生活+英語+国語の話―。
お茶などを2回目に煮出して、味が薄くなった「二番煎じ(にばんせんじ)」と、
「面白みのない真似(まね)」などを表す「二番煎じ」、
そしてそれに対応する英語の一つ「pale imitation(ペイル・イミテーション」などの話を。
「pale(ペイル)/薄い、青白い(あおじろい)」の解説をしつつ。
前置き。
今日は2月8日…2(に)・8(は)の日ということで。
「二番煎じ(にばんせんじ)」という語が気になったので調べてみました。
※
まずお茶などの、「二番煎じ(にばんせんじ)」とは、
薬草(やくそう)やお茶を2回目に煮出した物、という感じですね。
(「煎(せん)じる」というのが「煮て成分(せいぶん)を出す」意味です)
当然、1回目よりは味(あじ)や成分が薄(うす)くなっていたりしますね。
で、上記のお茶の「二番煎じ」に由来して、
言い回しとしての「二番煎じ(にばんせんじ)」というものもありまして。
こちらは「一回目の真似(まね)で、面白みや新鮮(しんせん)みがないもの」みたいな感じの意味ですね。
今でいうと「ただのコピー」とか「繰り返し」、「つまらないパクリ」みたいな感じでしょうか。
そんな訳で「二番煎じ」は、一回目よりただ薄まる…「つまらない」印象なのですが。
一方で英語の訳語を見てみると、
ちょっと「面白い」、意外な「色(いろ)」の表現が関わっていたりしました。
というのも、「青白い(あおじろい)」意味もある語が載っていたからですね。
まず和英辞典で、真似としての「二番煎じ(にばんせんじ)」を調べてみますと、
その英訳の一つに「pale imitation(ペイル・イミテーション)」という語が載っていまして。
英和辞典によれば、「pale(ペイル)」は「薄(うす)い」、「迫力(はくりょく)の無い」
また「imitaation(イミテーション)」は「真似(まね)」や「偽物(にせもの)」といった意味があるようです。
なので「(味や迫力の)薄い(pale)真似(imitation)」→「二番煎じ(pale imitation)」って感じですかね。
ところで上記の「pale(ペイル)」には他にも意味がありまして、
それが「青白い(あおじろい)」というものですね。
この「pale」は「顔が青白い」と言う時にも使ったりするようなので、
むしろこちらの意味の方が有名かもしれません。
そう考えてから「二番煎じ(pale imitation)」の語を見ると、
ちょっと「『二番煎じ(pale imitation)』は『青白い(pale)』の…!?」みたいな気分になりますが。
…なんかお茶を入れて(煎じて)いる内に「2回目で色が変わった…!?」みたいな感じもして面白いですね。
3回目には金色、4回目はレインボーカラーになるかもしれない
※
ちなみに、真似(まね)としての「二番煎じ」に関してですが。
「1回目・前回と似ていること」自体が「良くない」というより、
特に「味・味わいが薄くなっている」という点が、マイナスとされる気もします。
(ただでさえ、似ている物って飽(あ)きやすいですしね)
なので、「この作品は前作と似ているけど、味わいは増した」とか、
「あの人の作品と似ているけど、こっちのほうがいい」という場合は、
そんなに批判的(ひはんてき)に「二番煎じ」とは言われないイメージですね(※個人の感想です)。
むしろ「改良(かいりょう)」とか「アップグレード」、「オリジナリティを足した」なんて言われそうです。
今は小説や動画など、作品を作る人は多い気がするので、
自分の作品が、「二番煎じ(pale imitation)」に見えないようにする…というのは難しそうですが。
でもそんな時は、新しい…または自分なりの「味」を足していくことで、
「ただ味の『薄い(pale)』作品じゃないぜ!」と、示せたりするかも?
まあそんな感じで~。
◆用語集
・二番煎じ(にばんせんじ):
・pale(ペイル):
関連用語:「血色(けっしょく)」*1
・青白い(あおじろい):
*1:「血色(けっしょく)」については 1/25 生+国他:「血色(けっしょく)」と「血色(けっしょく)」は違いますか? ~①「血色/肌の色つや」と②「血色/血の色」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。