理科+生活+美術+国語の話―。
物が散らばる・散らばっていることを表す語、「散乱(さんらん)」と、
「青空(あおぞら)」が「青く」見える理由に関わるらしい語、
「レイリー散乱(レイリーさんらん)」の話を。
遅くなってしまったので簡単に。
前置き。
昨日「ブルーアワー」という語について調べる中で見た、
「レイリー散乱」という語が気になったので、調べてみました。
※
まず「散乱(さんらん)」とは、何かが散(ち)らばっていることですね。
「『散(ち)』らばって『乱(みだ)』れる」という字の通り、
何かがまとまりなく、散らばっている感じです。
で、「散乱」にも色々あるかと思いますが。
「部屋(へや)にごみが散乱する」とも言ったりするので、
日常(にちじょう)での「散乱」には、ちょっと「汚い(きたない)」イメージもありそうですね。
しかし、その一方で「散乱」は、
我々がよく見る、ある「綺麗(きれい)」なものにも関わっているようです。
何故なら「青空(あおぞら)」に関係があるらしいからですね。
どういうことかというと。
まずWikipediaによれば、「レイリー散乱(レイリーさんらん)」という語があるらしいのですが。
これは、「光(ひかり)の波長(はちょう)よりも小さいサイズの粒子(りゅうし)による光の散乱」であり、
昼間の空が青く見えるのは、この「レイリー散乱」によるものらしいですね。
ざっくり言うと、太陽の光はまとまっている時は「白(しろ)」に見えたりするのですが、
その中の色んな色の光が何らかの理由でばらけたり、一部が反射(はんしゃ)されたりすると、
「赤(あか)」とか「青(あお)」などに見えたりするようです。
(光が色んな色になる「虹(にじ)」が分かりやすい例ですね)
で、Wikipediaを見た感じ、上記の「レイリー散乱」も、
昼間は太陽の(白っぽい)光の中の「青い光」が、空を見る人の方に「散乱」される…つまり向かってくるということらしく。
それで見ている人にとっては、空全体が「青く」見えるようです。
(逆に「夕焼け(ゆうやけ)」などの時には、青い光は別の方向に散らばって、「赤い光」が人の目に届きやすいようです。それで夕焼けは赤く見える、ということらしいですね)
なので「青空(の青)が綺麗だな~」と思った時は、
「レイリー散乱」による「青」を「綺麗だ」と思っていることになりそうなので、
ある意味「『(このレイリー)散乱』(による青空)は『綺麗』なもの!」ということにもなるかもですね。
※
さて、普段「綺麗な物」、「美しい物」というと、
「完璧(かんぺき)」とか「まとまったもの」というイメージもありそうですが。
しかし今回紹介した「青空」、あるいは似た物としての「虹」のように、
逆に何かが散らばったこと…「散乱」によって綺麗なものが生まれる、というのは面白いですね。
もちろん、何でも「散乱」した方が綺麗、という訳ではないのですが。
でも、もしあなたが今度、美術で絵を書いたり、
あるいは綺麗な写真を撮ろうとして、上手くいかないことがあれば。
「あえて完璧じゃなく…『散乱』させてみるか!」とか、
「あの綺麗な青空だって、光が『散乱(レイリー散乱)』してるみたいだしな…」
なんて一度考えてみるのも、面白いかもですね。
まあそんな感じで~。
追記
ちなみにWikipediaによれば、「レイリー散乱」は、「光散乱(ひかりさんらん)」の一種らしいです。
色々見てみると、関連画像が綺麗だったりしたので、
興味がある方は調べてみるのも、楽しいかもですね。