国語+英語+理科+生活+こころの話―。
「あの電線、ちょっと今月は仕事の効率落ちてて…」的な話ではありません。
綱(つな)や電線(でんせん)*1等の途中が「だらん」となっていることや、
途中で気(き)がゆるんでいることを表す語、「中だるみ(なかだるみ)/中弛み」と。
それに対応する英語、「slump(スランプ)」の話を。
前置き。
まず「中だるみ(なかだるみ)/中弛み」とは、何かの中間(ちゅうかん)がだらんとしていることですね。
国語辞典によれば「たるむ(弛む)」は、「ぴんと張っていた物がだらりとなる」ことなどを表すらしいので、
まさに「中(途中の部分)がたるむ(弛む)/~のたるみ」→「中だるみ」って感じですね。
ちなみに「中だるみ」の例としては、
張った綱(つな)や電線(でんせん)等が途中でだらんと垂(た)れていることや、
あるいは、何か作業の途中で気が緩(ゆる)んでしまうことなどを指すようです。
(他にも、小説などの作品で「中間部分の勢いがイマイチ…」という時に使ったりするようですね)
そんな訳で、物の状態にせよ精神(集中力)にせよ、
何かが「だらん」としている印象の「中だるみ」ですが。
しかし英語にすると、また少し印象が変わるかもしれません。
というのも、「スランプ」という語が関わるからですね。
まず和英辞典によれば、
「中弛み/中だるみ」には「slump(スランプ)」が対応しておりまして。
で、「スランプ」は日本でも、「調子(ちょうし)が良くない状態」の印象もありますが。
英和辞典によれば「slump(スランプ)」は「不調(ふちょう)」などの他に、
「うなだれる」とか「(気力などが)衰(おとろ)える」という意味があるようです。
最後の例2つは、姿勢や気力…精神が「だらん」としている状態と言えそうですね。
なので、この「slump(スランプ)」の姿勢・精神が「だらん」とした感じが、
ちょうど上記の、「中だるみ」の「だらん」とした感じに、対応していると言えるかもです。
でも筆者は「スランプ」に、特に「だらん」としたイメージは無かったので、
その辺りがちょっと新鮮な気分ですね。
なので「中だるみ」≒「スランプ(slump)」と言えそうですが。
上記のように電線などにも「中だるみ」の語が使われることを考えると、
「あの『電線』(の状態は)、『スランプ(中だるみ)』だ!」なんて言えるかもですね。
「逆に、電線に絶好調な時があったの…!?」って感じもして、面白い気もします。昔のお前はもっとイケイケだったはずだ…電線!
※
ところで「中だるみ」や「スランプ」、あるいは「だらん」などの語には、
ちょっとマイナスめな印象があるかもですが。
でも逆に、少しゆるんだ所…というのが、必要なこともあるかもしれません。
例えば理科の「力(ちから)の分解(ぶんかい)」の箇所では、
よく「ロープウェイ」の綱をわざとゆるませていることが、紹介されたりしますし。
また人間の心も、いつも緊張(きんちょう)しすぎると疲れてしまうかもです。
なので、もし自分が「スランプ(不調)」に思えて、つらいと思った時は。
色んな電線やロープウェイの「中だるみ(slump)」を見て、
「あいつら、うまく『スランプ(中だるみ)』を使いこなしてるな…」と思ってみると。
自分の「スランプ(slump)」も何かにつながりそうで、ちょっと楽しくなるかも?
まあそんな感じで~。
*1:「電線(でんせん)」については 8/24 英語:「電車(でんしゃ)」に関する英語7つ+α! ~今週の英語セブン~ - のっぽさんの勉強メモ を参照