国語+社会+美術(映画)の話ー。
「マンガ1巻の終わりには、作者の『あとがき』が…!」的な話ではありません。
物事の終わりなどを表す言葉、「一巻の終わり(いっかんのおわり)」と。
その言葉の由来に関わるらしい、「活動弁士(かつどうべんし)」や「無声映画(むせいえいが)」の話を。
前置き。
一昨日の記事で、英語「snake eyes(スネーク・アイズ)」という言葉が、
「もう駄目(だめ)、一巻の終わり(いっかんのおわり)」
という意味も持っていることを書きましたが。
で、筆者も「一巻の終わり(いっかんのおわり)」という言葉は聞き慣れていたのですが…、
ふと「『一巻の終わり』って何だ…?」とか、
「ここでいう『一巻(いっかん)』って何だ…?」と気になったので、調べてみました。
まず国語辞典によれば「一巻の終わり(いっかんのおわり)」とは、
「続いてきた事柄や話がそこで終わること」や「おしまい」、
また狭い意味では「一生の終わり」などを意味するらしいのですが。
さらにこの由来として、「昔、活弁(かつべん)が無声映画(むせいえいが)の終りにそう言ったことから」と書いてありました。
ざっくり言うと、昔の時代の映画は音や声を付けられなかったようで。
(だから「無声映画(むせいえいが)」という呼び方になる訳ですね)、
なのでそこに、上記の「活弁(かつべん)」…「活動弁士(かつどうべんし)」という人たち等が、その場で解説(かいせつ)を付け足すスタイルだったようです。
(今で言う、スポーツの実況(じっきょう)や解説の人をイメージすると分かりやすいかもですね)
で、その活弁(かつべん)/活動弁士」さんたちが、締めくくり(しめくくり)に言っていたセリフが、
上に書いた「一巻の終わり(いっかんのおわり)」、ということらしいですね。
(「これにて一巻の終わり」などと言ったりするようです)
その上で、何故この「一巻の終わり」と言うようになったのかは…詳細は不明ですが(すみません)。
ただ国語辞典によれば、「一巻(いっかん)」には「巻物(まきもの)になっている本、一つ」という意味があるらしいので、
「映画のフィルム一巻き(一本)がここで終わり」的な意味だったかもですね。
なので、今のネット等でいう、「今回の動画(や記事)はここまで!」という言葉くらいのノリだったかもです
(※ただしあくまで筆者の仮説なのでご注意を。)
ただ今の若い方等は、そもそも締めくくりとしての「一巻の終わり」を知らないかもですし、
マンガ(漫画)とかの、本(ほん)の「一巻(いっかん)」(1巻・2巻)の方をイメージするかもですね。
なので、「これにて『一巻の終わり(いっかんのおわり)』!」と言われても、
「…?『(本の)一巻の終わり』に何があるんですか?」
「あ、マンガの『1巻分の内容』が『終わった』んですか?」なんて思われるかもですね。
※
ちなみに、上では「今の方は知らないかも」という例えを出させて頂きましたが。
これは別に知っていなきゃいけないという訳では全然ありません。
むしろただ、「何となく知ってる筆者も全然解説できんな…(反省)」とか、
「結局『一巻』って何…?(まだ詳細不明)」みたいな話でございます。
筆者の不勉強ではありますが、由来不明の言葉というものはなかなか多いですね。
(でも国語辞典等でも詳細には解説されていなかったので、他に筆者と同じ疑問を持っている方もおられるかもです)
もちろん、言葉は詳しく意味を知らなくても使えますが。
でも、もし興味(きょうみ)が湧いた方は、
年の「始め」に「一巻の終わり」を調べるという、
矛盾(むじゅん)っぽいことをやってみても、面白いかも?
まあそんな感じで~。
追記
ちなみに和英辞典を調べてみると、
「一巻の終わり」に対応しそうな英語としては「the end(ジ・エンド)」(※例文を参照)、
また「一巻(いっかん)」に対応する英語として「volume(ヴォリューム、ボリューム)」や「book(ブック)」などが載っていました。
これらは直接繋がる言葉ではなさそう(「一巻」を調べても「一巻の終わり」につなげにくい)なので、
もしかすると日本語を調べておられる海外の方などが、「難しい…」と思う部分かもですね。
追記2
ちなみに今回の話には全然関係無いのですが。
「年のはじめ」という言葉を書いているうちに、
ホロライブのバーチャルYouTuberに「轟はじめ(とどろき・はじめ)」という方のお名前を思い出しました。
詳しくない筆者は最近知ったばかりなのですが、とてもダンスが上手な方のようですね。
特にカバー曲として『BANDAGE』という曲で踊っておられる動画を見て、そう思った次第です。