国語+生活+社会の話―。
「お米を例えにした、新しい悪口!」的な話ではありません。
何かに馴(な)れていない人を表す①「新米(しんまい)」と、
その年に新しく穫れたお米の②「新米(しんまい)」、
そしてそれらの関係って、結局なんなんだろう…的な話です。
(※調べてみましたが、結局分からずに終わっています)
前置き。
まず人(ひと)関係で①「新米(しんまい)」というと、
①「まだ何かに慣(な)れていない人」、「不慣れ(ふなれ)な人」的な意味の語ですね。
国語辞典では「その事に関係した時日が浅く、十分(じゅうぶん)に慣れていないこと(人)」とされていました。
例えば何かを新しく始めたり、組織(そしき)に入ってきたりした人などで、
「新人(しんじん)」や「初心者(しょしんしゃ)」等に似ているイメージですね。
ところで、「新米(しんまい)」には「米(こめ)」という字が入っているように、
そのまま②「その年、新しく穫(と)れたお米」的な意味もあったりします。
スーパーとかで売っている「新米」はこちらの意味ですね。
で、その辺りは筆者も今まで気にしてきませんでしたが、ふと、
「なぜ、何かに慣れていない人を『新米』と呼ぶのだろう?」
…などと気になって調べてみました。
…でも、結論から言うとよく分からなかったです。すみません。
とりあえず調べた範囲を説明させて頂きますね。
まずWikipediaによると、
人の①「新米」は、「実はお米とは関係無い」説があるようです。
こちらの説は、江戸時代の商店で新入りの店員(てんいん)が新しい「前掛け(まえかけ)」(エプロン的な物)をつけていたことから、
「新前掛け(しんまえかけ)」→「新前(しんまえ)」→「新米(しんまい)」…と変化したという話らしいですね。
これはなるほど、という感じではあるのですが、
ただこの説はWikipediaでも「要出典(ようしゅってん)」マークがついていました。
つまりこの情報(じょうほう)の出典(しゅってん)…出所(でどころ)が分からない(ので要注意)、ということですね。
それに加えて手元の国語辞典では、
人の①「新米」を「新前(しんまえ)」と呼ぶのは、
「『お前』→『おまい』への誤れる回帰(かいき)に基づく」と書いてありました。
つまり、この場合の「新米の由来は『新前』」説は、一種の誤解(ごかい)だよ、ということですね。
この国語辞典の話は、Wikipediaの話(「新前掛け」)と違うのですが。
でも同じ「新前」を紹介し、またそこに「誤解」の存在が書かれていることから、
「新米」周りの言葉や説が、混乱(こんらん)している所があるかもですね。
そのため、Wikipediaの「新前掛け→新前→新米」説にも、やはり注意が必要かもです。
ちなみに 古いお米は「古米(こまい)」などと呼ばれますが、
「新米」の人が何かに慣れたからと行って、「古米」と呼ばれることは特にないですね。
(思いついた後に調べてみたら、この辺りはWikipediaでも指摘されていました)
なので、余計に謎(なぞ)が深い感じです。
その辺りは外国の方から見ると、
「日本では『(何かに)不慣れな人』は『お米(新米)』と呼ばれるらしいぜ!」
って感じかもですね。
…なんか改めて書くと、謎の風習(ふうしゅう)感がすごいですね。
しかも何かに慣れると米とは呼ばれなくなります
※
まあ、由来を知らなくても「新米」という語は使えますし、
そもそも、言葉の意味を全部理解する必要も無いかもですが。
今度どこかで、①「新米(しんまい)」っぽい人を見かけたり、
またスーパーなどで②「新米(しんまい)」のお米を見たら。
「そういえば、結局『新米』の由来って何なんだろうな…」
なんてちょっと考えてみても、面白いかもですね。
まあそんな感じで~。
追記
ちなみに筆者は日本生まれで、日本語で読み書きする人ですが。
でも今回のように(由来などを)知らない言葉も多いので、
日本語にまだまだ不慣れ…、ある意味での「新米(不慣れな人)」と言えるかもしれません。
(または慣れてはいても、浅いレベルって感じかもですね)
その国で生きているからといって、その言語を全て理解していたり、
うまく解説できる…なんてことはとても無いですね。反省です。
追記2
ちなみに人の場合、①「新米」と呼ばれると、
「まだ頼(たよ)りない」…「ありがたくない」イメージがある気がしますが。
でも一方でお米の場合は、②「新米」の方が「味が良い」、とか「ありがたい」気もするので、
その辺りが対照的なのが興味深いですね。
(なので、この辺りについては本文で書いたWikipediaの「新前掛け」由来の説が、割とそれっぽい気もします)