。
(正確には「瞬間移動」や「時間停止」の場合、その瞬間は現場にいる必要があるかもですが、
でも一瞬で犯行を行って帰れるなら、かなりごまかしやすくなると思われます)
なので、現場に不在だっただけでは、もはや「犯人ではない」と証明できず、
「アリバイ(現場不在証明)」の重要性が下がりそう、という訳ですね。