6/12 ゲーム＋歴：「ヨーロッパ」にはお父さんがいた！？　～「シャルルマーニュ」こと「カール大帝」の話～

　ゲーム＋歴史の話ー。別に神話的な話ではありません。

　「ヨーロッパ*1の父」とも言われたという、
　８～９世紀の「カール大帝」という人物についての話です。

　前置き。
　私事ですが、最近『ニコニコ動画』で『Fate/EXTELLA LINK』というゲームのＣＭをよく見ます。
　世界の偉人が多く出てくるゲームなのですが、そこで
　「シャルルマーニュ」と「カール大帝」というキャラクターが出ていることを知ったので、その方についての話を。

　カール大帝は８～９世紀のヨーロッパの人物で、「フランク王国」を開いた人物です。
　また「初代神聖ローマ皇帝」ともみなされていますね。
　世界史の教科書ではよく見る名前です。

　で、彼のフランス語での名前が「シャルルマーニュ（Charlemagn）」といいますので、
　一応「カール大帝＝シャルルマーニュ」のはずなのですが…。
　何故か上記のゲーム『Fate/EXTELLA LINK』ではイラストもかなり違う二人のキャラクターとして出ていますね。
　謎は深まりますが。まあ真相はゲームをやって確かめよう、ということで。

　ちなみにカール大帝は色んな文化をまとめた人物でもあったようで、
　諸外国からも色んな人物を招き、「カロリング・ルネサンス」と呼ばれる時期を達成したようです。
　Wikipediaによれば「ヨーロッパの父」とも呼ばれているそうで。

　つまりカール大帝がいなければ、現在のヨーロッパはまた違った形になっていたかもしれません。

　上記のゲーム『Fate/EXTELLA LINK』をやる方、または旅行でヨーロッパに行かれる方は
　たまに「ヨーロッパのお父さん」である「カール大帝」のことを思い出してみても、
　面白いかもしれませんね。

　まあそんな感じで～。

　関連記事：「色んなカールの話」*2

◆用語集（人名等敬称略）
・カール大帝：742-814。
　カロリング朝フランク王国を開いた人物。
　父は「ピピン３世」。
　Wikipediaによれば文字の読み書きはできなかったが、毎夜練習をしていたらしい。努力家である。
　またWikipediaによれば動物を育てるのが好きだったらしい。797年にはアッバース朝の「ハールーン・アッ＝ラシード」からゾウやサルを贈与され、９世紀初頭にはアフリカのイスラム政権「アグラブ朝」から、ライオンとクマを贈られたとのこと。すごい贈り物受けてますね。
　ちなみに「ハールーン・アッ＝ラシード」はカール大帝にペンダント状の「護符（ごふ）」*3（お守り）を送ったらしく、それは「シャルルマーニュの護符」と呼ばれているらしい。
　またWikipediaによれば、フランスにおいてはカール大帝が、トランプ*4の「ハートのキング」のモデルになっているとのこと。そう考えると現代でも身近な人物である。
　関連人名等：「アストルフォ」*5、「ローラン」、「オジェ・ル・ダノワ」*6、「ブラダマンテ」*7

・フランク王国（カロリング朝）：
　後に分裂したが、それは後の「フランス」、「イタリア」、「ドイツ」の元になったという。
　関連用語：「フランク族」*8、「ローブ（robe）」*9

・「ハールーン・アッ＝ラシード」：763-809。
　（アラビア語 *10：هارون الرشيد Hārūn al-Rashīd,）
　アッバース朝第5代カリフ。
　Wikipediaによれば全盛期のアッバース朝を収めた人物であり、『千夜一夜物語』*11にも名前が出てくるらしい。
　父は第3代カリフの「マフディー」。母は南アラビアのイエメン出身の元女奴隷「ハイズラーン」。
　実はアニメ映画『ドラえもんのび太のドラビアンナイト』に出演しているらしい。

・シャルルマーニュの護符（ごふ）：
　上記のアッバース朝のカリフ「ハールーン・アッ＝ラシード」がカール大帝（シャルルマーニュ）に送った護符。
　Wikipediaによれば中央に埋め込まれたサファイアは「皇帝の石」、「持つ者を皇帝にする石」と呼ばれているとか、イエス・キリストが磔（はりつけ）にされた十字架の破片や聖母マリアの髪が埋め込まれているとか、色々ものすごい。
　ＲＰＧ的にいえばマジックアイテム*12とかアーティファクト *13になること間違いなしである。
　関連用語：「聖遺物（せいいぶつ）」*14