国語+英語+生活+こころの話―。
「今日使った食材は…『コーナー』です!」的な話ではありません。
何かをサボったりすること、「手抜き(てぬき)」と、
対応する英語の一つ、「corner-cutting(コーナー・カッティング)」の話を。
遅くなってしまったので簡単に。
前置き。
まず「手抜き(てぬき)」とは、何かをサボること、頑張(がんば)らないことですね。
「手順(てじゅん)を抜(ぬ)く」と考えても分かりやすいかもです。
例えば「今日は手抜きの料理(りょうり)にするか…」など、
少し頑張り具合(ぐあい)を下げる場合もあれば。
「手抜き工事(こうじ)」など、本来やるべきこと(手順)を抜いてしまう場合もあります。
なので、「手抜き」には「だらしない」イメージや、
場合によっては「カッコ悪い」イメージもあるかもなのですが。
しかし「手抜き」は英語だと、
「カッコよく」、また「手(て)がかかっている/丁寧(ていねい)に作られた」ように聞こえるかもしれません。
というのも、和英辞典によれば「手抜き」は、
「corner-cutting(コーナー・カッティング)」とも言うらしいからですね。
残念ながら「corner-cutting(コーナー・カッティング)」自体は、
手元の英和辞典に載っていなかったのですが。
しかし似た語の「cut corners(カット・コーナーズ)」が「手抜きをする」とか「近道(ちかみち)をする」意味らしいので、
「corner-cutting(コーナー・カッティング)/手抜き」も、これの関連語かと思われます。
(※「cut corners」の詳細などは、後の追記で)
なので「今日の料理は『手抜き(corner-cutting)』!」というセリフを、
「今日の料理は『コーナー・カッティング(手抜き)』!」と言い換えられるのかもなのですが。
…響きだけだと「すごい手のかかった料理かな…!?」なんて感じもしてきますね。だが手抜き料理である
※
ちなみに上では色々書きましたが、
筆者は別に「手抜きをしてはいけない!」と言いたいわけではありません。
(むしろ筆者自身がかなり手抜きがちですし。すみません)
料理でも、「かんたんレシピ」や「時短(じたん)」といった言葉は、よくある印象ですし。
ただそれでも例えば、「料理で『手抜き』してしまった…」と思って、
ちょっと罪悪感(ざいあくかん)で落ち込みそうな時があれば。
(特に新生活(しんせいかつ)や新婚(しんこん)で張り切っている時など)
「手抜き(corner-cutting)」を「コーナー・カッティング」と呼び替えて、
「今日は…『コーナー・カッティング(手抜き)』式の料理です!」とか、
「むしろ、計算(けいさん)の上の『カッティング』だが?」みたいな顔(かお)をしてみると、
ちょっとだけ、楽しくなったりするかも?
まあそんな感じで~。
追記
ちなみに本文で略した「cut corners(カット・コーナーズ)」の話ですが。
これは英和辞典によれば「角(かど)を回らずまっすぐに行く」意味合いらしく、
特に運転手が、「曲がり角をカーブに沿って走らずまっすぐに横切(よこぎ)ること」らしいです。
(「道路交通法(どうろこうつうほう)」的には割とアウトな感じもしますね)
「cut(カット)」は「横切る」や「近道をする」、
「corner(コ-ナー)」は「角(かど)」などの意味があるので、
「ちゃんと曲がらず、角(corner)を横切る(cut)」→「手抜き(cut corners)」って感じですかね。